【第八話】試合、勝負の結末
土曜日の朝、ジェイドは朝早くから体育館で練習をしている。そして、僕も…、様子を見ている。あぁ、眠い…。ここ二週間、僕はバスケ部のジェイド専属マネージャーみたいになっていた。毎日バスケ部の練習を見て、帰ってきたらジェイドの個人練習に付き合って、それの繰り返しだ。正直、疲れた…。一方のジェイドは僕よりも圧倒的に動いてるはずなのに、僕よりもはつらつとしている。
「ジェイド!」
「任せろ!!」パシッ
「ナイス、リバウンド!!」
それにしても、ここ二週間で急激に上手くなったな…。リバウンドだけじゃない。パスやドリブルにおいてボールに集中するだけじゃなく周りの様子を見れるようになっており、ジェイドの判断力や状況把握能力が活かされている気がする。流石、僕の漫画の主人公という感じだが、それを差し引いても結構うまいと素人の僕でも思う。ジェイド、バスケ漫画の主人公いけるんじゃ…?その後もジェイドはチームとの連携を取りつつダンクやリバウンドで活躍していた。これなら試合でも活躍できるんじゃないか、そんな淡い期待も抱いていた。
「よし、今日はここまで!明日のために、万全の体調を作っとけ!!」
「「ありがとうございました!!」」
練習は、午前中に終わり、ジェイドと二人で真っすぐ家へ向かった。
「いいのか?明日は試合なのに午前中に練習終わったけど」
「練習し過ぎて怪我したら困るだろ?だから、今日は最終調整だな」
「なるほど」
まぁ、そりゃそうか。いくら運動に熱いバスケ部とはいえ、前日はそこまでやらないか。漫画家とは大違いだな。こっちは締め切り前日、なんなら当日の一秒前まで死に物狂いで…、いや、比較対象がおかしいか。バスケは体が壊れたら試合に出れないが、漫画は体が壊れたとて死なない限りは描き続けることができるだろう。意外と漫画家の方が運動部なんじゃないか?バスケ部も楽なんじゃないか?そう思ったが、僕がバスケ部に入ったところを想像すると死に物狂いで喘いでいる姿が容易に想像ついたので、やっぱり漫画の方がいいと思った。
「明日、頑張れよ」
「さんきゅっ。んじゃ」
最終調整を終え、夕飯と風呂を済ませ、ジェイドは早めに漫画の世界へ戻った。さて、僕も明日に備えて寝るか。部屋の電気を消して、布団の中へ。そして…、ぁぁぁぁあああ、漫画描きたいよぉぉおおお~…。夜、布団の中で悶えてバタバタしている天才、志道優作です。ここ二週間ペンにすら触れていない。漫画欲求が抑えられない。だからぁぁぁぁあああ、まんがかきたいよぉぉおおおぉぉ…。とは言いつつ、いつもジェイドの付き添いで疲れてしまって体が全く動かない。一ミリも動かせない。いや、明日はいよいよ試合だ、もうひと踏ん張りだ。漫画を描きたいのも事実だが、ジェイドに勝って欲しい気持ちだってある。僕も頑張るか…。あぁ、描きたいよぉ…。
~
いよいよ、当日。ジェイドは部活のメンバーの方へ行き、僕は観客席へ。相手のチームは強いらしい。今日は練習試合のため、そこまで気合は入れなくていいらしいが…、それでも少し緊張してしまう。まぁ、僕が緊張する必要は無いのだが。そんなことを思っていると、相手チーム、そしてジェイドのいるチームが入ってきた。相手チームはコートに入るや否や、アップを始めている。練習試合とはいえ、その顔つきは真剣そのものだ。さすが強豪校といったところか。一方のジェイドのチームも本気のようだ。当然かもしれない。相手は強豪校、少しでも気を緩めたら一気に負ける可能性だってある。そして、ジェイドは…、僕と目が合ったかと思うといきなり手を振ってきた。いや、集中しろよ。お前は新入りなんだから一番緊張して然るべきだろ。そんなことを思っていたらアップも終え、いよいよ試合開始。互いのチームの選手が向き直り…
「「よろしくお願いします!!」」
ホイッスルの音とともにボールが高くあがる。最初は…、ジェイドのチームからのボールだ。部長が相手ゴールに向かってドリブルで一気に攻める。先制点はもらったか…!
