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狐の嫁入り逃亡記  作者: カラネコ
第2章 聖からの脱出
35/70

第15話 落下するのも割と忙しい

火曜・水曜と投稿出来ず申し訳ありません!今回は4人の視点を書きました。



 side・・・?


 ここは、城の中にある教会。

 数多くのシスター・信者が祈りを捧げている。

 そんな中にいる、異端とよべる少年の思考。




 私は今、何をしているのだろう?

 朝、神のお声を聞いたかと思えば今は立場というものに縛られ、我が神とは関係のない神を讃え祈りを捧げている。


 何故だ?

 私の神は一人のはずだ。

 ならば私は、すぐ立ち上がりこの場を去らなければならないはずだ。

 なのに何故だ、何故私の体は動かないのだ。


 こんな祈りになんの意味がある。

 そう思っているはずなのに…私の体は動かない。

 あぁ、神よ、これも貴方が私に課した試練なのでしょうか?

 ならば私に慈悲を。




 ………なんて事を考えてはいますが、ホントにどうしましょう?

 朝に便宜上、信者としてやらなければならない神への祈りとやらをした瞬間に体が動かなくなった。

 数少ない動く部分の目で出来る限り周りを確認するとシスター、そしてその他の信者には特に変化は無いように見え……いや、何か違いますね。


 その違うものが何かと言われれば、なんというか…そう、雰囲気が。

 こう、鬼気迫ると言いますか…いつもやる気の無い私の隣の同期さえもそうなってますし。


 これって今日夢で聞いた御告げのせいですかね?

 確か内容は、


『神は銀、日は赤色(せきしょく)、届きしもの、かの者を救いたもれ。』


 ……今思うとなんて胡散臭い。

 なんでこれを御告げなんて思ってしまったんでしょう?自分の妄想だと思いたくなかったからですかね。

 …しかしこの状況が本当にあの夢のせいなら何の意味が?

 ぶっちゃけここの信者なんて洗脳してもおそらくあんまり役に立たないだろうし、唯一利用価値がありそうなのは司祭をしているこの城、というかこの国の第2王子であるバロカス様くらいでしょう。

 そのバロカス様も今日はいませんが。


 うーん、私基本馬鹿なのでこう言う考えるのって苦手なんですよね。

 なんか敬語キャラって賢いイメージなのでやってみてるんですけど…おっと、話が脱線していますね。

 

 ともかくこの動けない現象が金縛りか魔法での洗脳なのか、魔族特有の能力だったりするのかわかりませんがもしあのカス様(あ、間違えた)バロカス様が目当てでこんなことになってるのなら良い迷惑ですね。


 それにしても何故私だけ体が動かない事を除けばいつも通りなんでしょう?他のモブ共は見た感じ精神もやられているように見えるのに。

 ここは私って特別!?って喜べば良いんでしょうか?体動かないんでまったく使えない特別ですが。

 

 まったく、神も私にもっと慈悲をくれても良いじゃありませんか。

 あのバカ(間違えた)、バロカスの野郎に権力という名の慈悲を与えるくらいなら私にその倍くらいの慈悲をくれたって…やべ、本音が出てた。


 そしてそんな感じで一人心の中で愚痴る事5分。

 もはや祈りではなく、神への愚痴である。

 その結果、



 まぁ、その慈悲を乞う為ににも祈りは必要だよね!(馬鹿ゆえの結論)

 さぁ、祈ろう。三千世界を超える勢いで!我が欲望を解き放つため!!

 神よ!!!降臨せよ!!!!



 ドラガッシャァァァァァァアァァアァァァァァァァァン!!!!!!!!!!!!!!



 そう私が思った瞬間、何か大きな音とともに私の視界は目の前で突如起こった粉塵で被われた。


 って、痛ぁぁぁぁぁ!?

 目に粉塵が入ったせいで目に激痛が!!!??

 両手で目を抑えてその場で悶絶する。


 そうして目の痛みが治まる頃になって気付いた。


 あれ?

 さっきまで動かなかった体が動くようになっている。

 周りを見てみると…さっきと変わらずの体勢のシスター・その他の信者の姿。


 ……なんというか、目の前で爆発に似たような事が起こったにもかかわらずこの変わらなさ、正直キモいな。


 振り返ってみると。


 う、眩しい。

 そういえばいったい何が起こったんでしょうね。

 天井に大穴が空いてるところをみると何かが落ちてきたんでしょうけど。


 お、粉塵で出来たカーテンがそろそろ晴れそうですね。

 さてさて、何が落ちて来たのか。魔法使いの誰かが魔法に失敗して、とかですかね?あ、魔族の方かも。

 

 まぁ、見れば分かりますか。

 拝見。


 そして粉塵が晴れた何かが落ちて来たであろう場所を私が覗き込んでみると、そこには…




 銀髪で赤色の肌で少し変わった服装のお姉さんが木造の祭壇に破壊の跡を残しながら存在した。

 あぁ、あと頭の所に獣耳が薄くぶれて見える。




 お姉さんは呻き声を上げながら、目をあけこちらを見た。

 それを見て私はコクンと頷き、思う。


 うん、これは夢だな。


 そうして私はその場で神に祈る体勢になる。


「いや、なんでですか?!」


 お姉さんの声が辺りに響く、顔を上げる私、そして視線の先も私。

 こんな美人に見つめられるのはまさに至福なのですがぁ…。

 あれ?なんかお姉さんの肌の色が白になってる。





 …いや、これ夢でしょ?




