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神が終わりを告げた世界で  作者: てんま
第1章 変わる世界

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ゲーム大会!

夕食を終え、俺は明日以降の午後をどうするか、考えていた。


「急に暇な時間ができても、やることないよな」


居間でのんびりお茶を啜りながら、俺はそう呟いていた。


「新は、学校以外の時間何をしていたんだ?」


同じくお茶を啜っていた誠が、そう話しかけてくる。


「ゲームしたり、マンガ読んだりしてたな」


「ゲームでもするか?」


「いいな!オリ鉄!オリ鉄やろうぜ!」


寝転がりながら、漫画雑誌を読んでいた秀樹が、そう提案してくる。


オリ鉄って、オリオン電鉄だっけ。たしか銀河を舞台にした、すごろくゲームだったか?


「うちにオリ鉄はないぞ」


俺がそう言うと、先ほどまでテンションが爆上がり状態の秀樹が、膝から崩れ落ちた。すると、どこからか母さんがやって来た。


「秀樹君!オリ鉄ならここにあるわ!」


母さんの手にはゲーム機本体と、オリ鉄のゲームカセットがあった。


いや、ホントうちには何でもあるな。


「さすが師匠!」


秀樹はなぜか、母さんにひれ伏している。


そんなに、やりたかったのか。


「秀樹、やるなら明日の午後だぞ」


「そうだな!明日の午後みんなでやろうぜ!」


秀樹の奴、何でこんなに目が輝いてるんだ。


そのあと寝るまで、秀樹はオリ鉄について熱く語って来た。次の日、午前の稽古を終え、昼食を取ったあと、俺達は秀樹に強制的にオリ鉄をやらされていた。ゲーム参加者は、俺、誠ペア、葉月、雪音ペア、秀樹、麻陽瑠ペア、母さんだ。


このゲームは銀河を舞台に、目的地まで競い合い、色々な手段でギャラクシー(お金)を集めるゲームだ。現在、1位母さん、2位葉月、雪音ペア、3位秀樹、麻陽瑠ペア、最下位俺、誠ペアだ。ゲームも終盤に差し掛かており、俺達以外は接戦を繰り広げている。


「このステーションに、到達したチームの勝ちね」


「師匠、この勝負勝たせてもらいます」


「お兄ちゃん、キングギャラクシーマンもらって」


クッ!ここは宇宙戦艦カードを使用して、必ず葉月のキングギャラクシーマンを受け取らなければ!


「おい、新。なんで目的地と逆の方向に進んでるんだ?」


葉月の尊さが分からない誠を、目で殺し目的地の葉月へと向かう。


「ありがとう、お兄ちゃん」


葉月の為なら、いくらでも借金できるさ。


葉月チームは俺にキングギャラクシーマンを渡すと、亜高速宇宙戦艦カードを使用し、1気に目的地まで近づく。他のチームも残り6マス以内に近づいていた。


「姉貴!頼んだぞ!」


麻陽瑠がサイコロを振る、残念ながら目的地には届かない。


「雪姉ぇ!がんばれ!」


「葉月ちゃん任せて」


雪音は気合を込めてサイコロを振る、1が出て強制転移マスを踏んでしまい、はるか遠くの惑星へと飛ばされていく。


雪音!貴様!俺がこれまでいくら葉月に貢いだと思ってんだ!


最後に母さんがサイコロを振る、母さんは見事目的地に到着し、優勝を勝ち取った。


「ゲームでも、現実でも、みんな私に勝てないようね」


母さんは勝ち誇った顔で、俺達を見下ろしてくる。俺は葉月に十分貢げたので満足だが、葉月は最後の最後で負けて悔しいのか、頬を膨らませて不満そうな表情をしている。その横で雪音は膝をと腕をつき、うなだれていた。


葉月かわいい。


満足そうな俺を、横で誠は残念な奴を見る目で見てくる。秀樹は勝ち誇った母さんに対し土下座をし。


「師匠!参りました!」


そんなことを言っていた。麻陽瑠は秀樹に崇められている母さに対し、恨めしそうな目を向けている。

各々、思うことはあったろうが、楽しいゲーム大会だった。そう言えば、青山先生は終始全員のお茶汲み係をしていた。


ゲームの後片付けの為、俺は母さんと一緒に母さんと、父さんの私室に来ていた。


「そう言えば、なんで母さんオリ鉄持ってたんだ?」


俺がそう問いかける。


「新は知らないみたいだけど、私とパパもゲーマーなのよ。私達のそんな部分が、強く新たには遺伝しちゃったのかしらね」


かあさんは、なぜか嬉しそうに、そう話してくれた。


「俺は、、、。もっと母さん達の見たいな、強くてかっこいい所が遺伝してほしかった」


「ふふ、大丈夫よ。新はパパ似だもの、心配しなくていいわ」


何が大丈夫なんだ、俺は今までそのことについて、どれだけ悩んできたか。


そんなこと思っていると、母さんが俺の頭を撫で始めた。


「焦らなくていいわ、新のペースで強くなればいいの」


「焦ってなんかないよ。あと、撫でるのはもうやめてくれ、恥ずかしいから」


俺は母さんの手から離れ、そう伝える。


高校生にもなって頭とか撫でないでくれ、もう子供じゃないんだし。


「もう、思春期はこれだから、ママは悲しいわ」


俺が離れると、母さんは少し名残惜しそうな顔でこっちを見てくる。


「思春期って、高校生にもなって親に頭を撫でられたら、誰だって恥ずかしいだろ」


俺はゲームをさっさと片付け部屋を出ていく。居間に戻ると、他のみんなは各々くつろいでいた。


「どうした?なんか顔赤いぞ」


居間に戻った俺に誠がそう尋ねてくる。


「別に、なんでもねーよ」


俺は誤魔化すように、顔を誠と反対にある外に向けると、外はもう夕暮れ時になっていた。


なんだか、外の世界が大変なことになっているのに、ゲームして1日が終わっちまうなんて、俺達はあほみたいなことをしているな。


「明日は何して過ごすか、、、」


独り言のようにそう呟くと。


「オリ鉄だろ?」


当たり前のことを聞くなと言う感じで、秀樹がそう答えてきた。


オリ鉄ってどんだけ好きなんだよ、俺も葉月と一緒にやるゲームは楽しかったけどさ。


「流石に、明日は誰もやらないともうぞ」


「なんでだよ!楽しかったろオリ鉄!な!」


もはやオリ鉄中毒だなこれは、秀樹の相手は俺には荷が重いぞ。


俺は目線で麻陽瑠に助けを求めた。


「秀樹、自主練はやらなくていいの?」


「そうだった!だが、オリ鉄もやりたい!」


ナイスフォローだ麻陽瑠、正直死ぬほど助かった。


謎の葛藤を始めた秀樹を無視し、俺はのんびりお茶を啜り始めた。


たまには、こういう平和的な日常的悪くはないか。

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