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狐の嫁入り逃亡記  作者: カラネコ
第2章 聖からの脱出
45/70

第22.5話 勇者のステータス検診!弐 ハル・白露・アミア編

遅くなり申し訳ありませんでした!


 side勇者


 カルネにあの面倒な二人を押し付けた僕は現在空を飛んでいる………なんて優しいものではなくある意味吹っ飛んでいると言うのが正しい表現だろう。

 何故僕がこんな吹っ飛んでると表現するような状態で空を飛んでいるのかと言うと、それは数分前に遡る。



 突然だが今の僕には姫がどこにいるのかなんとなく分かる!!これは前のような小さい魔力を感知して居場所を割り出すのとは訳が違う。あれはかなり大雑把で場所は大体しか分からないのであの時姫を見つけたときは直前に大きな魔力を感知出来なければ見つからなかっただろう。

 しかし!現在の僕には何故だか姫の居る場所が分かるのだ!!

 よし、試しに正確に探ってみよう。


 …今姫はここから見えるあの宿屋らしき家の二階にいるようだ。

 しかし試しのつもりだったがかなり正確な場所が特定出来てしまった…これってストーカーに分類されないだろうか?

 




 なんて事を考えている勇者ではありますがここから見える宿屋・・は一般の目からすればとても肉眼では見れるレベルの距離ではないのだ。正直な話、その事実が知られれば覗きの疑いで勇者は捕まるのではないだろうか?

 おそらく捕まったとしたら勇者はこう言うだろう「姫以外の女に興味はない!興奮を覚えるなんてもってのほかだ!!僕は姫が悲しむような事はしない!!!」…何気に紳士なのかもしれない。

 さて、そろそろ勇者の思考に戻ろう。





 

 

 でもなんでこんなにすぐに居場所が分かるのだろ?そんなスキルを手に入れた覚えもないし………まさかあの赤い男の”愛のHSS(白露・ストーカー・システム)”みたいなものが僕にも憑いたのか、いや、付いたのか?

 一応スキル表示だけでも見ておこう。




・・・・・・・・・・・・・・・・


スキルのみ単独表示

♢ビジョン

♢非表示 

♢非表示

♢非表示


・・・・・・・・・・・・・・・・




 いや違うみたいだね、体に変化が無さ過ぎるしスキルに表示されてもいない。

 ……とりあえずあの赤い男と似たようなスキルを所持してないで安心した。

 

 ……なら、多分としか言えないけど考えられるのは僕が新たに得た称号である【精霊姫の騎士】の特殊能力かもしれない。何故僕が多分としか言えないのかというと、称号によって得られる能力と言うのをあまり見た事が無いからだ。つまり確証がない。

 うちのパーティーの魔法使いも一応称号能力…確か”レッテル”と言っていたかな、とりあえずそれを持ってる。

 しかし魔法使いの”レッテル”は僕の補助優先の珍しいものらしく今の僕の探知タイプの能力の解説は出来ないだろう。



 …………これは姫に会って確かめなきゃね。

 これは私情じゃないんだ、この能力を確かめる為に必要だから姫と会うんだ。

 決して早く姫とおしゃべりしたいとか姫の顔をずっと見てたいなんて思ってないんだよ?

 え?口実だって?違うよ、確かに姫には会いたいけどこの能力は姫に迷惑をかけるきがするし僕は姫に嫌われたくない。ね?会いに行くには十分でしょ?


 そうと決まれば早速!アイ!キャン!!フラァァァァァァァァァイ!!!!!



「いざ、姫ェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!!!!!!!!!!!」

 



 こうして冒頭に戻る。






「姫ェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」



 さて、絶賛叫び続けている勇者こと僕です。

 どうやら僕がこの状況になっている理由を理解してくれたみたいだね。

 ちなみの僕が未だ叫び続けている理由は姫に気付いてもらいたいから。

 近所の人には悪いけど、いきなり僕が姫の前に現れたら姫がビックリしてしまうかもしれないから我慢してくれ。


 でも、この叫び声ももうすぐ終わる!ほら、もうすぐそこにあの宿屋が!!

 今参ります!姫ェェェえぶらッ!!!??


 あと大股5歩くらいで部屋の窓に付きそうな所で突然僕は顔面に激しい衝撃を受けた。


 ぐっ!?しまった!!急ぎ過ぎて周りが見えていなかった…!!!

 

 顔に激しい痛み、肉体強化していたにもかかわらず結構なダメージを負ってしまった勇者。

 そんなダメージを負わせた者を勇者は確認する。


 ん?あれは先に見た精霊さんじゃないか。

 …なるほど、この一撃は精霊さんのものか。道理で重いはずだ。

 一応あの風の女と張り合っていたしかなり強いのはわかる。

 

 精霊さんがまた拳を振って来た。剣幕で押されそうだが耐えて冷静に攻撃をよんで回避する。


《!!》


 雰囲気だけだが精霊さんが驚いていると言うのが感じられる。

 さらにまた拳が襲ってくるがこれも後ろに飛んで紙一重で回避。

 

 それからというものそれの繰り返しが続いた。

 …何か軽く暇なので僕のスキルを紹介しよう。


 今僕が空中で戦闘をする為に使用しているスキル、サイコキネシス。所謂念動力というやつである。

 もうこれはかなりレギュラーな能力なので使い方を解説するのは省くけどとりあえずこの能力のおかげで空中である程度自由に動く事が出来る。

 ちなみに僕はあまり念動力は使わないので今はせいぜい5mの大岩を持ち上げられる位の力しかない。

 

 ん、そういえばこの精霊さん。実際にはどのくらいの強さなのだろう?

