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VSヤンデレ彼女  作者: 柊夏木ヤヤ
2nd seaon
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進展

「え……ほ、本田先輩……。どうして……」

「あ、いや……忘れ物を取りに来たんだけど……お邪魔だったかな?」

先輩の問いに私は恥ずかしさで声が出ないでいた。何か言わなきゃと心の中では分かっている。なのに、声が喉で引っかかているみたいな感じで出てこない。

(どうしよう……先輩も困っているのに、何を言ったらいいのか分からないよ……!)

目頭に溜まっていた涙が今にもこぼれ落ちそうになったその時、私を励ましてくれたあの声が脳裏によぎる。


『あなたは十分可愛いわ。だから自分に自信を持ちなさい。あなたはやれば出来る子よ』


幽霊さんの言葉を思い出し、私は溢れそうになっていた涙を拭い、先輩に顔をしっかり向ける。


「先程は大きな声を出してすみませんでした!あと、昨日は大変ご迷惑をおかけしました!」

「あ、いや……それは良いのだけど……さっきのは……?」

「あれは……恥ずかしいけど、私の本心です!」

そして私は意を決してそれを口にする。

「なので、私とお付き合いをしてもらえませんか!!?」

それは、私の人生史上最大の緊張と勇気を振り絞った告白になった。

けど、勢いに任せて声に出して言ったせいで顔が下に向いてしまい、しかも目を瞑ってしまっているので本田先輩の顔を確認できなくなってしまった。

(なんで自分でさらに追い込んでんの私ぃ!!?)


「ありがとう、凄く嬉しいよ」

そんな私に、彼は優しくそう答えてくれた。

「でもね、僕らまだ出会って()()()()()経っていないんだよ……」

「あ……」

冷静に思い返してみればそうだった。部活でしか会わない、一週間しか会っていない後輩女子から告白。普通に考えたらヤバいことだと今気付いた。

(そそのかされた私もバカだけど、この状況で告白を促したあの()()絶対に許さないからな……!)


「けどまぁ……」

幽霊への怨念を募らせていると、照れ顔の本田先輩が口を開いた。

「いきなり付き合うのはあれだから、とりあえずお付き合いを前提にした『お友達』からというのでどうでしょうか……?」

()()()()、前言撤回します。あなたを頼って良かったです。なんとか先輩との仲を進展できそうです!)

「お、お願いします……」


そして私達はお友達から始める事にしました。




「いいねぇ、若いねぇ、青春だねぇ!」

「ババァみたいだよ、円華。昨日もそうだったけど、後輩にはやさしくしてあげなきゃね」

私たちが教室の真ん中でお互いに顔を真っ赤にしていると、扉の陰から後輩をイジり始める二人の先輩の姿があった。

「いや、扉に隠れてコソコソしている落合先輩も人の事言えませんからね?」

なんの事と言わんばかりの顔で私や本田先輩から目を逸らす落合先輩。口笛を吹いて誤魔化しているが、その逸らした目が泳ぎまくっているため誤魔化しきれないでいる上、この人が覗きを始めた張本人だということが発覚した瞬間だった。

ついに彩葉の思いが進展しました!

次回はどうなっていくのでしょうか?

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