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魔王は誰も倒せない  作者: 覇我王
プロローグ "暫定"魔王
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暫定魔王

初投稿です。文も話も下手くそですがどうか温かい目で読んでいただけると光栄です!


基本的には魔王と勇者の視点から物語が進んでいきます

一部一部は1ページと思って下さい


ご感想、ご指摘はいつでも歓迎してます




『この度魔王採用試験に合格した事をご報告致します。』



そう書かれた書状が今、俺の目の前で無惨にも燃え尽きようとしている


今も心臓の鼓動と同時に血を吹き出し続けている額の傷を汚れた腕で拭いながらこの凄惨な地獄絵図を創り出した張本人に問い詰めた


「お前は••••••いったい••••••何なんだ••••••アリシア!」


一言一句を口に出す度に恐らく数本は折れているであろう肋骨が俺に最大限の苦痛を与え、血反吐を吐く


過去の大戦と長年の雨風による侵食で以前の荘厳さのかけらも無い元魔王城は俺の修繕の甲斐無く最早、建っているのが不思議なほど各所崩壊し不穏な音を出し始めていた


その倒壊寸前の城の一室、かつて歴代の魔王達が鎮座した煌びやかだがどこか畏怖を感じる玉座のある謁見の間


その中央、いや、正確にはこの直方体の部屋の正に中心点に位置する空中に"奴"は浮遊していた


『蝙蝠の羽』と抽象するのが最も相応しい漆黒の翼、悪魔の中でも特に上位の力を持った悪魔のみ持つと言われている悪魔の翼をゆっくりと羽ばたかせ直立の姿勢を保つ


不敵な笑みを浮かべる彼女はその背に生えた翼に似つかわしく無い可憐な容姿をしている


「フフ、言ったでしょ?私は勇者、魔王を倒し世界に平和をもたらす為にやって来た正義の使者よ」


肩にぎりぎりかかる程度のサイドテールの赤い髪、ルビーのように澄んでいる緋色の瞳はさっきまでとは全く異なる色をして妖しく光を放つ


細くしなやかで白い手には持つものを勇者と証明してくれるはずの白銀の聖剣が握られている

その切っ先を俺の方に向け勇者を騙る悪魔は言った


「だから私が殺してあげる"暫定"魔王さん!」


なんでだ••••••どうしてこうなった?お前はそんな奴だったのか?


肩で呼吸をしながら構えを整える最中、俺は自問自答を繰り返す

そして一つの結論を導き出す


たとえ相手が誰でも本当の魔王になる為には負けるわけにはいかないんだよ!



俺は後戻り出来ないんだ!



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