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プロローグ

 夏だ。

 暑い夏。

 一人の男が、まるでその暑さにやられたかのように……いや本当にやられて、グッタリと自分の部屋で横になっていた。

 彼の部屋にはちゃんとエアコンが備えられているのだが、生憎エアコンのスイッチを入れる気力さえ残っていない。


――はぁ〜、スランプだ。もういっそのこと、このまま……


 その男の名は、本野(ほんの) 角朗(かくろう)。小説家だ。

 前に出した本がベストセラーになっており、今をときめく作家のはずなのだが、本人の様子からは到底そのようなことなど窺えない。

 角朗はベストセラーの本を書いたあと、パッタリと話のネタが思い付かなくなっていたのである。

 彼は、横になりながら、何かアイデアが天から舞い降りてきたりはしないだろうかという儚い希望的観測を抱いていた。

 だが、現実はそれほど甘くない。天からネタが舞い降りてきたりはしなかった。


 そうして何もせぬまま夕方になり、まもなく一日が終わりを迎えようとしている。


 夜。

 彼が何となくテレビをつけてみると、「真夏の怪談特集」などという番組をやっていた。


 なかなか面白い。


 それを見て、角朗はふと考えてしまっていた。


「そうだ、夏だし、ホラーでも書くか」


と。


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