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VSヤンデレ彼女  作者: 柊夏木ヤヤ
1st season Kanade&Shiho
35/62

ハワイ準備~雑学編、そして…

三五話です。

今回はハワイの準備の二回目です。前回、水井の件で色々お騒がせしたあの人が今回は活躍!?

そしてついに……!?

それでは、お楽しみください。

「じゃあ、次行くよぉ!!」

 波乱の水着選びを終え、僕と志帆は太一たち三人と合流した。

「行くって言ってますけど、次の行き先はどこなんですか?」

「ふっふっふっ……。よく聞いてくれました奏君。皆、ハワイに行くうえで必要なものを買っていないから階に行くんだよ!」

「必要なもの?」

「聞くより見る!さぁ、目的地へ行くよ!」






 着いたのは、電子機器売り場だった。

「何?ポケットWi-Fiとか、モバイルバッテリーとかでも買うの?」

「それは、必要だったら個人で買って。本題はそっちじゃないんでね。」

「じゃあ、何さ?」

「皆さ、携帯の充電ってどうする?」

「え?それは、今使ってるモバイルバッテリーか、ホテルのコンセントか……。」

「はい、そこ!!」

 突然、声を上げるものだから周りにいた僕らは全員怯んでしまった。

「皆、今使ってる充電器を持っていって充電しようとしてないよね?」

「え?ダメなの?」

「ダメに決まってるよ!!いい?日本と海外のコンセントは『形が違う』の。だから今使ってる充電器を持っていっても使えないんだよ?」

「そ、そうなのか……。」

 その事は知らなかった……。ここでそのことを教えてもらわなかったら一日くらいで僕らの携帯はただの重たい板になるところだった。

「だから、ここに来たのはアメリカ対応のコンセントを買いに来たの。事前に聞いたらこのお店にはあるらしいからね。」

「アメリカ?ハワイじゃないの、友紀ちゃん?」

「ハワイはアメリカの領土だからアメリカと同じ形状のコンセントになってるの。オッケー志帆?」

「うん、わかったよ。」

「はい、じゃあ、必要性がわかっていただけたところで購入と行きましょうか!」

 こういう時、友紀ちゃんがいてくれるて助かるとつくづく思う。さすがは全国三位の頭の持ち主。






「よし、じゃあ、次行きましょうか。」

「次って、あと何個あるんだよ。」

「言っておくけどね、全員が奏君みたいに準備万端じゃないんだからね?そこのところ分かったうえで手伝ってよ?」

「は、はい………。」

「とは言っても、まだ奏君も買ってない、用意してないだろう物があと二つあるから、それからやってしまいますか。」

「二つ…?」

「そ。一つはここでできないから今口頭で先に説明しちゃうね。たぶん全員してないと思うけど、皆、『ESTA』への申請してないでしょ?」

 ESTA?何の事かさっぱりわからない。


「ESTAっていうのは、電子渡航認証システムっていうんだけど、ビザ免除で渡航するのに取得、所持が義務付けられているものなんだよ。」

 さっきからそうなんだけど、本当に勉強になるなぁ。

「それで、そのえ、ESTA……?それは、どうやって手に入れるんだ?」

「ESTAはオンラインでクレジット払い、十四ドルとなってるの。だから今はできないってこと。」

 じゃあ、何で今言ったんだろう…………………・。



「ということで、次に行きたいと思いまーす。次はすぐに手に入るよー。」

 自信満々に歩く彼女の後を着いていくと、そこは何の変哲もない百均だった。

「あの、友紀ちゃん………?何故ここに……?」

「ここにはね、『バッグ』を買いに来たの。」

 さっきまで彼女を纏っていた秀才オーラが嘘かの弾け飛んだ気がした。即ち、この人は今、何を言っているのだろうか。

「友紀ちゃん?バッグは皆持ってるよ?それに、バッグを買うのに何で百均なの?」

「それはね、バッグはバッグでも『エコバッグ』を買うからだよ!」

「エコバッグ?」

「そ。ハワイではビニール袋が使用禁止でね、だからお買い物のときはお買い上げ商品は手持ちか持参バッグになるの。だけど手に持ってると移動中不便だし、手荷物バッグだと取り出したいものがあっても邪魔になって取り出せなくなってしまうかもしれない。」

