AI挿絵について
「AI使わんで自分で描けやァッ!」って意見はもっともではありますが(今のところ言われてませんが)、それにはこう反論します。「絵が描けるんなら最初からマンガで描いとるワイッ!(つД`)」
いやー、小説書いてつくづく思ったのはマンガって優秀な表現手段なんだなぁ、と。登場人物の表情ひとつ描くんでも文字だと様子を詳細に伝えたければ伝えたいほど表現はクドくなりがちですが絵なら1コマで済みますからね、そりゃ勝てねぇ( ´△`)
そんなわけで挿絵入れてみれば?と思うわけで、しかし絵なんか描けませんからね、自分で描いたものなんか挿れたら読者の混乱度を増すばかり。「何だ…これ…」とページが先へ進まないことこの上なし。だもんでいっちょAIに描かせてみるか?と思い立ち、やってみたのが『宇宙記者ギャノンZ-もう一人のギャノン-』の表紙絵ってヤツです。おお! カッコええやん! …と思いたいところですが、いやー、サッパリ全く全然思った通りの絵が出ない。採用したのも「これならまぁいいか…」という妥協の産物ですから( ´△`) 他の挿絵も大体そんなレベルで、何枚も何枚も何枚も何枚も(略)出力して、「まぁこれならいいか…」くらいの絵しか作れてません( ´△`)
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さて、昨今のAIに作業を代行させる的な風潮ですが、多分ね、ある程度まで行くと
結局人間の作ったものがええワイ
ってなるんじゃないかと思っています。
70年代というか80年代初というか、YMO、イエローマジックオーケストラというバンドが出現しました。ちなみにめっちゃファンですよ。ファンというか、青春時代の大部分はYMOでできている、くらいのレベルで。それはさておき、昨今のナウなヤングはYMO知らんと思いますが、彼らの音楽は、コンピュータの正確な演奏に人間がどこまで正確に合わせられるかという実験的なところから始まっています。ずーっとそういうの聴いててね、あー、こりゃ将来的にはミュージシャンって要らなくなるんじゃないか、とか思ってましたよ。でもね、昨今の音楽、コンピュータである程度作っちゃってそこに人が合わせるなんての、普通でしょ。アニソンなんかほとんど打ち込み(※コンピュータによる演奏の意)だし、いや、もっとキてるのは演歌で下手すると全部なんじゃね?ってほど打ち込みですもの。なんでこんなんなってるって、結局はコスト削減、ミュージシャン使うより打ち込みでやっちゃった方が安くて早く済みますからね、レコーディングが。そう多い枚数が見込めないジャンルだとそうもなりますわな。一方で打ち込みは使いつつも手練のミュージシャン使って人間らしいノリの曲もあったりで。ベビメタなんかそうなんじゃないかな。ライブでもステージにない楽器の音が鳴ってたりしますし、よく見るとドラマーがイヤホンしてますからね。おそらくクリックを聞いてるんでしょう。流してる音はコンピュータの自動演奏ではなく予め録っておいた音源かもしれませんが。照明と演奏を同期させるためにコンピュータからクリック出してモニターしてるかも。色々可能性はありますが、でもそれを非難する声はないですよね。みんな慣れちゃったんでしょう、打ち込みの音に。
そしてそういうことなんじゃないかと思っています。絵も。文章も。今後はある程度機械にやらせて大まかな形を作って人間がそれを成形してディテール盛り込んで、みたいな。『商品』として、より安く、より早く、より大量に生産していくとなると、音楽と同じような道筋を辿るんじゃないかな、と。工業製品的なものはそんな方向で、一方で趣味的なというか、音楽で言えばクラシックのオーケストラとかジャズとか、コンピュータにやらせてもなんも面白くないものは人力で、みたいな棲み分けになるんじゃないかな、と。
で、今AIで問題になってるのは最初の『創造』のところから機械任せになってるのがいかんのじゃろ、というところかもしれません。でもね、今後は、「工業製品的なもの」「大量生産するもの」ほど「創造」と「製造」の境目が曖昧になるんじゃないかなって。それが嫌だというならお金を出してね、って話で。こっちの本は最初から全部AI使ってるんで1冊¥780だけどこっちは全部人が考えて書いたものなので¥2800ですってなって、払いますかね? 同じページ数の本なのだから同じ¥780で売れよ、とか文句言ったりしません? つまりはそういうことですよ。
ところでウチんとこで貼ってるAI挿絵、中には私が手直しした絵もあります、っていうかかなりの枚数で。アンナの口元のホクロなんかは間違いなくそれなんですけど、どれがそうだか分かりますか? 分かんないですよね。まぁ分からない位までがんばって修正してるんですけど。でもね、見る側はそんなこと関係ないんですよ。絵なら気に入ったかどうか程度で。小説もね、「がんばって全部考えて、原稿用紙に一字一字書いたんですよ!」とか言ったところで「でもつまんねぇし」って言われちゃったらそれまで(つД`) 人が書いたかどうかなんてどうでもいい。最終的に出力された結果しか見ませんもん、消費者って。まぁそんなもんだよね。
ちなみに私の作品はAI使ってません。なぜなら…使い方分からん( ´△`) だってプロンプト入れるにもどういう指示を出せばこちらの思った通りのものができるのか分からんし、そもそも結構行き当たりばったりで書いてますからね、どういうものが出来上がるのかは最後まで書いてみないと分からんよ( ´△`) じゃぁ使い方分かればAI使うのかというと…どうかなぁ? やっぱズルしてる感を持ってしまうのと、音楽の世界でね、やっぱ昔からあるわけですよ、機械が曲を作ってくれる的な機能って。でもね、出来上がったモノが「いや、そうじゃないんだ、そういうんじゃないんだ」ってなりますから、それ思うとやっぱ使わんかな、と思います。まぁ読者が増えてブックマークなんかが増えるようなあらすじ書いてくれるってぇならちょっとやってみたい、かな。でもそれで読者増えないからってAIが責任取ってくれるわけでなし…( ´△`)