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VSヤンデレ彼女  作者: 柊夏木ヤヤ
1st season Kanade&Shiho
33/62

二人での旅行~お祭り、そして終わり

33話です。

今回は前回の続きです。そして旅行編のラストです。

どんな結末が待っているのか?

では、お楽しみください。

 五分くらい経った頃、やっと志帆が正常に戻ったため部屋から出て、どこかへ出かけることにした。そう、『どこか』へ。

 あの後、携帯を見たりして周辺の情報を調べたけど、結局どこへ行こうか決めることはできなかった。なので、最終的には行き当たりバッタりのお出かけとなる。



 ホテルを出て十分くらい歩くと、色々なお店が並ぶ大通りに出た。

「さて、どこへ行きますかね…。」

「ねぇ、奏君。あれ、何やってるんだろう?」

「ん?」

 志帆が指を指した方向には何やら人だかりができていた。確かに何をやっているのだろうか。

「ちょっと行ってみるか。」

「うん!」





 近くに来ると、浴衣を着た人が出入りしているのが目に付く。そして、見慣れた屋台…。

「なるほど、お祭りか。」

「お祭り!!」

「寄って行くか?」

「うん!」





 さすが横浜。大都市だけあってお祭りの規模が違う。いや、僕らの町のお祭りだって負けてないけどね。

「うわぁ…人多いな。志帆いる?」

 という言葉をかけた時には既に遅かった。

「嘘だろおい………。」




 一方、その頃……。

「どうしよう……。入り口でネコと遊んでたら奏君とはぐれちゃった……。」

 はぐれた原因は志帆にありました。なので、迷子はこの子です。

「そうだ!携帯!奏君に電話をすれば…………………あ、携帯、ホテルだ………………。」

 携帯を携帯していませんでした。

「どうしよう……。この人込みから奏君を探さなきゃいけないの……?」

 人が多すぎて今自分がどこにいるのかもわからない状況。自分が今持っているのは財布、ポケットティッシュ、ハンカチ、ポーチ、さっきのネコ。これでどうやって探せと言うのか。ネコに探してもらうか?不可能だろう。

「どうしよう、奏君……。」

 自分の愚かだった行為に思わず涙をしてしまった。


「泣くくらいなら、次は離れないでよ。」

「か、奏君…?」

 奏の息は荒かった。たぶん走り回って探してくれたのだろう。

「ごめん!ごめんなさぁいー!!」

 思わず彼に抱き着いてしまった。ここが大勢の人の前だと忘れて。






 無事に志帆を見つけ出し、今度こそお祭りを楽しむ事にしようと思う……のだが……。

「なぁ、志帆。そのネコは何?」

「さっきそこで見つけた。名前はサバ。」

「あぁ、サバトラ柄だからサバ…。美味しそうだな……。じゃない!返してらっしゃいな!!」

「えぇ!?何で!?十五文字以内で理由を言って!!」

「ホテルに持ってけませんからです。」

「じゃ、ジャスト十五文字……。」

 しかも理由は、それだけではない。ホテルもダメだし、帰りの電車だってダメです。

「それに、このネコは放し飼いの可能性もあるでしょ?勝手に持って行っちゃダメだよ?」

「むぅぅ…。分かった…。」

 志帆は、抱きかかえていた猫を放し、自由にすると「じゃあね、サバ…。」と言ってネコを見送った。


「これで良かったんだよね…?」

「うん。よく泣かなかったね。」

「こんなに人がいっぱいの所で泣いたりなんかしないよー。」

 けど、その目には少し涙が浮かんでいた。

「よし!今日は僕が屋台で好きなのを奢ってあげましょう。何が食べたい?」

「あ、私たこ焼きが食べたい!後、わたあめとかき氷とリンゴ飴!!」

「え!?」

 ただでさえ、今日はイベントでお金を使っているというのに、その上に宿泊費が倍になってこの屋台の出費…。僕は明日電車に乗る分のお金が残っているだろうか……。


 だが、横で美味しそうに買った物を食べている彼女を見ているのと、「ま、いっか。」ともなってきてしまっている自分がいるのが困る…。






 翌朝。

「……ん……で君!」

 何か聞こえる。まぁ、志帆だと思うが。たぶん昨日みたいに早く起きて、どこかに行こうとと言うのだろう。もうその手には乗らない。僕は何とか昨日の夜、「八時半まで寝るから。」と志帆に告げている。だからその時間にアラームが鳴るように設定してある。だからその時間まで絶対起きないぞ!

「奏君!奏君起きて!もう『八時半過ぎてるよ』!!」

「……え?」

 志帆の言葉で目を開け、近く置いてあった携帯で時間を確認すると時計は『九時半』を指していた。

「………………………。」

 冷汗が出てきた。焦りと共に布団をバッと蹴飛ばし起き上がった。

「ヤバい……!ヤバいヤバいヤバい!!ホテルのチェックイン、十時だ!!」

「私、奏君の事、三十分前から起こしてたんだけど!!?」

「す、すいません…………。」

 何で起きなかったんだ僕?お、思い出せ。昨日、何があった?

 あの後、お祭りから帰ってきたあと、部屋に入って……。


「じゃあ、僕先に風呂入るからね。」

「うん。わかった。」


 そして、風呂から上がって……?


「ふぅ…。」

「お帰りー。」

「うん。次、いいよ。」

「はーい。じゃあ、いってきまーす。」


 で、そのあと……?