「させるか!」
相手チームの選手が部長の前に立ちはだかる。その瞬間、僕にはわからなかったが、一瞬だけ部長のドリブルが緩んだようだ。しかし、敵はその一瞬を見逃さなかった。敵選手の素早い手の動きがボールをかすめ取り、ボールは相手チームの手に渡ってしまった。これが強豪校…、ジェイドのチームも人間離れした動きだと思っていたが、敵チーム、それ以上かもしれない…。
「速攻!!」
相手チームがパスをつなぎながらものすごいスピードでコートを上がっていく。そして、ボールを持った敵の選手がセンターラインを越えゴール下へ。まずい、このままじゃ敵に…
「いかせるかよ!!」
そこに、センターのジェイドが立ちふさがる。敵選手は半ば強引にシュートを決めに行こうとするが…
バンッ!!
ジェイドがボールをはたき落とした。良かった…、まだ先制点は入れられていない。流れは今のところ五分だ。しかし、油断はできない。いつ流れが向こうに傾くかわからない。逆に言うと、まだこちらに流れが傾く可能性も十二分にある。できれば、先制点は入れておきたい…!僕の願いはなかなか届かず、かといって破れず、試合は両チームとも拮抗しており、お互いがお互いの先制点を防ぐ形となった。息つく暇もない…。そして開始から三分が経とうとしたとき、ついに試合が動き出した。
「ジェイド!!」
先輩の一人が放ったパスがゴール下にいるジェイドのもとへ届いた。ジェイドはそのボールを受け取ると同時に、
「うぉぉおおおおお!!!!!!!」
高く飛び上がり、ダンクを決めに行く。敵選手もそれを食い止めようとするが、ジェイドの力が一歩上回り…
バンッ!!!!
き、決まった!!先制点!!ジェイドのダンクが決まり、先制点はジェイドのいるチームに入った。いい調子だ、おそらく流れもジェイドのチームに傾くだろう。ジェイドは、一瞬だけ満面の笑みを見せたが、すぐに真剣な顔に戻り、自陣へ戻っていく。他の選手も喜んではいるが一切気は緩んでいない。流石だな…、僕なら有頂天になってどや顔して踊っているだろうな。敵チームの選手も真剣な顔をしており、すぐにでも取り返してやるという殺気がこちらまで伝わってくる。流れは、こちらのはずだ…。ただ、一瞬でも気を抜いたら向こうのチームに持っていかれてしまう、そんな気迫を感じる。ここからが、本番か…。まだ開始三分強だというのに、僕の手からは汗がこぼれていた。
前半戦が終わり、休憩となった。あの後、ジェイドのチームは流れをつかみ、第一クォーターを10点差でリードしていた。しかし、第二クォーターから敵チームが追い上げてきた。スロースターターなのか、それともジェイドのチームの動きに慣れたのか…。一気に得点を巻き返し、現在38-33、相手チームが5点リードしている。だが、まだまだ射程圏内だ。後半、うまくこちらのペースになれば逆転もありえる…!まだか、試合はまだか…!僕ははやる気持ちが抑えられなかった。そして、休憩終了、試合再開のブザーが鳴り…!…あれ、ジェイドがいない。どうやら先輩と一度交代したらしい。センターとして一番適しているのはジェイドかもしれないが、まだ初めての試合、フルでは出してもらえないようだ。なんだ、ジェイド出ないのか。そう思うと、なんか急に興味が無くなって、僕は漫画の構想を練り始めた。
・
・・
・・・
村長「アルメよ、この業火を食らえ!!」
アルメ「そんなのもの、私が食らうわけないじゃない!」
ジェイド「やめろ、二人とも!!」
・・・
・・
・
「ナイスシュート!」
「おう!」
あのシーンなんだよなぁ。僕は個人的にジェイドに会って真っ先に文句を言われたこのシーンを描き直したかった。どうすればジェイドの良さが出るのかなぁ。ジェイドの良さは…鋭い観察力、土壇場での状況判断能力、冷静な思考力、だな。ただ、これは二人が争ってるだけだしなぁ。なんとか…
