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時の巡り手は何を思う  作者: narikori11
モノリス界編
6/17

竜と虎と神様と吸血蝸牛と・・・・

ごめんなさい、この作品に集中しすぎて・・・・;;

なので、お盆の外伝は、8月に投稿します。

本当にごめんなさい。

「大変だ大変だ! バロンとアレキが、喧嘩したんだ!」

ナモロの返事はこうだった。

「はい?」

アティモスに関しては、無言だった。(現在、寝たきり状態。)

「アティモスに用があるんだ。 輪をはめた人は、紳獣を扱えるから、神様と呼ぶ。 その神様には、ゼロ達は絶対服従なんだ。 だから・・・・」

「だから、アレキを鎮められる、私を呼んだわけか。」

アティモスが、言葉を繋いだ。

「そういうこと。 おはよう娘さん。 気がついて早々で悪いけど、ちょっといい?」

「何が起きたんだい? 紳獣様ともあろう人が。」

ナモロは、話について行けず目をパチクリさせていた。

「あぁ、ナモロ達は知らなかったんだな。」

ナモロは、首を上下に振った。

「紳獣を従えられるのは、神様だけ。 ゼロ達は神に絶対服従=紳獣は神に絶対服従。」

アティモスが説明を終えると、ナモロは「納得~」ってな感じで手を叩いた。


==============================


その時、この事件の火の粉が飛んできた。

しかも、本物の火の粉がテントに降りかかり天幕が、燃え始める始末・・・・

アティモスが、あの魔法を持っていなかったらと思うと、震えが走った。

2人は無事脱出したが、アティモスの魔法の効果はすぐ切れ、その上にバロンが乗って押し倒したのだ。

アティモスは、喚いた。

その行動が、アレキを本気に怒らせた。

「あ~あ、やっちゃったね。」

「やっちゃったどころじゃないだろうに。 ほどほどにしろ。 ほどほどに。」

ゼロが言った事に、アティモスが突っ込む・・・・

「私じゃなきゃ、この状況で乗っかられてたら死んでたよ。」

アティモスがバロンの下から、ため息を付きながら言った。

「痛くないのかい、娘さん。」

ゼロが聞く。

「痛いは痛いさ。 しかもこんな時に甘えてくるバロンもどうかと思うけどねぇ。」

二人の頭は、アティモスの心配でいっぱいになっていたが、甘えていた事にほんの少しイラッと来たが、

すぐに頭に血が上ったアレキが、バロンに攻撃を仕掛けようとしてきたので、お説教所じゃなくなった。

ゼロ曰く、アレキの角笛吹けばいいとのことだったが、その直後、アレキに向かってアティモスを投げた。

考える暇も無く、落ちまいとアレキの角を掴むと、あっさり角が抜けてしまった。

ミシミシッ、とか、バキッ、とかの音は一切無く、むしろスポッと言う効果音を付けたいくらいだ。


「角笛」だから、この角を吹けばいいんじゃ・・・・

と思ったアティモスは、角を思いっきり吹いた。 太く響く音。

アレキが落ち着く。

が、大量の血を吸う蝸牛まぁ、ヒルに貝殻を付けたようなものが、飛び跳ねたり、角をたどって、アティモスに近づいていた。

「これってまずくないですか? こっち、満身創痍なのにこんな・・・・ もう、あんまりだ~!」

アティモスの叫びに駆けつけたのか、端にかえって来たのか、薬草調達していた仲間も結界から頭を出してた。


================================


アティモスは、絶賛混乱中だった。

角を逆さにしても登ってくるし、吹く状態に戻しても登ってくる。

しかも落下中で、下は、カリョウ・カンニュだらけだ。


この、マグネス界では、おとぎ話がいっぱいある。

ただ、残念な事に、どの話の主人公も決まった方法で死んでしまう。

それは・・・・吸血カタツムリに血を全て吸い取られ、ミイラになってしまいました。

という結末だった。


