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武器?つっぱり棒です。  作者: ももすけ
3/5

2*旅立ち

 旅立ちの日がやってきました。

 新キャラ結構います。

 「辛かったら帰ってきてもいいのよ?」

 「大丈夫だよママ。もう、5才のガキじゃないんだからさ。」

 今日は4月1日。爽やかに晴れて、良い旅立ち日和だ。

 今年は旅に出る子供がこの近辺だと80人近くいる。(もう、子供ではないが)

 モナの友達も、旅に出る。

 魔法医者の息子のユーイン、錬金術師でドラゴンに乗ったシモンの二人だ。

 「モナ、緊張する?」

 ユーインがモナに聞いてきた。

 「そりゃ緊張するよ。でも、シモン見てみな。ヨユーそうな顔して、凄いよね。」

 モナが指差した方向にいるシモンは澄まし顔で立っている。

 「いや、緊張で表情筋がうごかねぇんだ。」

 シモンが首に巻いたマフラーをずらしながら言った。

 すでに、数人が道を(あるいは空を、あるいは川を)進んで旅立っていた。

 「じゃあ、あたし達も行こう。」

 モナは自分のバックパックを背負い、例のつっぱり棒を腰のホルダーに刺した。ユーインは布製トランクを持ち、短剣をトランクの取っ手にくくりつける。シモンは紫の鱗のドラゴンにまたがり、指先が出る手袋をはめた。

 「「「いってきまーーーーーす!」」」

 三人は、目の前の丘を登って旅立った。



 三人は丘を過ぎ、森に入っていた。

 「これから、お前達はどうするんだ?俺は錬金術修行するつもりだけど。」

 ドラゴンに乗ったシモンは余裕な顔をしていたが、荷物を背負って5100オム(1オム=1m)歩いていたモナとユーインはぐでぐでだった。

 「あたしは、ハアハア、魔法使いの道でやっていけるよう、ハアハアにどうにかしたいけど、全然決まってない。」

 「おれは魔法医者か薬作り、ハアハア。」

 「「ていうか、ドラゴン乗せろや!!!」」

 今は森の日陰の中だからまだ良い方だ。でも、夏の炎天下に出たら命が危ない。

 「うわ!」

 ユーインが飛びのいた。足元には大きな矢が刺さっている。

 カーン!と高い音を立てながら、次々と木に矢が刺さっていく。

 「まさか、《旅立ち狩り》?」

 モナは驚きと諦めの混じった声で言った。

 旅立ちをする少年少女に対する危険なものの一つ。それが《旅立ち狩り》だ。旅立ったばかりの少年少女は他の旅人より金や物を持っているため、 そこを狙って盗みを働く者も多いのだ。

 「こんなのドラゴンの炎で一発・・・」

 「やめてシモン!森で火事は起こせないもん。」

 「じゃあ、戦えるモナと俺でユーインと荷物を守らなきゃいけないのか。」

 「そういう事になるね。」

 モナとシモンは、ユーインと荷物をドラゴンで守る形を組んだ。

 「やぁっ!」

 茂みから旅立ち狩りの一人が飛び出してきた。

 咄嗟にモナはつっぱり棒を抜いて旅立ち狩りにたたき付けようと振り上げた。すると不思議にも、つっぱり棒は木の長い棒に変わったのだ。

 そのまま旅立ち狩りの男の肩にたたき付けた時、モナは気づいた。

 「これ・・・変わった?」

 「今は気にしてられねぇ!」

 シモンは錬金術で土の手を創り、旅立ち狩りを押さえていた。

 ドラゴンもしっぽを振り上げ、怒りの咆哮を上げて、旅立ち狩りを圧倒している。

 数十分後には、モナ達の周りに旅立ち狩りが伸びていた。

 「とにかく、ハアハア、全員倒れたの?」

 「そうみたいだな。」

 モナは疲れでその場に倒れ込んだ。

 「モナ?大丈夫?」

 ユーインはトランクから薬の小瓶を出して、中身をモナに飲ませた。

 「回復薬の一種で、ちょっと時間がかかるけどだんだん良くなるはずだよ。」

 「ありがとう。」

 モナはシモンのドラゴンの背中に寝かせられて、そのまま眠ってしまった。

 モナ達は旅立って3時間で災難にあってしまいました。

 そして、変身するつっぱり棒。

 謎も冒険も増えていきます。

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