・
・・
・・・
村長「アルメよ、お前はこの村から出ていけ!!」
アルメ「こっちだって今すぐ出ていきたいのよ!でも仕事だから仕方ないじゃない!」
ジェイド「やめろ、二人とも!!」
・・・
・・
・
「お、おい、大丈夫か!?」
おい、争いがただの言い争いになったぞ。どんどんレベルが下がっていく。なんか一番最初が一番マシな気がしてきた。いや、本当にどうすれば…
「選手交代!!」
え、え!?選手交代!?一体何が…!?試合は、気付かぬ間に第四クォーターになっていた。そして、ゴール下でうずくまる選手。どうやら、ジェイドの代わりに入ったセンターの人が怪我をしたみたいだ。ってことは…、お、ジェイドが出るのか!?どうやらそうみたいで、ジェイドがコートに入る準備をしている。よし、ナイス!怪我ナイス!!ざまぁねぇな!!まるで悪役が言いそうな言葉を心の中で唱えてしまっていた。ここからは真剣に応援するから許して。漫画のことは、一度脳の奥深くにしまうことにした。
ジェイドがコートの中に入る。ジェイドチームのオフェンスで試合が再開した。点差は…、相変わらず5点差。おい、何してんだよ、先輩方よ。ジェイドがお世話になっている先輩に毒づき、一呼吸おいてコートに目をやる。試合が始まった。残り時間は五分、選手は汗だくになっており、気迫がピークに達しているようだった。
「ラスト振り絞っていくぞ!!」
「「うっす!!」」
ラストスパート、選手は疲れてるはずなのにその勢いは前半戦以上だ。ジェイドのチームが相手側にボールを持って行ったかと思うと、相手チームがこっちにボールを持っていき…、その速さは尋常じゃない。一瞬でも目を逸らしたら見失ってしまいそうだ。
「リバウンド!!」
「うぉぉおおおおお!!!!!!!」
敵が放ったシュートが外れ、それをジェイドがキャッチする。この攻めでシュートを決めれば一歩追いつく!勝ち目が見えてくる!!ジェイドが先輩にパスを回し、先輩がドリブルで相手チームへ上がっていく。ディフェンスが二人、先輩の目の前に立ちはだかるが、先輩は止まらない。
「入れ!!!!」
先輩がスリーポイントラインから苦し紛れにシュートを打つ。先輩の実力か、はたまた運が良かったのか、ボールはネットに吸い込まれていった。
「っしゃぁああああ!!!!!」
「いけるぞ!!!!」
入った!!スリーポイント!!これで点差は…、2点差!!ワンゴールだ!!!ジェイドのチームの士気が一気に高まっていく!
「ぅおら、取り返すぞ!!」
相手チームがパスを渡しジェイド側のゴールへ一気に押し進める。これが速攻…!!ボールはもうネット目前だ。まずい、時間はもう二分も無い、ここで入れられたら厳しい…!!
「させるか!!」
シュートを決めようとした敵選手の前に、ジェイドが立ちはだかる。ナイス、ジェイド!!ジェイドの顔からは絶対に止めるという気迫があふれている。このプレッシャーは、半端ないだろ…!
「くそっ…!」
「よこせ!!」
しまった、敵選手のもう一人がジェイドの後ろに回り込んでいる!ボールを持った選手はそっちにパスを回そうとしている。このパスが通ったら、まず間違いなく点を決められてしまう…!まずい…!!ボールが放り出され、その選手へ…
「んなのわかってんだよ!!」
ジェイド、お前神かよ!!放り出されたボールはジェイドの手によって止められた。いや、止めただけじゃない!ジェイドは奪ったボールをはじくことなく手にとどめ、そのまま一気にドリブルで駆け抜けていく!もう相手コートに入った!まだ敵は追いついていない!!
