電話しながら買い物する客
「こういう客にはなるまい」という反面教師です。
某デジタルなモンスターを育成するゲームをしながら
気になったことを尋ねてみた。
「タチの悪い客ってどんなのがいた?」
この問いに対し、S君はしばらく悩んでいたが
「そうッスねぇ・・・
会計前の品物を投げつけてきたオバチャンとか
バーコードが削れた請求書を出してきたオバチャンとか
他のコンビニのクーポン券が使えないとか騒いでたオッチャンとか
色々思い出してみましたけど、たぶん一番はあの人ですね。」
以下はS君の話を元に再構成されたものである。
~回想~
僕がまだ、前の店長の下で深夜勤やってた頃なんで
4年位前になると思うんスけど、
夜の3時頃だったかな?
本だったか弁当だったかは忘れましたけど、検品してたら
電話しながら入ってきたお客さんが居ったんですよ。
で、チョコツイストとピザパンを持ってきたんですけど
会計の時にちょっと電話を離して
「温めて。」ってチョコツイストを出してきたんです。
流石に違うだろうと思って
「こちらを温めるんですか?」って確認したンすわ。
チョコツイストを指さして。
そしたらね、「そう、それ。」って言うんです。
無銘さんも時々買ってるんで、知らないわけがないと思いますけど
チョコツイストって、チョコが掛かってるじゃないですか?
温めたら溶けますよね。なんで、
「本当にこちらを温めるんですか?」って確認したら
「そう、それを温めて」って言うんです。
ピザパンと間違ってんじゃねぇかと思って
「チョコが溶けますけど、よろしいんですか?」
って確認したら
「えぇから、はよ温めろや!」
みたいなことを言われたんで、レンチンして袋に入れたら
「お前、何しとんじゃぁぁぁっ!?」
って叫びだしたんですよ。
「はい、お客様に言われました通り
チョコツイストを温めさせて頂きました。」
って答えたら
「馬鹿か、ちょっと考えたら分かるやろうが!!」
って言われましてね。
考えなくても分かるから何度も確認したんですけど
電話に夢中だったんか、
碌に確認せずに「温めろ」って言う方が間違ってると思うんですよねぇ。
そっから、電話しながら会計するお客さんは苦手になりましたわ。
あぁ、チョコツイストは交換しましたよ。
なんか、最後まで怒ってましたけど。
~回想終了~
「で、そのチョコツイストはどうしたんだ?」
「仕方なかったんで、自腹切って買いました。
とりあえず冷凍庫に入れて溶けたチョコを固めてから食べましたわ。
『僕が美味しく頂きました』」
怒っていただけで済ませたS君は意外と大物かもしれない。
S君
「流石に溶けたチョコは食べにくいんで
チョコを冷やして固めるつもりだったんですが
冷やし過ぎて、クリームがバニラアイスもどきになりました。
でも、意外と美味しかったです(笑)」