表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

投資詐欺

作者: エドゴン

【1.序章】


上本「私は上本です。サラリーマンとして働いています。結構頑張り屋さんで仕事にも忠実です。真面目で貯金も500万円ほど貯めてきました。」


今日は上本は久しぶりに会う片桐と居酒屋に行くようです。片桐とは学生時代に知り合った友達です。


片桐「よう、久しぶり。元気にしていたか?」


上本「久しぶりだな。元気だったよ。」


片桐「何仕事してるんだ?」


上本「ただのサラリーマンだよ。」


片桐「じゃあ貯金も貯まりまくりだな。」


上本「それほどでもないけどな。」


片桐は次のように切り出しました。


片桐「会ってもらいたい人がいるんだけど会ってみない?」


上本「別にいいけど。」


片桐「じゃあ決まり。今日は飲みつぶれようぜ。」


上本「OK!」


【2.エジプトの金】


後日、上本は片桐の紹介したい人である森本に会いました。


森本「こんにちは。上本さん。」


上本「こんにちは。」


片桐「あれ?緊張してる?リラックス、リラックス。」


森本「今日は上本さんに紹介したい商品がありまして来ました。エジプトの金です。」


上本「エジプトの金ですか。なんか凄そうですね。」


森本「すごいんです。エジプトの金に投資をすれば価格が上がること間違いなし。必ず儲かります。」


上本「儲かるんですか。凄いですね。でも高いんでしょう?」


森本「1口100万円です。何口でも構いません。」


上本「100万円ですか。」


片桐「サラリーマンで働いているからお金には困っていなさそう。投資してみれば?」


上本「どれくらい儲けられるんですか?」


森本「エジプトの金は今価格が上昇しています。100万円が2倍にも3倍にもなります。また毎月の配当も5万円受け取れます。この5万円は解約するまで受け取り続けられます。」


上本「すごいですね。」


片桐「すごいなぁ。何口かやってみれば?」


上本「どうしようかな。一応貯金はあるけど。」


片桐「毎月5万円を貰えるなんてすごいと思うぜ。」


【3.契約】


森本「損はさせません。どうですか?」


上本「5万円は魅力的ですね。」


森本「何口いきますか?」


上本「5口でお願いします。5口だと毎月25万円の配当が受け取れるんですよね。」


森本「5口ありがとうございます。配当は25万円です。」


上本「すごい!片桐、ありがとう。本当に良いお話だな。」


片桐「だろっ!」


森本「では契約書にサインを。」


上本「はい。」


上本は5口の契約をしました。お金を銀行からおろしてきてその場で500万円を森本に手渡しました。


森本「ありがとうございます!契約成立です。毎月25万円の配当と、預かった500万円を1,000万円にしてみせましょう。」


上本「よろしくお願いします。」


【4.投資詐欺】


森本「よくやったな、片桐よ。」


片桐「ありがとうございます。」


森本「500万円もいただけたぜ。片桐よ、お前には分前として100万円を渡そう。他言無用でよろしくな。」


片桐「ありがたき幸せ。」


森本と片桐はなんと500万円を詐欺行為でゲットしたのです。


森本「配当は1回だけ支払おう。これで誤魔化せる。」


片桐「わかりました。あとはなんとか言いくるめてみせます。」


森本「期待しておるぞ。」


そして初回の配当の入金日がやってきました。


上本「よし!本当に25万円の配当が入金されているぞ。すごい!」


上本は嬉しくなり片桐に報告をしました。


片桐「良かったじゃないか。投資をして正解だったな。」


上本「片桐。お前の紹介のお陰だよ。助かった。」


片桐「おうよ。まあな。」


【5.配当の2回目】


上本は2回目の配当の入金の確認のために銀行ATMまで行きました。


上本「あれ?2回目の入金は?」


上本は2回目の配当の入金がないことに気づきました。気になった上本はすかさず片桐に電話をしてみました。


上本「おお、片桐か!2回目の配当が入金されていないんだよ。」


片桐「遅れているんじゃないか?」


上本「そうなのか?」


片桐「明日確認してみれば?」


上本「そうだな。」


上本は森本に確認をしようとしましたが電話がつながりませんでした。


上本「おい、片桐。森本さんに繋がらないぞ。」


片桐「まじか!俺も電話をしてみるよ。」


プルルルル


片桐「だめだ。繋がらない。」


上本「どうすればいいんだ?25万円の配当はどうなった?」


片桐「まあ焦らないことだな。」


上本「まじか。一体どうなっているんだ?」


【6.ごまかす】


片桐はなんとか上本を落ち着かせごまかしました。


片桐「少しは落ち着いたか?ファミレスにでも行こう。奢るぜ。」


上本「貯金を全て投資したからお金がない。助かる。」


上本と片桐はファミレスへ行きました。


片桐「少しは落ち着いたか?」


上本「配当がなぜ入金されないんだ?」


片桐「俺にもそれはわからない。辛抱強く電話してみればいいんじゃないか?」


その頃、森本は電話番号を変えていました。


森本「クックック。500万円丸儲け。あとは片桐がうまくごまかしてくれれば。」


森本の高笑いが辺りに響きました。


上本「配当は。配当は。どうなっているんだ!」


上本は詐欺行為に気づいていません。配当が入金されないことに気を取られストレスとなり仕事でもミスをするようになりました。


上司「上本!最近ミスが多いぞ。珍しいな。」


上本「すみません。」


上本はその後、ストレスで精神科を受診し、休職をしたとのことです。一人の人生を壊すほどの詐欺行為は許されません。森本と片桐は騙し取ったお金で悠々自適な生活を送ったとのことです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説をお読みいただきありがとうございます。
小説の作者「edogon」の詳しい自己紹介はこちらです。
自己紹介や持っている障害について

私が運営しているブログはこちらです。
ブログ「HCap」
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