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狐の嫁入り逃亡記  作者: カラネコ
第2章 聖からの脱出
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閑話 銀狐の追憶 2,人の話を聞きなさい!

遅くなりました!閑話の第2話です!!



 あの後、日護様は欲しい情報を私から聞くとしぶしぶ...いえ、かなりあっさりと帰って(向かって)いきました。


 ハルは、あの攻撃の後で...おそらく日護様のあの本性を見たせいでよほどの精神的ストレスがかかったのか気を失ってしまいました。

 仕方ないのです、もしあの一撃をあの時私が止める事が出来なかったら私の体といえどかなりのダメージをおっていたことでしょう...ハルには本当に悪い事をしました。

 

 ...しかし日護様があそこまで情緒不安定になっているとは。


 日護一族の姫である...涼華様とはその立場上、よく会う機会があったのだが...私は正直苦手だった。

 日護様は昔から赤狐さんの事を好いていらっしゃって、よく赤狐さんが私に話しかけてくるのを勘違いしてなにやら嫉妬の感情を私に向けてきましたね。

 確か日護様は赤狐さんの許嫁でもありましたね...何故私を追ってくるのだろう...。




 思えば日護様と本当の意味で衝突したのは...そう、私が里を出てまもなくの時......





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 里を出てから私は、今のところ森の木の上をひたすら走っている。

 息巻いて里を出てきたのはいいけども特に行き場所が定まってない私です。


「さて、どこに行きましょうか。」


 一応里を追い出されるとか、軟禁されるかとか、封印されるとかを考えていたので里を逃げ出す準備は前々からしてはいたのです...嫁に出されるとは思いませんでしたが...しかし如何せん私は里の外に出る事が稀にしかない、言うなれば箱入り娘です。あれ?箱入り姫かな?


 まぁ、とりあえずそんなわけで私は外の世界の事を本の情報くらいでしか知らないのである。

 

 地図もあるにはあるのだが大雑把すぎて分かりにくい上に文字が霞んで見えない...なんでこんなもの持ってきたのかと自分に疑問に思う。

 ...大まかな国の場所が分かるだけ無いよりはマシなのかな?


 う〜ん、それにしても本当にどこに行こう。

 行った事がある場所は違う大陸に属するところばかりで遠過ぎるし、この近くの情報なんて私は知らない。

 うん、手詰まりですね。



 しか、ぶぅあっ??!!!



 考え事をしていると後ろから体全体に大きな衝撃を受けた。

 その勢いから目の前にある木に衝突しそうになり


「う!?.............くっ.......ふん!!」


 そこで効かぬ体を無理矢理ひねり、両足が木に着地するように足を前に出し体を横にづらすことで木にギリギリ着地する事に成功。

 一瞬の安心のあと、私は木しか見えない目前に大声を出して言った。

 

「ふぅ.......誰ですか!今の術は風の、日護一族の手のものですか!!」


 叫んだ後、一瞬の静寂を経て木の陰から緑の髪をした一人の女性が現れた。


「あらあら、気付かれてるうえに術もすぐ見破られてしまったわね。どうしましょう?」

「!?、日護様、どうしてこんなところに...。」


 そこに現れたのは私と同じ立場だった日護一族の姫である、日護涼華様だった。

 私が驚いたのは、日護一族のものとは言ったがまさか一族で重宝されるはずの姫が来るとは思わなかったからだ。


 しかも彼女は言葉のわりにまったく動揺した様子などみせず、むしろ楽しんでいるような笑みを浮かべている。

 そして次の瞬間には何か呆れたような笑みになり、


「ま、いいわ。次のでどうせ殺すもの。」

「え?!あの、日護様!おやめください!!」


 私の声はまったく届いていないようですね...。

 その証拠にこちらに向けている目には私が入っていないように見える。

 一応声を上げて呼んでみてはいるが聞いてはくれてないだろうし、何故この方が私を追ってくるのだろう?

 

「貴方は塵も残さないわぁ。」

「え?!何故??!私の話を聞いて下さい!!」


 なにかいきなり物騒な事を言われた。

 さっきの殺す云々は捕まえるための脅し文句かと思っていたのですが...まさか本当に殺しにきてたり?


