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狐の嫁入り逃亡記  作者: カラネコ
第2章 聖からの脱出
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第4話 後編 今回、私に選択はない

第6話です。後編です!



 姫様の自己紹介の後、俺は自身を姫と言う少女アミアの顔をよく見た。

 確かに良く見たら王族の気品を感じさせる容姿であると思う。

 緑色のぱっちり大きな目でバランスの取れた顔、奇麗な金髪。その金髪を慣れないのに無理矢理ポニテにしたせいで少し残念な感じになっているが....。

 しかしそれを差し引いても見事な容姿だと思う。

 だから、という訳ではないが姫というのもあながち嘘ではないだろう。


 そう結論づけていると何故かアミア(なんか恩人には名前で呼んでほしいと言われた)は自身の愚痴を俺と白露に話し始めた。

 聞きようによっては相談にも思える内容だ。

 白露が聞き手にまわって話し続けているがいくつか聞き逃せない単語もあった。

 今現在聞いた話の内容を要約すると


・いつも無関心な父親から呼び出された、死ねばいいのに。


・勝手に勇者と結婚の約束をしていたことを盗み聞く、この豚野郎が...。


・逃げ出す計画を前倒し、3日前に城から逃亡、メイドの術で混乱。


・全力で逃げてたらいつの間にか暗闇で、頭に痛みが走ったと思ったらこのベッドの上だった、頭痛い。


 こんな感じだ。

 何故最後に感想があるのかは不明だが...まぁ、その時の正直な気持ちだろう。

 最後の方は俺に非がないでもないが自業自得の部分もあるので言わない。気づいてないし。

 ...というか勇者ねぇ、同郷じゃないことを祈りたいところだけど...、また後で考えよう。


 あ、そういえばまだ俺達の自己紹介をしてないな。


「それでですな、私のこの口調は...」


 なんかの話をしているが自己紹介くらいはちゃんとしとかんとな。


「あの、少しいいですか?アミア。」


「....はい、なんですじゃ?」


 話を途中で区切られて少し不満げな表情を浮かべるアミア。

 やはり、まだ子供と少し微笑ましくなる。

 見た感じの年齢は14、5歳だし。


「すいません、話の腰を折ってしまって。私たちの方の自己紹介を済ませておこうと思いまして。」


《あ、そうでしたね、夢中で聞いていたので失念してました。》


 君も今気づいたのかよ。

 てかそんなに面白かったのか?アミアの話。


《えぇ、なかなか共通するところがありまして。》 


 へぇ、仲良き事は美しきかな。

 ま、とりあえずちゃんとした自己紹介しますかね!

 では、


「私の名前は...ハルといいます。こちらは白露です。改めてよろしくお願いしますね。」


《よろしくお願いしますね。》


 そう自己紹介すると、アミアは恐縮したように顔を引き締めた。


 何故だ?


「ハルさんに白露様ですな、こちらこそよろしくお願いしますじゃ。」


 互いに頭を下げる。

 ちなみに聞きたいんだけど何故俺はさんで白露は様?


《さぁ?私が今霊体化しているからでしょうかね?》


 分からんな、聞いてみた方が早いか。


「あの、何故私と白露の呼称が違うのでしょう?」


「はい?」


 聞いてみたらなんでそんな当たり前な事聞くんだろう?という顔をされた。


 え?そんな当たり前のことなの?


 そう考えているとアミアが、


「失礼ですがハルさんは混血の方でいらっしゃいますよね?」


 と言って来た。


 混血?...なんとなく分からない気もしないけど一応答え確認のため頷いた。

 そうするとアミアは何か怪訝そうな顔をして言った。


「ならわかるはず...いや、そう言うものが無いところからきたのかもしれぬな...。」

 

 良く聞こえなかったけど何かを察してくれたようだ。

 そこからは混血の事とこの国の風習について事細かに教えてくれた。

 これも要約すると、


・混血とは、他種族の者が結ばれて出来た子供の総称。


・この国の風習、混血の中に稀に遠き先祖の魂が精霊として具現化するときがあり、それをこの国は神聖化している。ちなみに高位なほど白に近く輝いているそうな。


 と言った感じだけど、なるほど、白露は客観的に見たらかなり高位の精霊に見える訳か。

 ならさっきの黒い男の言ってたこともこれで納得出来た。

 そして俺と白露の呼称が違う事については俺が客観的に見たら白露を敬わなければならないのな。

 あっちからすれば白露は俺にとっては敬うべき祖先だもんなぁ。


《ふふ、敬っても構いませんよ!》


 やかましい、敬う要素がないわい。


《え!?それはひどk》


「というか何故私が混血だと思ったのですか?」


 白露を無視してアミアに聞く。


《聞いて下さいよ!!》


 うるさいよ、アミアの声が聞こえないじゃないか。


「で、なぜ私が混血だと思ったのでしょう?」


 横がうるさいが再度アミアに聞いてみる。


「はい、それはですじゃ。さっきの戦いのt....」



「姫ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!」


 アミアの説明中におそらく男の声が辺りに響いた。

 

 そこからの俺と白露の行動は早かった。

 まず俺は、外に出る為に普通の脚力で全速力で出口に向かい走り抜けた。

 その間白露は、術の詠唱を始める。


 そして外に出ると元・研究所の前にあるそこそこ広いスペースの前で止まり上を見ながら俺は両手を広げ詠唱終了を待つ。

 そして時間が経ち詠唱が完成に近づくにつれ両手のひらに一つ、右に「狐」左に「火」という文字が炎とともに浮かび上がってきた。


 ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ


 なんだかなつかしい効果音、最初は風と勘違いしたっけな。

 ...ん?白露終わったかい?


《撃ってください!》


 必死だな!?

 まぁ、撃つけど、.....ね!


 パァンッと辺りにいい音が響いた。


 発動!狐火・合成変化系『朧朧』!!


 ボコォォォォォォォォォォォォォォォォン!!!!!!!!!!


 術を発動後、音を出して火柱が天を貫く勢いで上がっていった。

 

 え?何故そんなところに火柱を上げたのかって?それはね、感じたからだよ俺と白露は。


 変態の気配に。


 ほら、そろそろ。



「姫、ひmぁっぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!???????」



 ドシャァッ!!!


 火柱から何かが焦げ臭い匂いを放ちながら上から落ちて来た。

 よし!ドンピシャ!!

《ナイスタイミングです!!!》

 

 さて、焦げた変態(赤狐)でも見に行くかな。

 まぁ、このくらいで撃退出来るとは思ってないけど身体能力を弱めるくらいには...。


 俺達を追って来たであろう赤狐の様子を見ようと少しづつ近づいて行った結果、



 ....誰?


《...誰ですかこの人?》


 そこには、いつも追いかけて来る赤い狐ではなく人間の青年が存在した。

 幸い気絶だけですんでいるようだ....。

 いや、まぁそれだけでも人外じみてるけど。

 しかしこれはだれ....






「あ、勇者」




 

《「え?」》









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