表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
34/56

34.落花流水① sideA

 流れる亜麻色の髪が美しいと思った。


 背の半ばまでれることなく背中を飾る光を含んだ艶やかな髪。まるで絹糸の様だと思った。


 ただ、見惚れる事しかできなかった――。


 貴女ノ傍ニ居イラレルノナラバ他ニ何ヲ望ムノダロウ。


 その瞳に映ることができるのならばそれだけで――。 ああ、どうして貴女は……現世ここにいない?


 貴女だけが全てだった。灰色ににじむ世界であなたのその髪色だけが美しく色づいて幼い僕の心を魅了した。何物にも代えられない、何物をも凌駕するその輝き。


 それだけが僕の全てで――貴女のいない世界なんて、そこに僕が存在するなんて考えることもできなかった。


 ただ、見詰めていた。触れたら壊れてしまいそうで、隣に佇んで星空を眺めることしかできなかった。優しくて、儚くて、小さな白い花のようだった貴女。


 何故、ここにいない?呪いは解かれたのに。何故、微笑む貴女を見ることができない?約束を果たしたのに。貴女の傍に居られるだけで良かった。それだけが望みだったのに。どうして、それが叶わない?


 貴女が――、僕の――、セカイの全て――。


 貴女がいない世界なら、僕の存在する意味すら――ナイ――。僕はもうイラナイ――。約束を果たしたから――。


 貴女ヲ愛シテいる――。ただ、ソれだけが、全テ――。


 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