パーティー参加依頼
「はい!……それとですね、一つお願いがあるのですがよろしいですか?」
「願いだと?」
「はい」
「言ってみるがよい」
「ありがとうございます。実は、今度我が家でもパーティーを開くことになりまして、その際、是非とも皆様にも参加していただけたらと思いまして」
「ふむ、それは構わんが、一体何をする気なのだ?」
「はい、今回は料理自慢達を集めて腕を振るわせようと思っております。もちろん、酒やジュースなども用意するつもりです。もし宜しければ、アレク様方にも何か一品作っていただければと思いまして」
「ほう、我らも参加しても構わないのか?」
「はい、勿論ですとも。むしろ大歓迎ですよ」
「ならば、喜んで協力させてもらうことにしよう」
「ありがとうございます」
「うむ。……そうだ、せっかくの機会だから、他の者も呼んでもよいだろうか?」
「えっ? 他と言いますと、どなたのことでしょう?」
「うむ、まずは、そこにいるアルスの母であるアリシアだが、それに娘のマリアベル、そして弟のクリスタロスに、妹のリリアナもいるのだが、どうだろう?」
「おお、なんとありがたき幸せ。是非とも御呼び下さいませ」
「うむ、感謝する。それから、他にも声をかけておくから楽しみにしているといい」
「はい、ありがとうございます」
「うむ。……そうだな、ついでと言っては何なんだが、もう一つ頼み事をしてもいいか?」
「はい、何なりとお申し付けください」
「実はな、先程話に出たパーティーなんだけどな、その時に、ちょっとした余興を用意してほしいと思っているんだが、頼めるか?」
「はい、その程度のことであれば問題ありませんが、具体的にはどんなことをすればいいんですかね?」
「なぁに簡単なことだ。……ただ、お前には女装をしてもらいたいのだ」
「……はい?」
「……なに、心配することは無い。ちゃんとした女性用のドレスを着てもらうつもりだし、化粧も施す予定だ。……どうだ?」
……うん、どう考えても嫌な予感しかしない。これは断った方がいいよな?
「……」
しかし、ここで断るという選択肢を選ぶわけにはいかないよな。だってさ、国王陛下は私のことをじっと見つめているんだもの。……ああっ、もう逃げられないってか? ちくしょう! こうなったら腹を括るしかないよな……。
「……分かりました。その依頼、謹んでお受けいたします」
「そうか! 引き受けてくれるか!」
私は半ば強制的に依頼を受けることになったのだった。
「……では、私はこれで失礼させていただきます」
「ああ、また会おう」
「はい」
私は、王城を後にして自分の屋敷へと戻ってきた。




