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精霊の楽園の薬師  作者: ルケア


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23話 中級ポーションが安定して作れるようになったぞ

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

「まさか、中級ポーションが安定して作れるようになるとは思ってもみませんでした。それも全て、精霊の力のお陰と言う事なのですね?」


「そうですね。今テイムしている中位精霊が生命力が高い素材と魔力が高い素材を見分けることが出来まして。なので、精霊はそういう事を見ることが出来るんじゃないかなと思うんです。……まだ僕のテイムしている中位精霊は1体だけなので、全員が解るのかは解りませんけど」


「いえ、中位精霊をテイムできていると言うだけでも、一般的な精霊魔法使いを超えています。多くの精霊魔法使いでも、下位精霊が殆どです。何故なら、中位精霊が滅多にいないからですね。上位の精霊になればなる程、過酷な地域に居るとされています。中位精霊をテイムできているだけでも十分だと思いますね」


「一般的な精霊使いの人は、下位精霊がメインなんですか?」


「そうですね。殆どの方が下位精霊を使っています。中には中位精霊をテイムしている人も居ますが、少数派ですね。そして、上位精霊となるともっと少ない。上位精霊をテイムしている人は、国に仕官しても通るくらいの実力者となりますから。……もっとも、そういう人ほど冒険者として過酷な場所に行ってしまうのですが」


「でも、精霊魔法使いって、厳しくありませんか? 自分を守る術が無いですよね?」


「そうなのです。これは後衛系統の人全般に言えることなのですが、魔法の力を過信して、接近戦に持ち込まれて死ぬという事が多発しているのです。特に冒険者で、Aランクの魔法を引いた人たちに起こりがちなんですが、魔法はAランクでも、所詮は魔法なんです。接近戦をされてしまうと弱い訳ですね。なので、それをしっかりと解っている人は死なないんですが、12歳でそれを解れと言うのも酷な話なのです。Aランクを引いて、増長するのは誰しもが通る道なのですから」


「あー。成る程。確かにそれはあると思いますね。……メビウスは「鑑定S」を引いて、増長しなかったの?」


「増長しましたよ。徹底的に叩き折られましたが。クレマンティウス商会に買われて、そこから必死になって覚えることを覚えされせられて。そんな日々でしたから、増長している暇も無かったと思いますね。今となっては、増長しないために、あえて厳しくしていたのだと思います」


 成る程ね。徹底的な教育をしたのか。……冒険者になる人は、魔法を使える事の方が珍しい。そして、魔法のスキルを得てしまうと、特別感で増長すると。それを止められずに敗北するというのが目に見えるようだな。うーん。ちゃんとした教育機関が無いというのが増長に拍車を掛けている気がする。いや、教育機関があっても、そこで圧し折れるかどうかは教育者にかかって来るか。それに、折れない人も居るんだろうなあ。特別感に酔いしれて、ずっとそのままで居る人が。居ない訳がない。僕だって、Aランクのスキルを引いていたら、もしかしたらって考えてしまうよな。増長はしないとは言い切れない。だって、特別感が凄いだろうからな。


「でも、Sランクの人はもっと凄いんじゃないですか?」


「Sランクになると、大体が軍に引き取られます。そして、そこで同レベルの人たちを見て、特別感を無くしていくのです。所詮は同レベルの集まりなんだと。先輩を見て、自分はまだまだなんだと見つめ直す期間がありますから。……それでも圧し折れなかった場合は、軍を追放されます。独断専行を許すわけが無いので。軍隊とはそういう組織ですから」


「あ、Sランクを引くとそういう事になるのか。強制的に軍隊に入らされるのは嫌だなあ。そう思う前に軍に入れられるから、嫌だとも思わないのかもしれないけど」


「そうですね。遅くとも5歳までには軍隊に所属するでしょう。そこで増長できるほどの人材であれば、案外冒険者で成功したりもするのです。10人に1人くらいはという事にはなりますけど。自ら危険に飛び込んでいき、成果を得られるのは一握りの存在です。それでも居ない訳では無いので、どうするのが正解なのかは解らない状況ですね」