「ただいまー。」

「うん、おかえっ!?」

 確か、彼女の恰好は下着にブカブカのTシャツ一枚だけだった。

「志帆!?そ、そそそ!その恰好は!?」

「え?いつもの寝る時の格好だけど?」

「いつも!?」

 あの時、目のやり場に困りすぐにベッドに入ったんだっけ…。

「さささ!もう寝ようか!」

「う、うん…?」

「じゃあ、おやしゅみ!!」

「う、うん?おや……すみ………あ!」


 このとき、僕の頭の中では……。


(ダメだダメだ。志帆のあの格好を見て変な妄想をしてしまう!!紳士として、というより、健全な高校生としてそんな事ではダメだ!!煩悩を払え!何か…何か違うことを考えろ…!そうだ!寿限無だ!!寿限無寿限無、五号の擦り切れ、海砂利水魚の水行末、雲来末、風来末………)


 と考えてるうちに、事件が起きたんだ…。


 ドスッ!!

「え?」

「えへへ!」

「志帆さん!?」

「ねぇ、奏君?さっきの変な言動の意味わかったよ?」

「ふぇ!?」

「私のこの格好に戸惑ってたんでしょ?なるほど、奏君ってこういいう恰好が好きなのかー。」

 図星なので何も言い返せない……。

「でも、ホテルに二人でお泊りで彼女の恰好を見て嫌らしい目で見るっていうのはどうなのかな?」

「うぐっ!!」

 これもその通りなので何も言い返せない。大人ならまだしも、僕らは高校生。それなのにあの行動はさすがに失礼、というより、変態に近かったのかもしれない。


「これは、どうしようかなー。」

「ど、どうするのさ……?」

「んー。じゃあ?」

 彼女はそう言うと、僕の布団を奪った。そして僕の横に寝転がった。

「夜這いの許可かな?」

「よばっ!?それ!それは!?」

「うーん?」

「あの、それ、えと……あの………。」

 志帆の体の色々な所に目が行ってしまう。そして志帆が一気に急接近し僕に顔を近づけた。そして次にした行動は、『キス』だった。

「前の不意打ちのお返しだよ?」

「っ!!?」



 何故だろうか……。そこからの記憶がない。




 総合した結果、僕が悪いと言うより彼女の不意打ちに原因があるのではないのか?それが僕の見解だ。たぶん記憶が無いのはそのまま興奮で気絶したのだろう。



「うん、寝坊は志帆が悪い……。」

「えぇ!!責任を押しつけるの!?」

「違うよ!だって、絶対昨日の夜這いで気絶したのが原因じゃん!」

「そ、それは……。ほ、ほら、急がないとでしょ!?早く準備しよ!?」

「あ、そうだ。こ、この話は保留な!」






 無事、チェックインの時間に間に合い、何とか事は方付いた。



「まぁ、さっきの話は無かった事にするとして……。」

「ふぅ……。」

「ふぅ!?」

「何にも?」

「ここから駅までは徒歩三十分。電車は十二時十五分。今から行ったら一時間半くらいの余裕か。」

「どうする、奏君?」

「うん、駅に向かうとするよ。一時間半は駅で何かないか探そう。その前に遅いけど、朝食は…」

「食べました!!」

「あ、すいません……。」



 歩き出して、五分くらいしたところでコンビニに寄ってもらい、そこで朝食を済ませ、そのまま駅に向かった。





 そして、無事に駅に到着した。

「十時四十五分…。予定より遅くなったな。」

「奏君、コンビニで選ぶの遅かったもんね。」

「昨日からそうだけど、痛いとこ突くよね、志帆……。」

「それでも残り一時間と十五分…。どうしようか、奏君?」

「そうだな……ん?」

 辺りを見渡していると、駅の横に少し大きめの本屋があるのが目に付いた。

「志帆、あそこに寄ってもいい?」

「本屋さん?いいよ。」




 中に入ってみると外装通り、結構大きめの本屋だった。

「おぉ、色々あるな。ここで電車で読む本一冊買って行くか。」

 行きの時に一冊持って行ったのだが、六時間もあれば一冊くらい読み終えてしまえた。今回は志帆がいるから読み終えれ無いとは思うが、休日に読むように何冊か欲しいとこだ。

「でも、奏君?もうお金ほとんど……。」

「大丈夫。本は図書カードで買うから。」

 現在、図書カード五千円分を二枚持っている。これだけ持っていれば余裕で何冊でも買える。




 結局、買った本は三冊。これでしばらく休日は持つだろう。

 そして時間は十一時を少し過ぎたくらいだ。

「うん、いいくらいかな切符を買って電車を待ってるか。」

「一時間も!?」

「一時間も。僕は余裕をもって行動したい派でして。なんなら、さっき買った本、一冊貸すよ?」

「いや、それはいい……。




 といっても、一時間はあっという間で、僕は本を読んでいるあいだも志帆と雑談を楽しみ、気づいたらその時間はとっくにやってきて電車がやって来た。


「さぁ、帰るか。」



 楽しかったような、散々だったような、大変だったような………。



 そんな今回の休日旅行は僕の中では、「あっという間」という感覚の中、幕を閉じた。











 ちなみに、案の定、志帆は電車で寝た。しかも乗車三十分くらいで。

いかがでしたでしょうか?

少し今とは季節外れですが、今回はお祭り回でした。皆さんは何の屋台が好きですか?私はたこ焼きが大好きです!

今回は出ませんでしたが、お祭りと言えば花火もいいですよね。綺麗な花火を友達、恋人、家族色々な人と見る。素敵です!


さて、本編に戻ります。

次回は再びハワイの話戻ります。そして、次回からはいよいよ、本格的に準備に取り掛かりそして…!?


今回も見ていただきありがとうございます。

次回も読んでいただけると嬉しいです。

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