王宮のベッドはやっぱりフワッフワだと思うの
部屋で待っていると、訓練を終えたルギーが戻ってきた。
「なんだ、途中から姿が見えなかったが...」
怒られるのを覚悟でさっきあったことをルギーに話した。
ーゴンッ
「っつぁあああ!」
案の定ゲンコツをくらった。
「なんで!ベール!取られるんだ!!」
「ご、ごめんて!」
「はぁ...まぁ、確かに俺も来るか?って聞いちまったのも悪いけど...、これはどうするか...」
やっぱりまずいよな...。人族が混じってるとか噂になったら困る。
「どういうやつか分かるか?」
えっと...確か...
「肌は緑で...目がタレ目っぽかったような...?あ、あんまちゃんと見れてないから自信はないけど...多分。」
「そうか...俺も出来ることはやってみるから、お前は大人しくしてろ。」
「申し訳ないです...」
「大丈夫だから、とりあえずもう寝ろ」
「あいっす...」
今日のことは明日考えるとして、ベッドに入る。
「わっ」
ふわっふわだ。まさしく雲のようだ。
「ね、ねぇ!ルギー!めっちゃふわふわ!王宮のベッドすごい!」
思わずテンションが上がってしまった。
「フッ...そうか。よかったな。」
微笑みながら頭を撫でられた。
はしゃいだ自分が子供扱いされ少し恥ずかしくなってしまったじゃないか...。
「ねぇねぇ、ルギーって兄弟とかいないの?」
「ん?あぁ、今は俺は一人暮らししてるが、実家に5人弟と妹がいるぞ。」
「あ、やっぱり!」
「やっぱりって?」
「お兄ちゃんっぽいから!」
「まぁ、チビ達の扱いは慣れてるからな」
「なるほどー、あれ、ルギーって今いくつ?」
「今年28だ。」
「え、結構年上なんだ!」
「俺はお前はもっと子供かと思ってたぞ。」
「も、もう大人だし!」
「フッ、俺から見たらチビ達とも変わんねぇよ」
そんな話をしながら私は眠りについた。