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欲望の道

 アレが私の人生の曲がり角だ。

標識に私の名前と矢印が書いてある。

傍に赤い色のベンチがある。

少し休んでゆこう。

私は地図帳を広げた。

振り向かず、俯かず、目の前の道を真っ直ぐに歩いて来た。

長い長い道のりだった。

隣りの道を観ると自転車に乗って行く人が見える。

あッ、曲がった。

標識には鈴木と書いてある。

傍の青いベンチには座らず無視して行った。

鈴木さんの頭の中には地図がインプットされているようだ。

その向こうにも道がある。

ベンチの色は黄色だ。

標識には後藤と書いてある。

後藤さんは立ち止まってスマホのナビを見ている。

曲がった。

・・・後藤さんはスマホを持っているのか。

後藤さんの隣りにも道が。

人が立ち止まって考えている。

地図を忘れたようだ。

道は遥か先まで続いている。

自分の曲がる道が無いので悩んでいるのだろう。

後ろから軽トラが走って来た。

停まってその人を乗せて行った。

なんと運が良い人なんだろ。

・・・そうか。

この道は阿弥陀籤アミダクジなのだ。

道を辿って行けば女神に会えるかも知れない。

坊さんは上手く曲がれば五億円が当たると言っていた。

この道を信じて歩こう。

必ず女神に会えるはずだ。

欲の塊が私の背中を押した。

私は・・・

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