85話 魔物をテイムしたいらしいです
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「でもさあ、なんて言うか、出鱈目だよね。このポーションってさ。強くなれるのは解ってるけど、森の奥地でも普通に活動できるんだもん。今回はBランクの魔物も混じってたんだよ? なのに簡単に倒せたし。やっぱりこれっておかしくない?」
「おかしいことはあるよ。それだけ力が強くなるって事でもあるんだし。武器が軽く感じる様になるだろう? それっておかしいからな? このポーションが性能として壊れているからこうなっている訳でさ。これに頼り過ぎないでくれよ? 感覚が変わり過ぎて負けましたなんてことになる可能性もあるんだからさ」
「それは解ってるって。引き際と限度は弁えるよ。それでもやっぱりおかしいよね? って言いたいんだよ。実際に使ってみて思うんだから余程だと思うよ?」
それはそうだろう。ステータスを上げる方法なんて今までに無かったんだから仕方がない。強くなれたと錯覚してもおかしくなんだよな。今回はクラリスたちは森の奥地のさらに奥にまで行ったらしい。そして、Bランクの魔物も狩ってきたらしいんだよ。こっちにも素材を流してもらえるようになったのは非常に有難い事なんだけどな。Bランクの魔物であれば、良質な魔物素材をクリア出来るんだ。そうなると、最上級ポーションが安定して作れることになる。このことは非常に大きい。ここでの買い取り額もかなりの金額になるし、狙って倒せるのであれば、もの凄い利益になると思う。まあ、探す方が大変だろうとは思うんだけどな?
Bランクであれば、何の素材でも構わないと思う。お肉は駄目なんだけどさ。お肉では成功しなかった。お肉は素材ではない判定何だろうと思う。折角乾燥させてしっかりと粉にしたのに、お肉では成功しなかったんだよなあ。お肉で成功するともの凄く楽だったんだけど。それは言っても仕方がない事だからもうどうでもいいんだけどな。食べれるのであれば食べた方が幸せだと思う。問題があるとすれば、ランクが高いからと言って美味しい訳では無いって所なんだけど。
ランクが高い方が美味しいってイメージがどうしてもあるのは仕方がない事ではあるんだよ。ドラゴンステーキとかさ、よくある話だ。そんなものが美味しいのかって話にはなるんだけど、美味しそうだから仕方がない。字面が美味しそうって言うのは卑怯だと思う。それを信じて馬鹿を見るってのが普通だと思うんだよな。
「まあ、そういうな。けど、これでBランク冒険者にも成れるんだろう? もうちょっとBランクの魔物を倒さないといけないんだろうけど。この町ではどう頑張ってもBランクまでしか上げられないんだろうけど、どうするんだ? 山地に挑戦するのか?」
「Bランク冒険者には成れるだろうけど、ここから離れるって事は無いかな。無理しても意味無いしね。それなりに稼ぎがあるんだから、別にこのままでも良いのかなって思っているんだ。勿論、上を目指さない訳では無いけど、それはこの町でって事になると思う。実際には成れない訳では無いって感じだしね。Aランクには成れるみたいなんだよ。貴族家の推薦状が必要なんだけど、それが3通必要なんだよね。だから、この近辺の町で頑張れば、Aランクになろうと思えば成れるんだよ。なるつもりも無いんだけどさ」
「ん? だとすると、山地に行くとAランクには成れないのか? 貴族家が幾つも1つの町にあるとは思えないんだけど」
「山地は別。あそこは魔物の強さだけでSランクまで上がれるから。ちょっと特別なんだよね。行くつもりはないけど、調べてはいるからね」
「成る程なあ。調べておいて損はないだろうし、そうするのも当然か」
しっかりと調べている様で何よりだと思う。調べることは重要だ。文献に無い魔物も居る事もあるんだろうけど、大抵は対策も一緒に載っていることが多い。そういう魔物について知っておくのも冒険者としては必要な事だとは思う。挑むかどうかの指標になるしな。
でも、Bランクの魔物を定期的に供給してくれるようになったのは大きい。メルクリウスさんの所から買うにしても限度があるからな。限界以上に持ってきてもらう事は出来ないし、何よりもそんな場所で冒険者が育っているのかって所もあるんだよ。王都圏は育っているだろうが、他はそこまで期待は出来ないと思う。冒険者のランクが高い人が地元に居着くのかって問題はあると思うんだよな。上を目指したければ、どうしても町を点々とする羽目になるんだよ。それを良しとするのかは冒険者次第な所があるからな。クラリスは移動したくない派みたいだし。
「けど、ミシェルも凄いよね。色んな薬を作ってさ。聞いたこともないポーションも作って。これでクレマンティウス商会が見つけてなかったら、貴族に攫われていてもおかしくないと思うよ? 運が良かったよね。色々と出来る環境があってよかったよね」
「それな。本当にそれなんだよ。運って大事だと思うんだよな。この町にキャラバンが来なかったらどうなっていたのか。それが解らないんだよな。来たから良いものの、来なかったらどうしていたんだろうな。薬屋をひっそりと出来ていたって自信も無いと思う。普通に店に卸すだけの薬師になっていただろうな。その点では良かったと思うよな」
「だよね。あたしたちもその恩恵を受けている訳なんだけど、でも、ミシェル程出鱈目な薬師も居ないと思うんだよね。治せない病気の方が少ないんじゃない?」
「まあ、それはそうだと思う。治せない病気もあるけど、大抵は治せると思うしな。大体は薬があるから、それを使えば治るし。まあ、治せない毒を作る事も可能なんだけどな。クラリスたちには麻痺猛毒しか作ってないけど、それ以上の薬もあるにはあるからね。作る気は余りないんだけどさ」
「今の薬でも十分かな。でも、お兄ちゃんたちが言っていたけど、熊型の魔物か狼型の魔物をテイムしたいって言っているんだよね。維持費はかかるけど、奥地に行くならちょっとでも安全性を高めたいって言ってたかな。だから、それに関しても何か知らない? テイムしやすくなる方法とか」
「うーん。テイムしやすくなる方法か。難しいかな。魔物をテイムする場合って信頼関係を構築するか、向こうが認めないといけないから。信頼関係をってなるとまず無理だし、実力を認めさせるって方法しかないと思うんだよね。お兄ちゃんたちでもたしか「テイムB」が最高だよね? そうなると、Bランクの魔物もギリギリだと思うんだけど、実力で解らせるって方法しかないと思うんだよ。好物を与えるのも1つの手段なのかもしれないけど、それはテイムしてからになるんじゃないかな。熊型の魔物なら蜂蜜とかが好きだと思うけど。狼型は肉になると思うんだけど、どうなんだろう? 詳しい訳じゃないから解らないね」
「そっかあ。でもそうなると、毒なんかは使わない方が良さそうだね。純粋な力比べをした方が良さそうだなあ。でも、あたしとしては熊型の方が嬉しいんだよね。狼ってちょっと怖くてさ。それに数が必要になって来るでしょ? 維持費が大変だよね」
「あー、狼型の魔物は群れを作る可能性があるから、1体だけでってなると難しいかもしれないか。熊型なら1体でも何とかなると思うけど」
維持費はそこまでかけたくないよなあ。そうなってくると、狼型よりも熊型の方がいい様な気がするけど、どうなんだろうか。単体で強いのは熊だよね。イメージとしてだけど。狼は集団戦に特化しているイメージがどうしてもあるんだよな。それにしても魔物をテイムするのか。飼うには大変だと思うけど、頑張って欲しいな。