「させるかよ!!」
追いついていないと思ったのは僕だけだったのか、敵選手は一気にジェイドに詰め寄り二人がかりでジェイドを止めようとする!このプレッシャーは半端ない…!!
「先輩!!」
しかし、ジェイドはそれを見越していたのか、反対側にいた先輩にパスをつなげる。あまりにも洗練されたパスだったため敵選手は二人とも全く反応できていない!
「くそっ、決めるしかねぇだろ!!」
パスをもらった先輩がスリーポイントラインからシュートを打つ。その先輩の手から放り出されたボールは、綺麗な円弧を描き、ネットに吸い寄せられ…
ザシュ!!!!
…入った。入った、入った!入ったぁああああ!!!!
「っしゃぁあああぁあああああああ!!!!!」
残り時間は二十秒!!点差は…、1点リード!!!これはかなりでかい!!もう勝利は目前だ!!ジェイド、やっぱすげぇよ!!すげぇよ!!!
……それで、試合が無事に終わればどれほど楽か。敵チームはゴールを入れられた瞬間ボールを手に取り、
「速攻!!!」
パスをつなげ一気にゴールに上がっていく。その速度はさっきよりも数段速い…!
「だから、させねぇって!!!」
今度もジェイドが相手選手の前に立ちはだかる。だが、今度は相手選手も予想していたのか、全く動じない…!
「これで、終わりだよ!!!」
その選手はフェイクなど一切入れず、力技でダンクをねじ込んできた。その迷いのない強引なダンクには僕だけでなくジェイドも驚かされたようだった。その一瞬の驚きが、致命傷だったようだ、ジェイドも合わせて飛びはしたが…
ダンッ!!
ボールはネットにねじ込められ、逆転されてしまった。そして、ブザーが鳴り、試合は終了。相手チームは勝ったことにガッツポーズをしていた。一方のジェイドは…、ただ茫然と立ちつくしていた。ジェイド…。そんなジェイドの様子を察したのか、先輩方はジェイドの方へ寄っていき、
「おい、何ボケっとしてんだよ、並ぶぞ!」
「ジェイド、お前初試合でよくやったな!すげぇよ!!」
ジェイドのことを責めることなく、むしろジェイドの背中を叩き、良くやった、と声をかけてくれていた。そんな言葉にやっと我に返ったのか、ジェイドは笑顔を作り、相手チームの前に並んだ。ただ、僕にはわかった。いや、先輩方にもわかったと思う。あの笑顔はいつものジェイドの笑顔ではないな…。
試合が終わった帰り道、ジェイドと二人で歩く。ジェイドにはバスケ部のメンバーと帰らなくてもいいのかと聞いたが、早く帰らないとお前が漫画描けねぇだろ、と言われた。夕日が照らす中、僕とジェイドは無言で歩いていた。なんて声をかけてあげればいいのか…、こんな状況に一切出くわしたことのない僕にとって、このセリフを考えるのはなかなかの難題だった。
「えっと、ジェイド…」
一応、ジェイドのことを呼んでみる。ただ、その後の言葉が続かない。いや、色々言うことあるだろ…
「おい、そこまで気にかけなくてもいいっつの。言葉選んでるの丸わかりだぞ?」
あまりのどもりように、ついにジェイドに諭されてしまった。バレてたか…、それもそうか。さっきから口をずっとパクパクさせていたわけだし。
「僕は…、良かったと思うぞ。特にラストのパスカットとか、先輩へのパスとか…、すごいって思ったし」
一度諭され、もういいやと思い素直な感想を述べてしまっていた。ただ、本当のことではある。本気で僕はジェイドのことがすごいと思った。ジェイドが凄いっていう設定にはしていたが、ここまで活かしてくれるとは思わなかった。
「まぁ、結局は負けちまったけどな…」
ジェイドがボソッと言う。それを言われてしまうと…、僕からはもう何も言えない。やっぱり、そうだよな、勝ちたかったよな…
「でもよ!」
ジェイドが、さっきとは違い声色を明るくして喋りだす。
