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狐の嫁入り逃亡記  作者: カラネコ
第1章 赤からの逃亡
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第12話 山賊との戦い?後編 〜なんでやねん〜

第15話です。今回はあとで色々調節して行きたいと思います。



 さて、これはいったいどういう状況だ?

 せっかく助っ人に来たのにみんなこっちむいて呆然としているってどうよ。

 山賊は分からなくもないが村人までなんで呆然としてんのかねぇ?


「お、おい」


 そう思っていると山賊の一人が動揺を隠せないといったオドオドした動きをして話しかけてきた。

 あれ?たしか山賊は100人はいるんじゃなかったか?

 この数どう見ても多くて30が良いとこだが...


《おそらく、他は主力として時間差で来ますね。だからまず足の速いこのものたちを先に来させたのでしょう》




「お前、狐族か?」


 ...みりゃ、分かると思うが

 まぁ、違う一族もあるって聞いてるしこの世界では似たような種族も多くいるのかも知れないから確認も必要かもしれんな

 そう思い返答したら


「そう、です、よ」


 何故かものすごく擦れた声が出た。


 あれ?なんで声が上手く出ないんだ?


《それはおそらく私が妖力を強引に調整したさいの副作用のようなものだと思います》

 

 あぁ、なるほどね。

 どおりで声が擦れたようになるわけだ


《今後は改良が必要ですね》


 そうだな。

 そこら辺はまかせて良いかな白露?


《えぇ!やるからには満足のいく形にしたいですしね!!》


 その粋だよ!まぁ、別に今のままでも特に文句は無いけどね


「貴様ぁ!聞いているのか!!」


 あ、やべ山賊の方忘れてた


「お前はどこの狐族だ!さっさと答えろ!!」


 どこっつたってさすがに大陸を渡って来たとはいえんし、てかなんでどこっていう抽象的な単語を使うのかな?何一族かって聞いた方が早い気がする。

 だから答えた。


「かみ、し、ろ一、族」


《まずい、忘れてました!?ハルさん!!私の一族名はあまり言わ..........遅かったか》


 俺が言い終える直後に白露が突然何か言い出した。


「は......?」


 山賊は山賊でなぜかさっきよりさらに呆然としている。

 それによく見たら村長や村人達までも驚愕の顔をしている。


 え?なんだっての?俺なんかまずい事した?


《いえ、貴方は知らずにただ一族名を言っただけです。特に悪い事はしていませんよ。むしろ悪いのは私の注意力のなさですっ!大事な事忘れ過ぎですよ私!!》


 ちなみにその一族名がなんなのかな?俺にはさっぱり分からないのだが


《もうそれは一族名の知名度の差が現れています。前に狐族には5つの一族が存在するというの説明をしたのを覚えていますか?》


 うん、覚えてるよ


《ハルの世界でも狐は世界的な知名度を持っていたでしょう?それと同じようにこちらの世界でも元々知名度の高い狐族ですがそれはただの単純な知名度のもので特に珍しくはありません》


《しかし現在話している一族名の知名度に関してはまったくベクトルが違うのです。なぜなら一族名の知名度の源は単純明確な力の知名度だからです。そしてその力の属性が同じもの同士が集まって出来たものが一族です。》


《私の上代一族はその一族の中では序列でいう第1位、つまり最強の位置にいます。ついでにそれぞれの一族名と序列を言うと》


 序列

 第1位 上代一族


 第2位 崎守一族


 第3位 滝壺一族


 第4位 日護一族


 第5位 土角一族



《ざっとこんな感じです。おそらく山賊達の反応を見てていればどんな物かは想像着くでしょう》


 そうなんかぁ、あれ?なら赤狐はたしか崎守一族だから第2位?

 お見合いの典型みたいなプロフィールをもらえそうだよな。


 さて、山賊達の反応はっと...