角は、カリョウ・カンニュだらけで、すでに、アティモスの腕に吸い付いてる奴も居た。

奴らが通ったあとは、決まって血が流れ出す。

それを餌に、またどんどんあいつらがやってきて・・・・ あっ・・・・ 無限ループだこれ・・・・

ここで、アティモスは考えるのをやめた。


===============================


もう、アティモスの身体は、見事に餌になっていた。

もう、小さな玉になって、誰が食うか競い合っているようだった。

「何事? まさか、あれって・・・・」

アスタルテが言った。

ナモロは、歯を食いしばり、目をウルウルさせながら頷いた。

さらに、もっと悪い状況に至ったときに、生存者を探し行っていた、クリアヌとカロスバーナと、不死鳥の

シュナが・・・・

「何でシュかこれ!」

「カロスバーナ、かんべる。」

「クリアヌもね。」

二人は少し漫才をしていたが、シュナは、真っ先に玉に首を突っ込んだ。


=============================


1匹の殻があまりにも大きく、一目で実行犯が分かった。

アティモスを探すのには、身体を全て突っ込む必要があった。

見つけたときは、顔色が蒼白で、手当てする前よりも悪いような気がした。

皆に知らせようとしたが、ピーピーとしか言えず、何言っているのかサッパリ分からなかった。

「(大変、あのねあのね)」

思い出した、彼女以外、僕の言葉を通訳できないんだった。


=============================


ナモロは、憎かった。

自分が憎かった。

ただ、あまりの憎さに、自分の身が、どういうことになっているのか気付かなかった。

落ち着いて気付いたが、飛んでいるのだ。

両足の踝に一つずつ、小さな火車が付いていた。

気付くか否や、玉に向かって飛んで行った。

玉から、奴らが、飛び移ってきた。

ナモロは素早く避け、玉の中に飛び込んだ。

そこにはシュナが居て、考えあぐねていた。

ナモロは、奴らに捕まって、身動きが取れなくなった。

ナモロは、シュナに、アティモスの手をこちらに渡してくれと、ジェスチャーした。

シュナは、羽を広げた。

そうだった、シュナは羽だから掴めないんだ。


1時間後、諦めかけたナモロは、このままアティモスと、逝ってしまおうかと思った。

このまま身をゆだね、あの時の様に・・・・

その時、冷たい手が、頬に触れた。

手の先には、深紅のマフラーが目立つ蒼白な顔があった。

「馬鹿、お前が居ちゃ死ねないじゃないか。」

「・・・・そうするために、ここに居るんだ。」

嘘を付いた。

腕の輪が輝き、2人と1匹を光が包んだ。

角は、持ち主の所へ帰った。

今度は、奴らが、ジュワジュワ溶け始めた。

正直、気味の悪い光景だった。


=====================


外から見ると、太陽になり掛けたのが、溶けてマグマの塊になっちゃいました(1部を可愛くしています)

・・・・と言うような感じ・・・・

「◎△◇×!」

「アロー、何言ってるのか分かんない。」

何度何度繰り返しても、サッパリ、アスタルテに伝わらなかった。

ちなみに、アローが言いたかった事は、

「あっ、あれ、姉ちゃんが居るんだよね? ・・・・急がなきゃ!」

だった。

ただ、1番不思議だったのは、バロンが飛び跳ねて喜んだ行動を取ったり、アレキやゼロが嬉しそうに笑みを浮かべている事だった。

もうその頃には、アティモスの意識が回復していたのだが、外からは見えないので、その行動にイラッと来たこともあった。

まぁ、その後、2人の顔が一瞬だけ曇った。

その一瞬が、周りの空気をさらに、悪くした。

しかも、互いが、集まろうとしたとき、まさかの全員落とし穴に落ちるなんて。 

「「いや、こんなでかい落とし穴普通ないでしょうが!」」

つっこまれた~(;;)