「なるほどね。だからそれとは別にバッグを買っておく。そして、より多くの物が入る、エコバッグを買うということね。」

「そういうこと!いやぁ、雅は理解が早くて助かりますわ。」

「悪かったな。その彼氏とその他は理解が遅くて……。」

「いや、そうは言ってないけどね……。」






 水着の時とは違い、種類もさほど無くあっさり決まった。

「で、終わりましたけど、今後の予定は?」

「えっ!?え、えーと………。」

 たぶん、誰もが悟っただろう。今日やることをやりつくした。そして、この後はノープランだと。

「か、奏くーん……?」

 助けを求めるかのように、彼女は小さな声で僕の名前を囁いた。

「僕にどうしろと言うのだ……。」

「奏君、準備整ってるのでしょ?他に何か必要なものはある?」

「え、他に…?他……は、各自で必要な物を揃えてくれればいいのは?」

 我ながらなんて適当な回答なのだろうか。だが、それ以外に急に言われてどう返せばいいのか逆に教えてほしいくらいだ。

「じゃあ、後は何か甘いものでも食べて解散にする。」

「賛成!私、前回パフェにしたから今回はクレープかな?」

「私も食べたい!」

 正直、この時僕には女子三人が何を言ってるのかさっぱりわからなかった。たぶん似たような感情を持ってるだろう顔をしている太一がいることから僕と彼とは意見が一致していることだろう。だからここは僕が代弁して彼女たちにその意見を伝えよう。

「あのさ、僕たち、ハワイに行くんだよね?」

「え?うん。そうだけど…?」

「そのためには、お金が必要だよね?」

「それは勿論…?」

「じゃあ、何で今そのお金……使おうとしてるの…?」


「「「甘いものは別でしょ。」」」


 本当に何言ってるのこの人たち。もう頭の中はそれだけしか浮かばなかった。

「諦めようぜ奏。なんかもう、俺たちの知ってる常識の領域では無いみたいだ、あいつらの頭の中は。」

「みたいだな……。」


「二人も食べに行く?」


「「結構です。」」







 そして、それから一週間が経った。

 九月十四日。

「これで荷物はすべてね。」

「うん。ありがとう、お母さん。」

 僕らは友紀ちゃんのお母さんの運転で空港に着いた。そして今、荷物を降ろし終わった。

「本当にありがとうございました。」

「いいのよ。楽しんできてね。怪我や事故に気をつけてね。」

「「「「はい!」」」」

 お礼を言ったあと、移動し荷物を預けたりと早々に中へと入った。



「ふぅ……。」

 飛行機が出発するまであと一時間半。僕は長旅の前の準備(?)としてココアを飲んでいた。

「珍しいね。奏君がカフェオレじゃなくてココアだなんて。」

 後ろから声を掛けてきたのは志帆だった。

「こっちの方が安かった。」

「本当にそんな理由?」

「…………。カフェインは利尿作用が強いからこういう時にはあまり飲めないんだよ……。まぁ、機内では貰えるから飲むかもしれないけど。機内コーヒー美味しいらしいし。」

「そういう事。」

 志帆のくせに鋭い。

「ん?今日はナイフが来ない……あ、そっか、金属探知器か。」

 よっしゃあ!!空港では何言っても許されるぞ!!僕の勝ちだ……………


 スッッッッッ


 今、何かが首元にある気がする。だけどいつもと違う…。いつものナイフの金属みたいなひんやりとした感じがしない。

 じゃあ、何だ?いったい何だというのだ…?わからないから逆に怖い……。

「ねぇ、奏君…。さっき、心の中で何を思ってたの……?」

「ふぇぇっ!?」

 ついに彼女は人の心の中を察する事までできるようになったというのか…!?

 何か……何か言い訳を………。

「志帆……。僕たち、機内で隣だね。だから、ハワイ着くまでお話し放題、そんなこと考えていたんだよ。」

 これは六割本当の事。実は機内で読む筈だった本を間違えて預けた鞄の方に入れてしまい、現在読む本は無いだから、隣の志帆と話そうかなとか思っていたのだ。

「…………………。」

 これで、彼女の機嫌は直るだろうか。ちなみに、彼女の動きが止まったので振り返ってみた。すると彼女が持っていたのはプラスチック製のナイフだった。こんな物よく持ち込めたな……。

「本当に………?」

「ん?」

「本当に飛行機の中で私とお話してくれる?本読まない?」

「あ、あぁ。お話しよう。第一、今手元に本ないし。」

「うん!いっぱいお話しようね!」



「なんか和むねぇー。」

「和むねぇー。」

「俺らより長く付き合ってるのになんか初々しい感じがしないかあいつら?」

「それな。」

「頑張りなよ、二人とも。」




 影から覗き見てるのバレバレですからね、そこの三人……。










 そして、僕らはついに日本を離れハワイへと出発をした。

いかがでしたでしょうか?

先に言っておきますが、これはあくまでフィクションです。決して機内にナイフなんて持ち込まないようにしましょうね?

さて本編に戻りましょう。

友紀の知識は皆様にとってはどう感じたでしょうか?知ってたしと思う方、この回でそうなんだ!って思った方。などいるでしょう。

後者の場合、少しでも役に立てたなら良かったなと思います。ハワイ旅行に行く際にぜひ役に立たせてください。

そしてついに五人は出発しました。(おそらく)波乱の幕開けです。

何が待っているのか……!? 次回をお楽しみに!


今回も見ていただきありがとうございます。

次回も読んでいただけると嬉しいです。

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