 狐族の容姿をして銀髪、噂で聞いた特徴でいうとこの精霊さんは上代一族の縁者のはずだ。

 最強の一族……ならかなり強い、しかし今の精霊さんからは特に脅威を感じない。

 精霊になっているからかな?なにか理由がある気がする。

 …………………まぁ、”ビジョン”でステータス見てみよっと。


 そうして勇者は戦闘中にもかかわらず白露のステータスを見た。

 そして感想は、


 え?



 という惚けた者だった。





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


♦精霊《仮》


称号【仲間はずれの白狐】new!


● 筋力 現在測定不能Z以下 new!

● 精神力 AAA new!

● 俊敏 現在測定不能予想C new!

● 柔軟性 SS new!

● 妖力 D new!


種族【狐族】



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




 なにか違和感のあるステータス。

 低すぎとも思わないがそこまで褒められる事も無いステータス。

 二回目だけど何故称号が表示されるのか分からないステータス。


 なんだこのステータスは…?

 さっきの赤い男とは別でかなり不確定で未知数な相手…やりずらいな。

 これはどう対処すべきか…って、ん?


 僕が考え込んでいる間に突然精霊さんが光りだした。

 次の瞬間には、



 ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!!!!!!!!!!!!!!!



「あがががががががががががががががががががが!!!!!!!!!???????????????」



 怒濤のラッシュが繰り出されていた。


 しかしその最後、僕は見つけた。

 精霊さんがこのラッシュを撃ち終えた後の決定的な隙を!

 おそらく今ベストの攻撃を出せたので油断しているのだろう。


 僕は間一髪その隙を抜け、銀髪の少女の横を通り過ぎて部屋に入った。


 しかし、その直後さっき横を通り過ぎた…というより窓の付近にいた銀髪の少女が話しかけて来た。


「あー、勇者。赤狐と日護さん…赤い髪の男と風を操る女はどうしました?」


 ……普通もっと別の事を聞く者ではないだろうか?

 僕が誰とか、何故ここに来たのだとか。

 まぁ、あの二人の知り合いならあれらが心配の種になって当然といえば当然か…。

 だから僕は答えた。


「僕の仲間に丸投げしてきた。」


 と言って。









 それからはもう天国、極楽に居る心地でした。一点の不満さえ無ければ。

 姫の顔がこんなに近くで見る事が出来るなんて魔王討伐の旅に見た夢が現実に!


 …しかし目を開けていない状態では美しくはあるが僕の存在に気付いてもらえないというのは少し悲しい。

 とりあえず姫のステータスを見てみる事にした。あとで姫の役に立つように。

 何かと自分のステータスを知っていると言うのは良いアドバンテージになる。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


♦姫《正式に本人から伝わっていない為仮名》


称号【名無しの姫】→【精霊姫《関連有りのため表示》】new!


● 筋力 CCC new!

● 精神力 A new!

● 俊敏 CC new!

● 柔軟性 BB new!

● 魔力 BBB → AA new!


種族【人間】



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




 普通よりよりかなり高い数値。

 さすがです、姫。きっとあれからすごい努力をしたんだろうなぁ。

 精神力がAということは魔法の練習もかなりしたんだね。

 熟練魔法使い並の数値だ。

 

 僕が姫の成長を喜びながら顔を見ていると銀髪の少女が僕に話しかけて来た。


「勇者、少し良いですか?」


「なんだ?僕は姫の寝顔を見るので忙しいんだが。」


 僕の唯一の楽しみをわずかでも奪おうとする少女に少しぶっきらぼうに返した。

 そうすると一瞬顔をこわばらせたが少女はさらにこう言った。


 僕が寝ている姫に手を出さないのか…と。

 瞬時に殺気を込めて返した。


「貴様は、僕が寝ている姫に下卑た事をするとでも?」


 そう思っているなら女だろうと容赦はしない。

 本当に好きな人がいるならそんなことは絶対にしない筈だ。

 襲ってしまえ?略奪?糞食らえだ。

 そんな事を思うのは自身に力がなく恋も知らない臆病者がするもの。

 この少女が本気で僕が姫を襲うと思ってるのなら精霊が居ようが絶対に殴ってやる。


 そう考えていると精霊さんが前に出て来たが少女はそれを抜けて僕の殺気に怖がる事も無く悠然と言う。


「大丈夫なようですね。なら少しの間アミアの事をよろしくお願いします。」


 …そう言うと少女はあぐらを描き始め瞑想にはいった。

 同時に精霊さんもどこかに消えた。


 …なにがよろしくお願いしますだよ。頼まれなくても姫を守るのは当然の事だ。

 なんたって僕は姫の騎士なのだから!

 ……しかし瞑想に入る前、精霊にあんなことを言われるとはね。まぁ、感じたと言った方が正しいのかな?聞こえないし。



《アミアは貴方と友達になりたいと言っていました。だからどうか友達になってあげて下さい、御願いします。》


 

 なんて言われるとは思わなかった。

 ……城のあの王よりよっぽど姫の親のようじゃないか。

 ………友達か、僕は姫とそう言う関係になっていいのかな?僕の中で姫はかなり神聖化されてるからなぁ。どうなるかは分からない。

 …ま、それは姫が目覚めてからでもいいか。

 とりあえず守るにしても友達になるとしても僕の返答は一つ。



「…言われるまでもないさ。」





 …しかしもし姫に求婚したらあの精霊さんに土下座せねばならないのかな?

 神聖化されてるとはいえそういうシチュエーションには憧れる。

 …その場合この瞑想してる少女の立ち位置はどこなのだろう?

 何か気になるし…ステータスに表示されないかな?見てみよう。





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


♦銀髪の少女


称号【異ーー】new!


● 筋力 AA new!

● 精神力 B new!

● 俊敏 A new!

● 柔軟性 S new!

● 魔力 SS new!


種族【狐nin族gen】



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 さすがに書いてないか…。



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