しかし回り込まれてしまった!
短い
勇者ご一行は今日も打倒魔王を掲げ、旅を続ける。
「勇ちゃん敵来たよ! 」
「おう、任せろ。戦ちゃん戦闘準備」
「任せとけって」
魔物が現れた。
「うわ出たゾンビ!? 」
「ゾンビ嫌いー、臭いじゃんこいつら」
「魔っちゃん、呪文節約。こいつら遅いから俺と戦ちゃんでやる」
「了解」
「僧ちゃんは待機で」
「はーい」
勇者と戦士はそれぞれゾンビに切りかかる。ゾンビは素早さも遅く、攻撃も大したことがないモンスターだ。
ガキン。
「なに! 攻撃を止められた」
「勇ちゃん、こっちもだ」
「なら二人で独り仕留めるぞ。僧ちゃん、魔っちゃんは攻撃されないよう距離をとって」
「はい」
「てやぁー!! 」
キンっ!
両サイドから攻撃した攻撃は手を交差させたゾンビに阻まれてしまった。
「右からの攻撃を左手で、左からの攻撃を右手で止めるなんて何てかっこいい防ぎ方なんだ! 」
「勇ちゃん驚くのそこじゃないだろ! しかも腕交差させるなんて動き無駄じゃん」
「二人ともそんなこと話してる場合じゃない。こいつひょっとすると……」
「ゾンビじゃなくて上位種のレヴナント! 」
それはゾンビに似た上位種レヴナントであった。
「まずい、今の俺らのレヴェルじゃ勝てない」
「レヴェル! かっこいい言い方だな! 」
「呪文節約なんてしてられないわ! 勇ちゃんいい? 」
「ああ、ガンガンいこうぜ! 」
『アークサンダー! 』
『フレイムバースト! 』
『稲妻切り! 』
「えーっと、ヒール? 」
すさまじい爆音とともに土煙が舞い上がる。
「僧ちゃん、無理に合わせなくていいから」
「攻撃系じゃないからね」
「気にしなくていいんだぞ? 」
「だってー」
今の全員の全力攻撃だった。風が吹き土煙が消えてゆく。
「「ばかな」」
そこにはボロボロになったレヴナント一人に、かすり傷すら負ってない二人がいた。
「まずい、ここはにげよう」
「だな」
「いのちあってのものだね」
「全力で」
→逃げる
勇者たちは逃げた。しかし回り込まれてしまった。
「なぜだ! 足が遅い奴なのになぜ回り込まれるんだ」
「なんか一瞬で移動したように見えたけど」
「くっ、攻撃は遅いからなんとかしのげるけど」
「このまま削られると厳しいよ! 」
「よし、もう一度だ! 」
→逃げる
勇者たちは逃げた。しかし回り込まれてしまった。
「なぜだ! 逃げる時だけ異様に早いぞ」
「おかしい、こいつら化けもんだぜ」
「買ったばかりのローブなのに死にたくない」
「気にするとこそこなの魔っちゃん? 」
「ぐあっ! 」
「勇ちゃん! 『ヒール! 』」
「うぐぐぐ」
「毒!? 『デトックス!』」
「このままでは不味いぞ」
→逃げる
勇者たちは逃げた。何とか逃げ切れた。
「よかった。何とか逃げ切れた」
「早く街へ戻ろう」
「もうくたくた」
「魔力が切れそうです」
勇者たちは満身創痍だった。
「「あっ! 」」
―――魔物の群れに遭遇した。
お目汚しすいませんw