 

 side out






 さかのぼる事、信者の少年が神に愚痴っている最中の3分前。



「さて、どうしましょうか。」


 どうもこんにちは、現在進行形で空を飛んでいるハル君です。

 さっきは気がつかなかったんだけど、どうやら俺はまだ落下してはいないらしい。

 少しずつだが上空に上がっていってるようだ、いつまでもつか分からないがまだ緊張するには早いらしい。

 

 しかし、俺は…まぁ、あまり大丈夫な状況ではないがとりあえずは生きてる。

 …白露やアミアは大丈夫だろうか?

 白露は霊体化してるから物理攻撃は効かない筈だが魔法はどうなのだろう、あの爆発のような現象はおそらく魔法の暴走だと思うのだが。

 一応さっきから白露に頭の中で呼びかけてはいるが返事がない。


 望みを言うなら現在まで霊体化を維持していてアミアに付き添っていると思いたい。

 間違ってもダメージを負ったなんて事は思いたくない。

 

 アミアもあの爆発のようなものの中心に居たが、無事だと信じたい。

 …いや、おそらくは無事だろう。

 さっき確認したのだが、ここまで飛ばされるような衝撃を受けたにもかかわらず俺は全く怪我をしていない。

 それどころか少し妖力が回復してるほどだ。


 …しかしそれは俺だったからかもしれん。

 霊体化状態の白露と術者のアミアが確実に無事とは限らない訳で…

 でも実際どうなってんだろ、これ?

 

 と、俺が思っていると、


 お、なんか浮遊感。この止まった感じは…落ちるな。


 ヒュッ


 という音が聞こえたと思ったらものすごいスピードで俺の体は落下した。


「って、きついぃぃっぃぃぃぃぃぃぃぃ!?」


 正直舐めていた、落下の時ここまで体が動かせなくなるとは。

 首は動かせないから周りが見えないし、腕を動かそうにも固定されたように動かない。

 パラシュートがないとここまでキツいのか!?


 妖力温存と白露不在のため俺の体がもつかわからないから出来ればギリギリまで使いたくはなかったが……仕方ない、命にはかえられないか。


 出来る限り体に妖力を流し、


『赤壁』 完・全・覚・醒!!!!!


 よぉぉぉしぃぃぃぃ!!体がめちゃくちゃ熱いけど気にしちゃ負け……ん?


 ドンカラッシャァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!


「ごふぇ????!!!!!!」


 いきなりのことで変な声をあげてしまった。

 …まさか、赤壁を発動した直後に何かに衝突してしまうとは…あぶねえ。

 痛いし…これじゃぁ赤壁を全開にした痛みなのか、どこかに落下・衝突してしまったための痛みなのか分からないな。

 

 とりあえず、赤壁にまわしている妖力を徐々に減らしつつ赤壁状態を維持。

 いつ敵が現れるか分からんからな。

 まぁ、でも今は敵より赤壁を使った反動で体中が


 アチィィィィィィィィィィ!!!!???タトエルナラ体中ノ血液ガマグマにカワル感じィィィィィィィィィィぃぃ!!!!!!!!?


 …今回は攻撃目的で使用した訳じゃないため、前のように体の一部が使えなくなったりはしなかったがご覧の通り体中ものすごい熱いぃぃぃぃぃぃ!!!!!!?

 あまりの熱さに体が動かない?!


 一応熱さを我慢して辺りを見渡すと、どうやら俺はどこかの教会の木造で作られた場所にめり込んでしまったらしい。めり込んでる為か上の大穴が空いた天井…原因は俺だが空しか見えない。


 そうして痛みに耐えつつぼーっとしていると一人の黒髪の…見た感じ14歳、アミアと同じくらいの少年が俺と目があった。

 声が出せない。やはり白露が居ない状態での赤壁発動はあまり声が出せないらしい。アゲ村の時と一緒だな。


 声が出せないため、目線で助けて!と伝える事を試みた。

 そうするとなにやら少年は何かを悟ったように頷いた。


 お!上手く伝わったかな?

 なら…ってなんで祈る体勢になるの?!

 俺の視線からいったい何を悟ったの??!!