 

「お、おい。上代一族ってあの最強の」


「引き上げよう、関わって得なんてねぇよ」


「一族からの報復なんて受けたくないぞ俺は」


「あいつらって最強って呼ばれる能力があるって聞いた事が...」


 

 うん、何か恐れられてるってことは十二分にわかったよ。

 深くは聞かないけどかなり面倒な事情がありそうなきもするしね

 

《聞かないでくれるというのは、ありがたいです。決して貴方を信頼してない訳ではないのですが...》


 いやいや、わかってるって。

 人間...ではないけど、なんにでも隠し事の1つや2つあるさ

 気にしなさんな、気が向いたら話してくれればいい、約束だしな

 そんな俺の言葉に白露は、


《...善処します!!!》


 元気よく返してくれた。


「ふひ」


 それと同時に山賊の一人が声を出して笑い出した。


「ふひ、ふひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃっ!!!」


「ひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ」


「ひゃひ、ふぅ」


 盛大に笑い終えたあとは一度深呼吸してからの


「何弱気になってんだ野郎ども!!!これはチャンスだろうが!!!!」


 部下に対する説教と先導


 部下達はざわざわと互いを見合う


「ここでその上代一族のガキを捕まえて売っぱらえばどれだけの金が手に入ると思ってんだ!!!どこに売ろうが俺達は一生を困らねぇくらいの金を必ず手に入れられるんだ!!!!そのチャンスをそんな噂話で捨てちまって本当にいいのか?!あん!!!」


 この演説、良い場所で聞いてたらなかなか感動したかもしれないのに内容が俺に関する事で最低な為ものすごくもったいなく感じる


 その演説を聞いた部下達は


「なんかやれる気がするぞ」


「俺は何にビビってたんだ、生え際か?」


「うるせぇハゲ、さっさと終わらすぞ!」



 などなど活力が戻って来ていた。

 そしてここで演説した山賊...長いから頭領で、頭領がこっちに突進して来た。


「よし!てめぇら、俺に続けぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえぇ!!!!!!!」


「オォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!」


 なんか元気よくくるなぁ


《なんか速度が遅いですね》


 うん、なんか俺の反射神経と活性と白露の身体能力が合わさって相乗効果でも起こしたのか相手の動きがスローに見えるんだよねぇ


「ハ、ハル様!?」


 ん?フルジさんなんか久々にしゃべったね。

 そんなに焦った声出さなくても大丈夫だよ

 まぁ、頭領が上で剣を振りかぶっているけど気にしちゃ駄目だぜ


「くたばれぇぇぇぇぇぇぇぇぇx!!!!!!」


 捕まえるんじゃ無かったのかよ、おい!

 剣が俺に迫る。あと30cm

 

 あと10cm


 『赤壁』の活性を倍にする。


 あと9cm


 まぁ、到着まで待ってもいいけど思考の加速が半端ない今の俺には退屈だな、だから一発


 ドオォォォォォォォォンッ


 ...小突く程度の力で殴ったのにこの威力、面白いねこりゃ!!


《ほどほどにお願いしますね、ハル》


 了解であります!


 それ以降は

 

 遅い遅過ぎる!!!人外の肉体と筋肉活性のおかげで山賊の攻撃なんぞ全てスローモーションに見えるわ!!!!ヒャハーーーーーーー!!!オラオラオラオラどうしたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!


 みたいなテンションがずっと続いて瞬く間に30人の山賊は全員お陀仏...ではなく一人を例外に気絶した。

 

「グゥ...」


 んで頭領、まだやるかね?


「っけ!今に余裕こいでやがれ、主力の仲間は俺らの倍以上いる。てめぇら全員死ぬんだよ!!」


 だから俺は捕まえるんじゃなかったのかよ

 部下に言ったあの演説は嘘かよ


 と思ってたら、頭領達が来た方向から山賊の格好をしたやつが三人ほどこちらに走って来た。


「ほら、あれは仲間の連絡のやつにちげぇねぇ!てめぇら終わt「助けてくれぇ!!」は?」


 山賊達が予想外の言葉を出す。


「どうしたんですか?」


「あっちの仲間が全員やられた!あのままだと俺達もやられちまうよ!!」


「はぁ!?70人近くの仲間がほぼ全滅だぁ?!」


「あの赤い狐族の男に」


 ピク


「赤い、狐族の、男?」


 間違いなく赤狐だろう、そう思考が通った瞬間「赤壁」も自然に解除され普段の白露の姿に戻った。


「は、白露様??!!!」


 なんかフルジさんが驚いているがそんなことはどうでも良い





 俺は即「赤壁」を発動させ無言に果てに赤狐がいる方向と逆の森の方へ走った。





 

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