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兄妹異世界奮闘記  作者: ヤシの木
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01 異世界契約書ってなんぞや

初めまして、どうもヤシの木と申します。

拙い文章ですが、お付き合いいただけると嬉しいです!

※異世界をテーマにしていますが、種族や職業はオリジナルを混ぜたりしております


楽しんでいただけるよう精一杯頑張らせていただきます( ・ㅂ・)و

ーカチャカチャカチャ


お?今日こそはいけるか...!


ーピッピッピ


来たんじゃないこれ!?


ーダダダダダダ


え、あ、ちょ待て待て待て!!


ーズガッシャァァアン



「~~~ッ!」


『You Rose』


「くっそぉー!!負けたぁああ!!」


どうもこんにちは。たった今にぃに格ゲーで負けました宮城(ミヤシロ) (スイ)と申します。


「フッ、妹がこのお兄様に勝とうなんざ百年早いわ」


そしてこの一人称がお兄様のふんぞり返ってる奴が兄の宮城 雪人(ユキト)。兄という事から、『にぃちゃ』と呼んでいる。


唐突だが、私達兄弟はオタクだ。それも筋金入りの。物心ついた時からアニメ漫画ゲームにハマりはやウン十年。


今はにぃは自分でプログラミングするのにハマってるらしい。


「ねー!彗もっかいやりたい!!」


「よかろう、とりあえず制服着替えて荷物自分の部屋に置いて来たまえ。そこからまたやろうぞ」


「はーい!」


そういや帰ったらにぃがゲームしてたから制服のまんまだった事を忘れていた。着替えてこよーっと。



ーピンポーン


部屋へ行く為に席を立とうとすると呼び鈴が鳴った。

今日、宅配なんて頼んでたっけ?


「お?誰だ?彗ー!出てー!」


「あいさー!」


記憶に無いが、もしかしたらにいちゃがまた何かネットで買ったのかもしれない。


ーピンポンピンポーン


「はいはい、なんですかーっと」


ーガチャッ


あれ、誰もいない...?


不思議に思い、門の周辺を確認するもやはり人影はない。


「にぃちゃー!誰もいないんだけどー!」


「え、なにそれこっわ...とりあえず鍵締めといて」


「承知!」


あ、その前に郵便物だけ取っちゃおう。

結構溜まってたようで、ポストの中のチラシやらお知らせの紙やらを取り出す。


ーバサッ


「ん?なんだこれ」


中の郵便物を取り出した時に1枚チラシか何かを落としたらしい。

何を落としたのか拾ってみるとそこには『契約書』という文字が書いてあった。


契約書ってなんのだろう...?


にぃ宛てのものかもしれないので聞いてみた。


「ねねねね!にぃちゃ!これなぁにー?」


こちらを振り向いたにぃに先ほどの契約書と書かれた紙を見せる。


「なになに?」


「異世界契約書...?なんだこれ?」


「にぃちゃの?」


「いや...えぇ...どうだろ...」


にぃも身に覚えがないようだった。

しかし、一体誰が入れたのだろう。


まぁ、新手の広告かなんかかなぁ。

随分凝ってるみたい。


「これ、契約書って書いてあるけど広告かな?凄い凝ってる!ちょうど2枚あるからにぃちゃと彗で書いてみよーよ!」


「だな!どうせどこかに提出するわけでもないし...書くだけ書いてみるか。異世界ってのも気になるしな!」


「にぃちゃ異世界アニメ一時期ハマったもんねぇ」


そんな話をしながら契約書に目を通すと

種族欄やらスキル欄があることに気が付いた。ほんとに随分凝ってるなぁ。

それにしてもこれ、なんの広告なんだろう。


「なんかこれ広告にしてはすごい手が込んでるー!何にしよっかなぁー!」


「とりあえずプロフィールね...宮城(ミヤシロ)(スイ)...高2っと」


「えーっと、宮城雪人(ユキト)、大学1年...よし。」


名前と年齢を書き、その下の欄に目を向けると、様々な種族の名前の左端に□がありチェックを入れる欄が大きくあった。


「種族かぁ...エルフ...ドワーフ...獣族なんてのもあるのか...何にすっかな」


「にぃちゃモブは?」


「モブは種族じゃありません。それにお兄様はモブじゃあ無いのよ?自分の人生自分が主人公なのさっ!」


「私は...どうしよ...後でチェックするようにとりあえずここは空けとこうかな。」


「彗さん無視!?...お兄様もまだ決めらんないから後でにする!」


「職業欄は?」


「俺は魔術師がいい!魔法使いてぇ!」


そんなことを言いながらにぃはハリーポ◯ターの真似をしてきた。


私はどうしようかな...。


結局悩んだ末、1番戦闘向きの武闘家を選んだ。


「彗は武闘家にする!」


「おぉう、妹よ、随分厳ついの選ぶんだな」


「うん!彗強くなりたい!」


「なるほど...?」


そんな会話をしている内にあっという間に書き終えてしまった。

広告にしては意外と楽しめた。


「ふぅ...結構ガチで書いちゃったね」


「おう、結構楽しかったな!」


『最後に、□にチェックを入れて完了です』


同意欄と書いてあるところに読むせずに、軽い気持ちでチェックを付けた。

これが不味かったと気付くのは少し先である。


「よし!じゃあ彗は部屋に荷物置いてくるとしますか!にぃちゃー、ゲーム画面閉じないでね!」


「はいよー」




ー契約完了ー





ーパァアアアアア



「「!?」」


突如、先程までテーブルの上に置かれていた『異世界契約書』の紙が強い光を放ち始めた。


ま、眩しっ!!!


あまりの眩しさに目を閉じた次の瞬間...


ーフッ


「って、え?」


いきなりの浮遊感に襲われた。


ーヒュゥウウウウウ


原因が分からない。床が老朽化で抜けたのだろうか。それにしては長い。


流石に焦り始めた。これは普通じゃない。



「床が...!!落ちてる!?」



「「うわぁあああ!!!!」」



「にぃちゃ!!!」


「彗!!!」


にぃちゃに手を伸ばすが届かない。


〘勇者達よ...頼んだぞ...〙


どこからか声が聞こえた気がしたけど、勇者...?どういう事...?


あ、駄目だ...意識が...遠く...なっ...てく...。


そこで私の意識は途切れてしまった。


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