「俺、初めてこう、仲間と一緒に戦ったかもな!それはすっげー楽しかった!!」
無理をしている様子は無かった。本気で楽しかったという気持ちが、こっちまでしっかりと伝わってくる。
「それに、負けたのにみんな俺に優しくしてくれてよ…。ほら、俺は漫画の世界じゃ負けられねぇだろ?だから、それも嬉しかったな…」
ジェイドがキラキラした目で遠くを眺める。そうだよな、ジェイドはずっと一人で、負けられない戦いばかりに挑んでいた。どんなに明るく振舞ってても、きっと心の中では、プレッシャーに思ってたのかもな…。
「じ、ジェイド…」
「あ、今のは別に優作の漫画を否定したわけじゃないからな!ただ、今日のがすっげー楽しかったってだけでよ!」
「…そっか」
「あと…」
一瞬の間の後、ジェイドは僕の方を向き、言う。
「次はぜってー勝つからよ!最強の主人公としてな!!」
そして、ジェマイル。今まで見た中で一番眩しい笑顔かもしれない。そんなジェイドに対し、ったく、次負けたらバスケ設定没収な、と言い返し、お互い笑いながら帰っていった。確かに、今日の試合は負けてしまった。それでも、ジェイドが楽しかったなら、まぁ、良しかな。それに、次は勝ってくれるんだろ、ジェイド。
~
その夜、ジェイドが帰った後、僕は自分の描いた漫画を眺める。
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・・
・・・
村長「アルメよ、お前はこの村から出ていけ!!」
アルメ「こっちだって今すぐ出ていきたいのよ!でも仕事だから仕方ないじゃない!」
ジェイド「やめろ、二人とも!!」
・・・
・・
・
うーん、やっぱり、面白くない。なんだろう、ちょっとジェイドのセリフを加えて…
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・・
・・・
村長「アルメよ、お前はこの村から出ていけ!!」
アルメ「こっちだって今すぐ出ていきたいのよ!でも仕事だから仕方ないじゃない!」
ジェイド「やめろ、二人とも!!」
ジェイド「お前ら、同じ村に住んでる仲間だろ!!なんでいがみ合ってるんだよ!!」
ジェイド「お前らは仲間だろ!!!!」
・・・
・・
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あー、違うなぁ、これは…。結局、何も思い浮かばない。うーん、と伸びをし、ぼんやりと今日のことを思いだす。今日のジェイドは、楽しそうだったな…。自分の漫画でも、あれだけ喜んでいるジェイドを描いたことはないかもしれない。何か、うまく描くことはできないか…。自分の力の源を探すジェイド、ジェイドは旅の途中、様々な町を訪れ色々な人を助ける。小さな村の若者、町の子供、城の王女…
「本当か!?よっしゃ!!」
そう、ジェイドはいつも明るくて…
「な、優作も一緒に行くだろ?」
結局仲間想いで、僕みたいな根暗の人も気にせず仲間として見てくれて…
「俺、初めてこう、仲間と一緒に戦ったかもな!それはすっげー楽しかった!!」
…。
……。
………これだ。
これだ、これだこれだこれだこれだこれだこれだこれだこれだこれだこれだ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
はっきり見えた!ジェイドの姿、町の人、困っている人を助け、立ち向かおうとしている人の手助けをして、苦労して、でも笑い合って、それで…!!必ず面白い話になる、これは必ず面白い話になる!!!気が付いたら僕は筆を走らせていた。筆が止まらなかった。止める気も起きなかった。興奮が収まらなかった。楽しくて楽しくて仕方がなかった。…、気が付いたら、窓には朝日が差し込んでいた。