「いや、なんでですか?!」




 思わず赤壁を解いて、声が出てしまったじゃないか!!!






 sideアミア



「……。」


《アミアさぁぁぁぁん!大丈夫ですか!!》


 あの…おそらく魔法の暴発であろう爆発の後、私は気がついたら空を舞っていました。

 舞っているというより横に吹っ飛んでいるというのが正しいのかもしれませんが…。

 そこまで高い高度ではないのですが、飛んで行く速度がかなり早い。


 どうしようかのぅ…。


 はい?なんでそんなに冷静なのかって?

 それは…あの白露様を見れば分かって頂けるはずですじゃ。


《アミアさぁぁぁぁぁぁん!!!!本当に大丈夫ですかぁ!!!!》


 …何かを言っているようなのですが、精霊様と会話するにはその祖先の子孫であるか、私の場合はそのための古代魔法を習得しなければならないのです。

 しかし私はまだ未習得でして、したがって白露様の声は私には聞こえないのです。

 すごく必死なのはわかるのですが…。


 だから…なんといいましょうか、形相だけがものすごくて…しかも私の移動の速度に追いつくよう走って、まぁ、足が無いので走っているように見えるだけですが。

 まぁ、ようするに結論を言いますと白露様が私の分まで焦ってくれているのを見ていると私が逆に冷静になってしまったわけですじゃ。


 さて、早く解決策を考えないといけませんな。

 そろそろどうにかしないとどこかに激突してしまう。


 案として出るのは…


 魔法を使う?NO、さっきの飛行魔法の暴発の事から察するに他の魔法も失敗する可能性がある。


 知識でどうにかする?NO、力も道具も無い状態なため実行不可能。



 …あれ?私ってこれだけしか考えられる事ないの?

 ……いや、他にもあるはずじゃ!幼い頃読んだ本の知識を今こそ!!



 open!my memory!!




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーー

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ーーーーーーーーー

ーーーーー


 


 side白露



《あのー、アミアさん?聞こえてますか?…あ、聞こえてないのでしたか。》


 現在私はなにやら考え込んでいるアミアさんに話しかけています。

 途中から心ここに在らずと言った感じで考え込んでいて、壁に激突しそうになったのを私が実体化して助けたのですが…さっきから全然私に気付いてくれません。


 しかしこちらに来て正解でしたね。


 あの爆発のあと、吹き飛ばされたアミアさんを追いかけて霊体化の状態のまま町を飛び越えながらここまできたのですが、ハルは無事でしょうか…。

 赤壁を発動しているでしょうから無事だとは思いますが、どこに飛ばされたのやら。

 まぁ、今はハルよりアミアさんですね。そろそろ起きてもらわないと。


 全く世話のかかる娘ですよ……って、いけません言ってはみましたけど恥ずかしい//

 しかしハルがお父さんで私が母…ふふ、良いです、ってまたトリップする所でした、危ない危ない。


 私はアミアさんの頭を数回軽く叩いた。

 

「っは!?…あれ?白露様?どうしてここに?何故私は抱えられているのでしょう?」


 …起こしたはいいのですが、そういえばどうやって意思疎通をすればいいのでしょう?


 とりあえず私は自分の出来る限りの表現で手振り素振りで伝えた。

 そうすると、


「なるほど、推測するに私は白露様に助けられたのですね。ご迷惑をおかけしました。」

 

 案外伝わったようです。

 アミアさんはさらに続けてこう言った。


「ところでここはどこかの家の屋上でしょうか?飛んでいた途中からの記憶がないので分からないのですが。」


 アミアさんを抱えた時に咄嗟にこの屋上に着地したのですが…そういえばここはどこなのでしょうね。

 周りはまだ昼のはずなのに、辺りは何故か薄暗い。そして下にさっきまでいたはずの人たちもいなくなっている。

 あれ?これって人避けの結界じゃないですか?


「よう…やく……見つけ…た。」


 …この声って確か。


 後ろから声が聞こえたので振り向いて見ると。


「あー!?あの時の黒鎧ではないか!!!何しに来たのじゃ!!!」


 アミアさんが言ったように一度は撃退した黒鎧がそこに立っていた。

 あれ?よく見たら黒鎧の足下にあるのってあの筋肉の方ではありませんか。

 …その惨状をみるとおそらく赤狐さんと日護様の間に入っていったんでしょうね。


「姫の方…は…あと、俺の……目的は…精霊…貴様を…破壊する…事。」


 どうやら標的はやはり私のようですね。

 あまり妖力は使いたくないので実体化はしたくないのですが…私が戦わなければアミアさんに被害が行くかもしれませんね。

 仕方ありません、実体化は必要に応じてすることにしましょう。


《いいでしょう、お相手します。》


「白露様!私は後方でサポートしますじゃ!!」


 …いつになくテンションが高いですね、アミアさん。

 前に負けたのが糸を引いてるんですかね。

 まぁ、せっかくですし


《では、サポートをお願いしますねアミアさん。》


 聞こえてないでしょうから、笑顔で頷く事で了解の意思を伝えた。








 では、戦い(オラオラ)を始めましょうか。


 









白露とアミアのタッグは初めてですね!

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