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貴方が好きDeath  作者: コマロン
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3話 平凡の終わり。

あー、マジでだるい。やっぱ人生ってクソゲーだよな。イケメンが可愛い女子と付き合って、飽きたら別れて、そんな事を繰り返して、何になるのだろうか。俺にはその気持ちは分からねぇよ。なんせ、平凡だからな。あーあー、空から可愛い女の子でも降ってこないかなー。一瞬で駆けつけてお姫さまだっこでキャッチしてやるよ。だから少しは筋トレしねぇとな。まあ、そんな事実際起こる訳がないけどよ。はー、ラノベみたいに、異世界転生して、転生先でハーレム築いて、無双してぇなー。そんな事お前らだって考えた事あるよな?俺は毎日考えてるぜ。あの悲劇の1日以来、俺いつもぼっちなんだぜ。妄想捗るわー。今の俺の妄想力なら、誰にも負けない自信あるぜ?とまあ、そんなこんなで学校に到着ですよ。あぁ、また、つまらない人生が始まるんだろうな。めんどくせぇ。




『おはよー!みなとー!』


あぁ、凛花か、朝からこいつはうるさいな。まあ、ぼっちの俺には救いの存在の他ならないんだけどよ。


『おう、凛花おはよー』


やっぱ今日もこいつは可愛いな。ほら見ろこのいつ見ても明るいこの笑顔。え?そんなんじゃ伝わらない?いや、俺の語彙力が乏しいだけだからな!?目の前にあると本当にヤバいからな!?ほら、コミュ症の俺なんかあんまり人と話さないから、全く言葉が出てこない訳で。そんな自虐してても、現実変わらねえよな...


『ねぇねぇー!今日も霊奈ちゃんお休みなんだってー!みなと何か知ってるー?』


霊奈。あれ、確かそいつ昨日...


『何も知らねぇよー?風邪か何かじゃねぇのかー?』


俺は何か嫌な予感がした。


『だってー、霊奈ちゃん、この頃ずっとお休みなんだよー?心配なんだもーん!』


確かにそうだ。霊奈は最近ずっと学校に来ていない。そういえば...と俺は昨日の出来事をうっすらと思い出した。




『お前は...鈴森 霊奈か?』




いやいやいや!!ないないない!!なんで霊奈が俺の部屋にいるんだよ!!いるわけねぇだろ!!第一霊奈、玲音って、イケメンの彼氏がいるわけで!俺のところなんかに来るわけねぇって!きっと夢と現実を混同しちゃってるんだろう。いやー、妄想捗るのも、いい事ばっかりじゃねぇんだな。いやー、やっぱ俺疲れてんのかな。うーん、多分そうだな。美女でも眺めて気分を癒すか。うーん、今更だけど、今考えると本当、この学校の顔面偏差値高いよな。霊奈には劣るとしても、なかなかの粒ぞろいだ。まあ、俺には釣り合わねえな。あ、そういう意味じゃねぇぞ?俺が平凡すぎて、誰も相手にしてくれないんだよ。自分で言っててなんか、悲しくなってきたわ。




『みなとー?みなとー??』


おっと、目の前に女神が。


『みなと、どーかしたの?』


『いや、ちょっと考え事をな。最近ちょっと疲れが溜まっててよ。』


『そっかー、大丈夫ー?』


『おう、凛花は気にすんな。』


俺は凛花の頭に手を当て、撫でる。


...うっはぁぁあああっ!!ナニコレ。めっちゃさわり心地良いんですけど!?さりげなくやったけど、凛花引いてないよね!?大丈夫だよね!?良かったー、案外ニコニコしてるわー。訴えられたりしないよね?てか、こんな事ラノベの主人公は、顔色一つ変えずにやってのけるんだろ!?やべぇな、主人公。俺も主人公として、もう少し頑張るとするか。でも、凛花以外触ったら、間違いなく通報されるんだよねー。やっぱ女子イケメンに触られたいって事か。じゃあ女子も変態なんじゃねぇか!!あー、そーいう事か。男子には、え?キモ。とか言っておきながら自分にもそういう願望はあるんですかそうですか。なんか、男はつくづく損してると思うのは俺だけだろうか。


『みなとー?いつまで触ってるのー?』


『おう、悪い悪い。ちょっと快感...じゃなくて、考え事な。』


危ない危ない。本心が危うくバレてしまう所だった。


『うん!わたしがみなとを元気にしてあげるね!!』


何この子可愛いー。この子に彼氏がいないなら、貰ってあげる所なんだけどな。彼氏は一体どこのどいつだってんだい。


『おう、ありがとな。』


とりあえず俺は、霊奈が心配だ。俺の夢?に出てきた事もあるし、やはり気になってしまうのが普通だろう。でもなー、霊奈の連絡先も、家も知らねぇからなぁ...。あぁ!こーいう時のチャラ男の玲音だろ!!そうとなったら、早速行動だ!!


『じゃ、凛花。また後でな。』


『ぶー、どっか行っちゃうのー?』


可愛いな、こいつ。無意識にこんな事してるからな。罪だよな、本当。


『すぐ帰ってくるから。』


そういうと玲音に話を聞くことにした。



『玲音ー。ちょっといいかー?』


『おう、構わないけど、どーかしたか?』


『いや、霊奈の件なんだけどな...。』


『あー、それがどうかしたか?』


『連絡先とか、知ってんのかなー?ってよ』


『あー、知ってるけどよ、連絡もつかねえんだよ。おかしいよなー。彼氏にすら連絡も無いなんてな。担任も知らないの一点張りだし。あー、俺の霊奈はどこ行ったんだよー。』


絶対に何かある。俺はそう確信した。


『分かった。ありがとな、玲音。』


『おう、役に立たずに、ごめんな。』


かと言っても、俺にできる事なんてないかー。とりあえず、普通の人生を送るしかないよなー。はー。辛いわー。主人公ってなんなんだろうか。



はぁー、家に帰るとしますか。

俺はいつもと変わらない帰り道で、家へと帰った。


『よし、疲れたし、今日は早く寝るかー。』


俺はさっさと寝ることにした。


しかし、本当に霊奈はどうしたのだろうか。

何かあるのか?あるとしたら、一体何が。

少なくとも今の情報量では何も分からない。


ま、いっか!寝よう寝よう。


こうして俺の一日がまた終わる。

はずだった。




『ここは、どこ?私は、誰?あなたは...誰?』


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