プロローグ
プロローグ
俺の名前は葛島龍斗。ごくごく普通の高校生。だが俺はあと数分後には、ごくごく普通の屍になっているのだろう。なぜかって?俺は今から自殺するからだ。
理由はしょーもない。人生の楽しみ方が分からない。働きたくもない。やる気もない。もうなにもしたい事がないのだ。そんな人間は死んだ方がマシってもんだ。
そんなことを考えていると、いつの間にか屋上についていた。これから、飛び降りるというのに、なぜか心は落ちついている。
「本物の彼女の1人くらい欲しかったぜ」
そんなどうでもいい事を呟きながら俺は屋上のフェンスを登る。いい風が吹いていた。
俺のボサボサに乱れた髪がサラサラと揺れる。今までうけた風の中で最も心地のいい風だ。
夜の星々は俺を祝福するようにキラキラと光り輝き、夜の街の明かりは俺を誘うように照っていて魅力的だった。
ふぅ。と息をつく。
俺の人生を思い出す。毎晩毎晩読み漁ったマンガやラノベ。学校に行けば友達はほとんどおらず1人。成績も悪く、伸ばす気も起きない。家に帰っても親は仕事で家に1人。あるのはゲームやアニメのみ。彼女は2次元のキャラクター。
「ふっ…はは……はははは」
思わず笑いが溢れでる。こんなクソみたいな人生ともおさらばだ。
俺が飛び降りようと足を動かそうとした、その瞬間―
「人生を楽しくしてみよっか」
俺は驚き振り返る。そこには―
とても綺麗な長い茶髪を靡かせている美しい少女が立っていた。
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