 まあ、確かに安全に戦うって意識が欠落していたら、大きな失敗をするのか、逆に大きな成功をするのか、どっちかになるだろうからな。そして、大きな失敗をした場合、殆ど死ぬことになるんだろう。安全に戦う事を考えなかった場合は、そうなるんだろうな。安全マージンは大事。引き返すことも勇気なんだ。それが解らないと色々とね。問題が大きくなるんだろうな。良いのか悪いのかは、本人次第って事なんだろうけど。


 そうなってくると、クラリスはよくも増長せずに冒険者業を続けているよな。まあ、お兄ちゃんたちが居るからってのもあるんだろうけど。代々同じようにやってきているからな。結構な数が孤児の冒険者だっていうし。安全に、確実にやっている人たちが多いんだろう。もしくは、増長してしまった人は、もう死んでいるのかだけどな。どっちなのかは解らないが、SランクやAランクにもそんな悩みがあるんだな。でも、よく解らないのは魔法を使っても、どの位の魔力が減るのかが解らない所だよな。なのに、魔力ポーションの方が価値が高いんだよな。何でなんだろう?


「質問があるんですが、どうして魔力ポーションの価値が高いんですか? 魔法使いがそこまで多くないと思いますし、なんなら魔力ってどの位減っているかも解らないじゃないですか。それなのに、初級ポーションよりも初級魔力ポーションの方が高いですよね? 何でなんですか?」


「そうですね。魔力ポーションが高いというよりも、ポーションが安いと考えた方が良いのです。確かに魔力ポーションは特定の人にしか意味が無い物です。そして、魔力はステータスに比例しないことが解っています。どの数値とも関連性が無いと言われているんです。なので、魔力が多いのか少ないのかは、限界まで戦ってみないと解らないのです。そして、その限界を知ってからが本番でして。その魔力を如何にやりくりするのかの戦いとなってきます。そんな訳なので、魔力ポーションの需要はあるという事が大前提。それ以上にポーションの需要もあります。ですが、需要があるからと言って、高値にする訳にもいかないのがポーションなのです。戦闘があると必ずポーションを飲みます。1日に最低1本は飲むのです。例え怪我をしていなくても、ですね。何故かというと、昔にポーションを飲まずに戦い続けた人が、魔物化したという事例があるんです。それを防ぐためにもポーションを1日の終わりに飲むことが、冒険者の決まりになっています。そうなってくると、ポーションの価格を上げる訳にはいかないのです。必ず消費するからと、価格を上げてしまえば、魔物化する冒険者が増えてしまいますから。ですから、初級ポーションだけでも、価格を安くしているのです。現に上級ポーションの方が、上級魔力ポーションよりも高額になっておりますから」


「魔物化……。そんな事があるんですね。それで初級ポーションの価格が低くて、上級ポーションから一気に値段が上がるのが原因なんですか。成る程。……でも、上級ポーションのレシピは持っていないんですよね。今後、手に入りませんか?」


「その点はご安心ください。既に手配をしております。貴族家への申請がありますので時間がかかっておりますが、その内手に入れることが出来るでしょう。まずは、中級ポーションが安定して作れるようになったことを喜びましょう」


 そうだよな。中級ポーションが安定して作れるようになったことは大きいよな。これで上級ポーションと同じくらいの価値のポーションが出来上がるんだから、凄いよなあ。上級ポーションを作るとなると、何が必要になってくるのかが解らないんだけど、まあ、その内レシピが届くのであれば、問題は無いかなって思うんだよな。

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魔物化って何になったんだ? 被害与えたとか、捕まったとか、討伐されたとか、言ってないな。 本当は魔物じゃなくて、現人神になってるのかも 不老の存在になって、 神のように崇められてるのかも どこかの重鎮…
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