ゴニョゴニョ言う声が聞こえ、皆同時に起きたが、アローは、飛び起きなかった。

「起きないのですか?」

「ん ・・・・あと15分 ・・・・」

「15分もすっぺたもない! アティモスをどうするんだ!」

「ん? @;△^◎☆□・・・・」

「だめだこりゃ・・・・」


============================


一方玉の中・・・・・・・・・・

熱帯球中(ねったいきゅうちゅう)だった。

シュナ・・・・まだまだ序の口

ナモロ・・・・脱水症になりそう

アティモス・・・・また気を失ってる

こんな感じ・・・・

「暑い・・・・  シュナ、よく平気で居られるな。」

「(僕は不死鳥だからね)」

「ごめん、分かんない。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・

「はぁ、なんで虎と竜の喧嘩から、アティモス救出戦、今度は暑さの我慢大会かなんかをやんなきゃいけないんだ。」

「(全くだ~)」

「分かんない。」

・・・・・・・・・・・・・

「ごめん、ギブアップ。」

「(えっ、まだまだ序の口だけど)」

「何言ってるのか分かんないけど、イラつく事を言ってるのだけは分かる。」

「(ごめんなさい)」

「生存率、どれくらい?」

「ナモロなら、100%中20%。 シュナは、100%中100%。 んで、多分私は、100%中1~2%位だな。」

「へぇ~・・・・・ ・・・・・・・・って起きてた!?」

「シュナがナモロにごめんなさいって言ったときから。」

「~♪」

「誤魔化すんじゃない!」

「(すいませんでした!)」

「覚悟しているか?」

ナモロが頷く。

その瞬間、シュナは球の外にに出された。

「(作戦失敗・・・・)」

シュナははそう呟いた。


・・・・・・・・・・

「熱くないぞコレ。」

「そうだな。」

むしろ、暖かいような・・・・

「「「「感じた」」」」

声がそこらじゅうから聞こえて、「誰だ!」とも言い返せなかった。

その声は、落下中のシュナにも、落とし穴から這い出ようとしている一行にも聞こえてきた。

「「「「こやつ、我らの脈を感じた」」」」

「あ~も~うるさい!」

「「「「うるさくて当たり前だ」」」」

「何でだ?」

「「「「我らは無数のカリョウ・カンニュの心」」」」

「何で私たちなんだ?」

「「「「だって、呼び出したのはお前だろう」」」」

「・・・・何で血を吸う?」

「「「「吸血蝸牛だから」」」」(あたりまえだろw)

「違う、なぜ血を吸う生き物になったのか」

「「「「時間は」」」」

「十分ある。」(無いよね?)

「「「「じゃあ聞かせようか」」」」



その頃は我らもただの蝸牛だった。

森は崩され、林は愚か、木の一本見つけるのにも一苦労した。

我らは絶滅に危していた。

歌も忘れ、自然の恩も忘れ果てた人は、我らをこの世から無くし、自分たちだけの世を作ろうとした。

そんな時ある少年が居た。

虫好きの少年だ。

少年だけは、共存を望んだ。

虫や動物が、人間と共存する、過去にあった夢のような事を望んだ。

それがために、親からも、友からも、全ての同類から虐待を受け、笑顔を見せる事もできなくなった。

動く事、喋ることも。


生きる事も。


とんだ世界になった物だよ。

そのために、正しい事を望んだのに、しかも実の子でさえも、恐れ、殺すなんて。

のんびりしている私でも、我慢できなかった。

私はコンクリートを食べれるこの口を使って、復讐を成し遂げた。

だんだん口は、血を飲むための物へ変化し、血以外のものは身体が受け付けなくなった。

他のあの子みたいな子の血を吸うわけにはいかないと、祠の主に角に封じてくれと頼んだ。

封じられた私は、精霊が、人間に樹を刈られようとも育て続ける様子や、エルフなる者が、森を護り切ってその後に樹が生えるのを見届けた。


「「「「そして、今だ」」」」

「護ろうとしたせいで、角に閉じこもっていたのか? じゃあ、変えようか。 その残酷な過去を。」

「「「「お前達・・・・そうか、お前達も辛かったんだな」」」」

アティモスは、微笑んだ。

ナモロも頷く

「じゃあ行こうか。」

「過去へ!」


8月まで待っててください^0^!

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