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兄妹異世界奮闘記  作者: ヤシの木
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髪染めリキッド~うさ耳お姉さんを添えて~

今日はようやくクラミール国の街へ繰り出すことになった。


じゃあ今まで街に行ってなかったのかって感じだけど、そう。行ったことがない!


この髪もあるからねぇ。だから宿とかナッシングですよ。野宿だよ野宿!

現役JKがまさか野宿するとは思ってなかったけど、案外キャンプみたいで楽しかったな。


で、今回街に行くのはこの国最近流行しているという髪染めを買いに行くためだ。

髪染めを買って染めたらこの国でも帽子なしで歩けるしね!


「用意できたか?」


「はーい!」


~~~


ーガヤガヤ


「おぉー!すっご!獣耳大国やぁー!」


「バカ!まだ髪染めしてないんだから顔上げんな!」


ちょいちょい人族や亜竜族がいるものの、水獣族や魔獣族などの獣族系が多い。


水獣族とは半魚人のような人たちだ。耳が魚の名残が残っていたり、中には人魚のように水中で暮らしている水獣族もいるそうだ。

そんで、魔獣族と言ってもモンスターとは違う。ただ、昔戦争で人族などを奴隷にしてたことからその名が付いたそう。


ーカランッカランッ


よさげな雰囲気の髪染めを売っているお店に入ると


「いらっしゃい!ゆっくり見て言ってね!」


と、ピンクの髪の元気のいい獣耳お姉さんが出迎えてくれた。

ほう...うさ耳ですか!

はい!素晴らー!この国......好き!


色とりどりの髪染めが置いてある棚を見ると思ったより種類が豊富なようだ。


「んー、どれがいいかなぁ」


赤、青、緑、紫、金etc...なんだか目がチカチカしてきた...。


「ルギー、どれがいいと思う?」


「そうだな...どれにするか...」


ルギーも初めて見るようで手に取って眺めている。

そしてふと思った


「あれ?髪染めって黒は無いんですか?」


「あははっ、お客さん面白いね!黒と白は神様達の髪の色で、神聖な色なんだからその色に染める人なんていないよ!」


「ほぇー」


「まぁ、でも邪神に黒の髪の毛が多いって言われてるから、神聖なのはどちらかと言えば白かな!」


「アッ、ソウナンデスカ」


聞きました奥様?黒髪は邪神ですって。

どこの中二キャラなんだよ!!


「何色にしようか悩んでるの?」


「あ、はい」


「んー、ちょっと帽子取ってもらえるかな?」


え゛...それはまずい。

ここでバレたら隠してる意味無いし、さっき邪神がなんたらとかの話してたから取るわけにはいかない!


「い、いやちょっと...」


「いいからいいから!どうせ髪染め買ったらここで染めちゃうんだし!」


「えっ、そうなんですか!?」


「え?うん、しっかり染まるように魔力使うし、プロがやんないとすぐ取れたり色ムラが出来たりするし」


「oh......」


ど、ど、ど、どーする!?

バッとルギーの方を見るとルギーも驚いていた。

そりゃね!初めて髪染め見たんだもんね!知らなくて当然だよ!!


で、どうすればいいの!?

今にもうさ耳お姉さんに帽子剥ぎ取られそうだよ!無理やり迫ってきてるよ!!だけど嫌じゃない自分がいる!!


って、そうじゃねぇ!!


「あ、あの!家で自分で出来るキットとかありませんか?」


「あ、ありますよ!マイナーなんですけど、魔力リキッドで染めるんです。これは髪の芯まで染めるタイプじゃなくて、表面を魔力で覆って色をついてるように見せるタイプです。」


「じゃあ、それで!」


「あ、でも、魔力制御とかされてる場所...っていってもあんまり無いんですけど、そこに行くと魔力効果が取れちゃうので気をつけてくださいね!」


「わかりました!」


「色はどうしますか?」


あー、色か...どうしよ...


「決まったか?」


「んー、悩み中」


「これとかどうだ?」


渡されたのはパステルブルーの髪の毛の見本だった。


あ...これかわいい。


「これにするー!」


「じゃあ、これでお願いします」


「かしこまりました!」



お姉さんが髪染め液を取りに行く為に奥へ入って行った。

その間暇だから他の商品でも見てるとしますかね。


「へへへー」


「ん?どうした?」


「髪染めるの楽しみー」


「フッ、よかったな」


しばらく商品を見ているとお姉さんが戻ってきたようだ。


「お待たせいたしました!では説明書も同封しておくので、これを見ながらやってみてくださいね!」


「わかりました!」


「では1200ベルになります」


ベルというのは主な国で使える共通通過だ。初めてその名をルギーから聞いた時には思わず飛び出しちゃう系の動物村じゃん...と言ってしまった。


「ありがとうございます!働いたら返すね!!」


「ん?おう!」


私はお金を持っていないので、今回はルギーに出してもらった。


よし!これで髪を染めたらギルドで依頼とかやれるかも!


そして髪を染めるために落ち着いた場所が欲しかったので、私達は宿に泊まる為、店を後にした。

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