7話 S品質の初級ポーションを目指して
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最近はA品質の初級ポーションが普通に作れているんだけど、そこで品質が止まるんだよな。どう頑張ってもS品質までいかないんだ。品質的にはS品質まであることは解っているんだけど、作れないんだよな。色々と拘っているつもりなんだけど。
まずは素材。初級ポーションの素材は3つ。ジェルリ草とミンティ草と水素材だ。この3つを使う事になるんだけど、まずやったのがジェルリ草とミンティ草の葉脈を取り除く事をやった。これをやるだけで、安定してC品質のポーションを作れるようになったので、これで正解なんだろうとは思う。偶にD品質も出来ていたからな。水で薄めるのを少なくすることでC品質にしていたんだけど、葉脈が邪魔だって解ってからはD品質の初級ポーションは作っていない。これはかなり大きい事だと思う訳なんだよ。
そして、水素材なんだけど、これを精霊が出してくれるってだけでB品質も安定してきているんだよな。確実に変わったと言える。これだけでB品質になるんだって話なんだけど、どうもそういう事らしいので、品質には困っていないんだよな。C品質にするために薄めることをする余裕まであるくらいには初級ポーションの出来が違う。
そして、A品質にするには、この3つの素材を聖化する必要があるんだよな。聖属性の精霊に素材を聖化してもらうだけ。これだけでA品質が安定して作り出せるようになった。C品質にするので、大分薄めることになるんだけど、それでもC品質には変わりない。若干色が薄くなっている気がするんだけど、気にしたら負けだ。品質は嘘を付かない。C品質だと鑑定が言っているのであれば、それはしっかりとC品質なんだよ。
ただ、ここからが難しいんだよな。ここからどうしてもS品質にならないんだよ。何が問題なのかが解らないんだけど、S品質の初級ポーションも作れると思うんだよな。何をしたら良いんだろうか。水も変えた。素材も手を加えた。使う部分も不要な部分は取り除いた。何が駄目なんだろうか。足すのは駄目だ。足すと中級ポーションになるので、それは駄目だったんだよな。既に試した後なんだよ。幾つかの素材を足してみたところ、中級ポーションになったんだよな。
中級ポーションになったのは良いんだけど、鑑定が出来なくなったので、中級ポーションは作らない。幸いにもC品質だったので、1個当たり800レギンで売れたが、品質が解らないものを作る訳にもいかない。僕は初級ポーションで勝負をしないといけないんだろうと思う。「鑑定C」なのが惜しいんだよなあ。責めてBランクまであってくれれば色々と捗っただろうに。中級ポーションでぼろもうけとまではいかないにしても、それくらいの事は出来たと思うんだよな。
「何がいけないんだろうな。S品質のポーションを作るには何が足りないのか。それが解らないと困るって事は無いんだけど、ただ、作れた方が良いよなって思うんだよなあ。どうしたら良いと思う?」
「さあ? お兄ちゃんたちが言ってたことだと、お肉は血抜きをしないと美味しくなくなるって話はしていたかな。折角取ってきても、血抜きが不十分だと美味しくなくなるんだって」
「お肉はそうだよな。血抜きをしないと生臭くなって食べられたものじゃないし。……考えただけでも気持ち悪くなりそう。血はなるべく見たくないな……」
「もう、ミシェルは弱すぎるよ。血くらいで何を言っているの? 攻撃したら血が飛び散るのは普通の事なんだよ? それが原因で病気にもなるんだから。だから初級ポーションが必要って言って、毎日戦闘が終わった後に飲んでいるんだからね。冒険者だってお金が結構かかるんだよ?」
「知ってるよ。冒険者を舐めていると駄目なのは解っているって。冒険者が居ないと、お肉も食べられないんだからな」
「そうだよ。だから、素材もお肉みたいに血抜きをすれば良いんじゃない?」
「いや、素材には血は流れてないだろう?」
「でも、骨を取るみたいに葉っぱの線の部分を取っているんだよね? じゃあ、血みたいなのもあるんじゃないの?」
「……無い訳じゃないか。乾燥させるって手があったな。そうか。そうだよな。水分はどうしても含まれているんだから、それを取り除くことで全部の水を置き換えることが出来る?」
「やっぱり、素材にも血があるんじゃないの?」
「血とは違うんだけど、可能性は見えてきた。乾燥させるって手があるな。これでS品質も見えてきたか? いける気がする。クラリス、お手柄かもしれないぞ?」
「そうなの? でも、S品質にしても意味あるの?」
「……そこなんだよなあ。価値を見出だしてくれる商人が来ないと話にならないんだよな。行商人もやってくることはあるけど、それも疎らだし。そもそも行商人にそこまでは求められないからなあ。冒険者の方には、なんか商人関係の噂は流れて来ていないのか?」
「うーん。あ! なんかキャラバンがやって来るって話はしていたかも」
「キャラバン? それってなんなんだ?」
「なんかね。大きな商会が沢山で移動をするんだって。それの護衛依頼を受けるかどうかって話をしていたかな。無理に難しい依頼を受けるのは止めようって話だったんだけど、大きな商会が来ることは来るみたいだよ?」
「……チャンスだな。この機会に大きな商会に渡りをつけられれば、今後の商売にも大きな利点になるし、ここはしっかりとS品質の初級ポーションを作り上げておかないといけないだろう。良い感じの商人を探せたらいいなって感じだな。いいね。大きな山場が見えてきたんじゃないか?」
「そうなの? でも、初級ポーションなんだよね? 中級ポーションじゃなくても良いの?」
「いや、S品質にこそ価値があると思う訳なんだよ。確実に中級ポーションを作れるってのもそれはそれでいい話なんだけど、まだそれは解らないし。何より勝負できる手札がそれしかない。まだ試してみてないから何とも言えないけど」
「商売って難しいんだね。冒険者は簡単だよ? 敵を見つけて倒すだけだし。特に魔物は大きいよね。倒すだけでお金になるんだから」
「倒すにしたってスキルは必要だけどな。どうしても才能頼りになるよなあ。僕だと無理だし。戦闘系のスキルが全くなかったしな」
「そうなの? でも精霊をテイムできてるじゃない」
「淡精霊じゃあ戦力にならないだろう? せめて下位精霊くらいは欲しいんじゃないかな。まあ、折角「テイムB」まで貰っているんだから、中位精霊までは使いたいとは思うけど」
「ふーん。で、テイムしてきて欲しい動物や魔物は見つかったの?」
「いや、まだだな。聞いている限りでは欲しい魔物も動物も居ない感じだな。……居てくれると助かるなって思う動物も居ないことは無いんだろうけど、聞いたことも無いしな。まあ、また何か珍しい魔物が居たり、初めて見た魔物が居たら教えてくれると助かる。確か、冒険者組には「テイムB」のお兄ちゃんも居たんだよな?」
「居るよ? お願いしたら何とかしてくれるんじゃないかな。初級ポーションも安く売って貰っているし」
「欲しい魔物が居たら伝えるよ。それを見つけてくれると嬉しいかな」
飼うにしても、自力で生活できてくれる魔物や動物じゃないと厳しいんだよな。資金的に。良い感じの魔物についても聞いては居るんだけど、絶対に欲しいのかって言われると微妙なんだよな。お肉が絶対に必要になって来るし。なるべくは経費のかからないテイム魔物が居てくれると良いんだよな。それでいて、何かしらのメリットがあればなお良しって感じなのかね?