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貴方が好きDeath  作者: コマロン
3/6

2話 なんでお前が。

俺は今、マジで自分が主人公かを疑っている。

今日の朝までは、多少はリア充のような生活だった...気がする。朝には美人な幼馴染が迎えに来て。教室に着けば、イケメンの友人と、談笑して、俺に似合わない朝だったなぁ...。さらに、理想としては転校生が俺の隣の席に来て、平凡な生活から抜け出し、俺のラブコメが再スタートするはずだったんだよ。それを、どう間違えたら、こんな、つまらない人生に逆戻りしたんだよ。

まあ、いいよ、俺があの後起こった事を分かりやすくまとめるよ。


玲音の隣の席に座った霊奈。まるで玲音が主人公だよ。あー、マジでイケメン滅べよ。この時点で俺のメインヒロインのルートは無くなりました。え?幼馴染はって?よくぞ聞いてくれた。凛花ならさっき、彼氏に呼びだされて、朝一緒に登校したいって、誘われたらしいぜ。遠回しに俺から遠ざけたいんだろう。さあ、そんな悲劇の連続で俺はどうしたらいいんだろうな。もういっそ屋上から飛び降りようかな。いや、しないよ?チキンだし。今は自席で1人でスマホいじってるよ。可哀想だと思わねえ?昼休みに、1人で自席でスマホいじるって。ぼっちだよ、何が悪い。こんな小説読んでるお前らと同じ人種だよ。あー、マジでこの人生ってくだらねぇよな!!あーあー!なんか起こらねえかなぁー!


なにも起こらないまま、早1ヶ月がたった。


『マジで何も起こらねえ...。』


俺はいつも通り一人で学校へ登校し、少ない友人の1人である、玲音と話していた。


『いや、まあ、そう言うなよ湊人。人生に変化を求めるなんざ、邪道だぜ。』


『お前はいいよなぁ!?あの俺の悲劇の連続から、2週間後に、転校生である霊奈に告ったら、成功しちゃうんだもんなぁ!?イケメンってやっぱりくだらねぇな。』


『いやー、よくぞ言ってくれたよ!毎日が幸せだわー!いやー、あんな可愛い彼女出来るなんて、人生って分からねえよなー!』


こいつ...マジで許さん。俺のメインヒロインを奪うなんて。まあ、俺のものじゃないんだけど。


『まあ、恋人探し頑張れよ、湊人君!』


『わあってるよー、ったく、可愛い女の子の1人や2人、紹介しろっての。』


『ねぇねぇ、可愛いって聞こえたけど、私の事ー?』


凛花かよ、すぐ自分の事可愛いって言うんだよな...まあ、確かに可愛いから、否定はしないけども。


『うるせぇ、お前じゃねぇよ。もっと俺はおしとやかな、綺麗な女性が好きなんだ。』


『もー!まるで私がおしとやかじゃ無いみたいじゃんかー!!』


『え?違ったのか?』


『もー!みなとの意地悪ー!』


あー、凛花のほっぺた膨らんでやがる。お餅みたいだな...。ぷにぷにしたい。はっ、いかんいかん。


『おぉ、そーいや玲音。お前の彼女さん、今日は学校休みみたいだなー?なんか聞いてないのか?』


『うん、それが全くね。最近彼女、元気無かったし、それも絡んでると思うんだけど。』


『んー、まぁ、何も無いと良いな。』


また、何もない一日が流れるのだろうと、1人思いながら自宅へと歩き出した。


歩き慣れすぎて、飽きる程の通学路を一人で歩き、ようやく家に着いた。

玄関に入った瞬間急に身体に違和感を覚えた。


『な、なんだこれ。身体が、おかしいぞ...。』


冷や汗が噴き出してくる。なんだこれ。感じたことのない嫌悪感が俺を襲う。と、とりあえず寝よう。寝たらきっと良くなるだろう。あいにく今日は家族は誰もおらず、フラフラしながら、一人、部屋に向かった。


長い道のりを経て、ようやく自分の部屋につくと、ベッドに倒れこんだ。





『な、なんだこれ!?か、体がう、動かない!?』


目を覚ますと、身体の自由がきかなくなっていた。あぁ、あの後すぐに寝てしまったのかと、すぐに理解する。だが、どうしてもこの状況は理解できない。これが、俗に言う、金縛りってやつなのか!?


動けよ、動けよ!俺の身体!!


『待って...』


『え。』


俺はこの声に聞き覚えがあった。


それから数分が経った。


『動ける...と思う...』


本当だ、身体が、自由に動く。そして、なぜか目の前にいる、1人の女性。

なんで。なんでお前がここにいるんだ。


『お前は...鈴森 霊奈か?』

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