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私達は今、森の中を歩いていた。というのも、先程立ち寄った村が魔物に襲われてしまい、村人達が避難している場所がこの森にあるという話を聞き、助けるためにやってきたのだ。

「それにしても、随分と深い森ですね」

「ええ。しかもかなり暗いので少し不気味ですわ」

「確かにな……」

まあ、今はそんなことよりも早く行かないと!

「……ん? あれは何かしら?」

「……人じゃないか?」

よく見ると、そこには二人の人間の姿があった。

「おい、お前達! こんなところで何をやってるんだ!?」

「えっ?……あっ、あなたは!?」

「あなたは、確かあの時の……」

「よう。久しぶりだな」

「えっ? 知り合いなのか?」

「はい。……以前、盗賊に襲われた時に私達を助けてくれた方なのです」

「へえ。それはすごい偶然もあったものですね」

「ああ。……それで、二人はここで何やってたんだ?」

「それが、私達にもさっぱり分からないのです」

「分からない?……どういうことだ?」

「はい。……私達は今日、薬草を取りに来ただけなのにいつの間にかここに迷い込んでしまって……」

「ふーむ。……ということは、二人とも道が分からなくなったということか?」

「はい。そういうことになりますね」

「なるほどな。……それなら、私が案内するよ」

「本当ですか?……ありがとうございます」

「いえ、気にしないでください。困ったときはお互い様ですからね」

「そう言ってもらえるとありがたいですわ」

「そういえば自己紹介がまだだったな。……私はカイトと言います。よろしくお願いします」

「私はアリシアと言います。こちらこそ、これからよろしくお願い致しますわ」

「私はシルフィアよ。よろしくお願いするわ」

「ああ、よろしく頼む。……それで早速なんだが、君達はどうやってここまできたのか覚えているか?」

「はい。一応ですけどね。……まずは街道に出て、そこから街に向かって歩き始めました」

「なるほど。……その後はどうした?」

「その後は特に何もしてないわよ?ただまっすぐに歩いただけだから」

……なんじゃそりゃ。……まあ、迷子になった時って大体そんな感じだよな。

「そうか。……ちなみに、どっちの方角に向かっていたか分かるか?」

「えっと、確かこっちの方向だったと思います」

そう言いながら指差したのは北方向であった。

「そうか。……ちなみに、この森に生えている植物とかって知ってるか?」

「いいえ。私達は薬草を探しにここを訪れただけでしたので、あまり詳しくは知らないんですよ」

「そうか。……ちなみにどんな種類のものがあるか知っているか?」

「そうですね。例えばこれなんかはどうでしょう?」

そう言うと、彼女はカバンの中からいくつかの草を取り出してきた。

「これは?」

「はい。この辺りでよく見かける『マユラ』という草ですね」

「ほう。他にはあるか?」

「そうですね……。……あとはこれなんてどうかしら?」

今度は別の種類を見せてくる。

「これは?」

「はい。こちらは『ワリト』という花です」

「へぇ。他にも色々種類があるんですねぇ」

「その通りだ。ちなみにこれらの特徴は?」

「はい。……これらの特徴はですね――」

私は彼女達に教えてもらいつつ、薬草を集めていった。

「ふう。これで全部かな」「お疲れさまでした」

「おう。……しかし、結構集まったんじゃないか?」

私は目の前にある大量の薬草を見ながら言った。

「はい。これだけあれば十分だと思います」

「そうだな。……よし、じゃあ戻るとするか!」

「はい!」

「ええ」

「分かったわ!」

こうして私達は無事、村へと戻っていった。


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