 村の掟に脱走者は即抹殺ってありましたかね?私が覚えている範囲では猶予があるはずなのですが。



 私の言葉がやはり聞こえてないのか、彼女は手のひらがうえに向くように手を前に出しこう続けた。


「『暴風の虎、えがかれる、砕かれる万物、顕現するは風の狂気。』」


 そう言葉が区切られると彼女の左手のひらの【風】という文字が風を巻き上げながら浮かび上がった。

 

 ってまずい!?詠唱!?しかもこれって、とりあえず回避を......ちっ。


 体が固定されたように動かない、おそらく風の術で縛っているのだろう。

 用意周到すぎますよ!?


 しかしずっと騒いでもいられない私はすかさずこちらも詠唱を始めた。


「《紅蓮の鳥、えがかれるえん、焼き尽くされる万物、顕現するは火の脅威。》」 


 私の手のひらにも【火】という文字がほのうとともに浮かび上がった。

 むぅ、間に合うか!

 日護様の術はもう完成してしまう、直撃は避けなければ!


「遅いわねぇ。さっさときえなさいこの牝狐!」


「『祖先の魂魄、その知・その力を写せ。結合するは風の狂気、歌え!』」


 狐風こふう術・合成変化 『白蓮はくれん


「なんかよく分かりませんが、させません!!」


「《祖先の魂魄、その知・その力を写せ。結合するは火の脅威、撃て!》」


 狐火・合成変化系 『朧朧ろうろう


 お互いに自分の手のひらを重ねた瞬間、日護涼華からは虎の形をした暴風が吹き荒れ、白露からは天まで届く火の柱がさながら龍のように突き抜けた。


 それらが衝突した結果....



 森の一部が焼け野原になりました。

 

 あとで木の精と地の精に土下座せねばならなくなりましたよ♪

 ......どうしてこうなるのか。



「...で、どうして私を追ってこられたのですか?」

「あら?貴方を殺しにきた、じゃダメなのかしら?」


 まぁ、それも無いではなさそうですが...この方が私につかかってくる原因は大体、赤狐関連なんですよね。

 ...しかし今回は赤狐の干渉はあまりありませんし日護様が来る理由が....。

 あ、そういえば門のところにいたのをぶっ飛ばしてしまったんでした。

 なら、彼女がここにいる理由はやっぱりあれですね。


「ちなみに赤狐さんなら今頃門のところでのびていると、」


 マイスイートハートォォォォォォォォォォ!!!!!!!!!!


 もう回復したのですか貴方は。

 ここは誤摩化しましょう。


「いえ、貴方を迎えに来たようですn....あれ?日護様?」


 さっきまでいたはずの人がいつの間にか視界から消えていた。

 すると後ろから声が、





 崎守様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!


 む、貴方は涼華、こんなところで何を?


 そんな事は私の愛とは関係ありませんわ。さぁ、私の愛をウケトメテクダサイマセ!


 ドォォォォォォォォォォォォォォンッ!!!!!!!!!


 ふふ、涼華はおてんばですね。しかし今私はマイスイートハートに愛を捧げなければならないのです!そこを通してください!!


 フフ、マイスイートハートだなんテ。ワタシヲそこまで愛してくださってるノネ?


 私は行きますよ!マイスイートハートォォォォォォォォォォ!!


 来て!!!ワタシはココよォォォォォォォォォォぉぉォォォォぉぉ!!!!!!






 

 どっちも人の話聞いてない!?

 というか怖いんですけど!??なんで普通に会うだけであんなに森を破壊してるんですか?!

 ここもいたら危ないかもしれませんね...。


 逃げますかね、もとより追われる身ですし。


 おっと忘れるところでした。

 とりあえずひざをついて手の先を土につけて

 ま、所謂


「木の精、地の精.....すいませんでしたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」


 土下座です。

 






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ーーーーー


 

 ...そうでした。

 日護様が私のところに来る時、それすなわち赤狐さんを見失ったときでしたね。

 あの様子だともう何ヶ月も会ってないのかもしれません。


 







 .......私の知り合いって碌なのがいませんね。








一応今回は白露と涼華の関係について書きました!

どっちも人の話を聞かないというのは辛い(笑)


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