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VSヤンデレ彼女  作者: 柊夏木ヤヤ
1st season Kanade&Shiho
20/62

旅行メンバー

二十話です!

今回は前回ラストに言ってた気になるワード『旅行』ということが何を意味するのが注目点ですね。

どこへ、誰と。そこを注目してぜひお楽しみください。

「単刀直入に言うわ。私と旅行に行って。」

「「………え?」」

 突然の旅行のお誘いに戸惑うしかない僕ら。いや戸惑うのが普通だろう。さっきまでいがみ合ってた筈なのにそんな、人を旅行に誘うか普通?


「ねぇ、友紀。僕らを旅行に誘った意図だけ聞かせてもらいたいんだけど…。」

「うーんと、皆との思いで作りに?」

「全国三位の方は嘘をつくのはとっても下手なんだな。普通、思いで作りに、共に教室を半壊させたような人と一緒に行かないよ。」

「だよねー。わかったよ、ちゃんと話すよ。だけど先に謝らなきゃね。」

「謝る?」

「彼女さん、この間からごめんね。あれね、実は『演技』だったんだわ。」

「え…」

「演技ぃぃぃ!!!??」

「そ。すべては今日のためのね。本当はすんなり行く筈だったんけど中々上手くいかなくてね…。」

「いやいや、まてまて!勝手に一人で納得した感じにならないで!状況を説明して!?ほら、志帆なんか友紀ちゃんに謝罪されてからぽかーんとなったままなんだから!」

 そう、志帆は先ほどから口を開けずっと放心状態となっている。それはそうだ。教室を半壊させるほどいがみ合っていた筈なのに、それは演技で本当は全然起こる意味も何もありません、ごめんなさい。それで片付けられたら、それはそれでこうなってしまうよな。

「あちゃー。そうだよね、じゃあ、順を追って説明するよ。」





「そもそも私が引っ越してきたのには理由と目的があったの。」

「理由と目的?理由は離婚じゃないの?」

「そ。離婚が理由でお母さんの実家の神奈川に引っ越してきたの。」

「そこまではわかってた。で、その目的ってのは?」

 普通、離婚の際に引っ越すのに目的というのがあるのだろうか?夫婦が家を分けるために実家に帰る。これが離婚の目的ではないのだろうか?でもこれだと確かに理由になってしまう。では他に目的というのは何があるのだろうか?

「実はこっちに来る際におじいちゃん、お母さんのお父さんに一つ、約束をされてたの。」

「約束?」

「そう。おじいちゃん、元町の議会を務めてた人でね、詳しいことは聞いてないけど。」

「はいはい。で?」

「ここからが本題なんだけど、おじいちゃん、なんだか海外旅行のチケット貰ったの。しかも五名招待。」

「はいはい。察しはついたけど、一応最後まで続けてみて。」

「おじいちゃん、海外好きじゃないみたいで行きたくないみたいなんだけど、でもここで断れば今後の仕事に関わる可能性があるでしょ?社会対応的に?だから、おじいちゃんは私たちに住むのは良いけど代わりに行ってきてって言ったの。はい!お話は終わり!」

「………。」

 話を全部聞いて、思った事は、「あーはいそうですか。」という感覚にされたということだ。

 逆に友紀ちゃんのおじいさまも住む条件が海外旅行ってむしろそれは条件ではなく、ご褒美ではないのだろうか?

「で、どうかな?」

「………。」

 確かに悪い話ではなかった。至ってシンプルに海外旅行をするだけななのだろう。

 しかし、僕もおじいさまと一緒で海外はそこまで好きではない。アイラブジャパンなのだ。

「そう言えば、早御さん、行き先はどこなのかしら?」

 お!?なんと志帆がスタン状態から回復し、しかも、明智先輩以外の女生徒と普通に会話をしている!!なんて、なんて嬉しい光景なんだ…!!あぁ、素晴らしい…!

「行き先はね、なんと『ハワイ』だよ!!」

「よし、奏君、行こっか。」

「決断早っ!!」

 ハワイに何か思い入れでもあるのか、志帆の決断は稲妻の如く一瞬だった。

「決まりだね。彼女が行くって言ってるんだもん!行かないなんてことは当然言わないよね?」

「うぐっ!?」

「ねっ?か・な・で・君♪」

 念のため、志帆の方に一度視線を向けてみると、こちらをキラキラとした目で見つめていた。僕にはその目が、光り輝く純金やダイヤモンドなんかより光り輝いて見えた。

「は、はい…わかりました、いきます…。」

「こっちも決定だね。」

「やったぁー!奏君と旅行だぁー!」

 あぁー、眩しい…。さっきよりも志帆の笑顔が光って眩しく見える…。ベタなたとえだけど、まるで太陽のようだよ志帆…。



 しかし、先ほど彼女は招待人数を『五名』言っていなかっただろうか?僕と志帆、そして当事者である友紀ちゃん、そしておそらく友紀ちゃんの母さんが保護者で来るとして残り一名誰なのだろうか?

 僕はその疑問を彼女に問いかけた。

「実はね、ママは一緒に来ないんだ。」

「ん?」

「だから、ママは来ないの。」

 どうしようか。ついに僕は難聴にでもなってしまったのだろうか。今、彼女が言っていることがさっぱり理解できない。

 この段階で僕、志帆、友紀ちゃんの三人が確定している。この段階で分かっていることは二つ。

 一つ目は、残った席は二つだということ。

 二つ目は、保護者が不在だということ。

 僕が知っている海外旅行にこんな危険要素があっただろうか?いやまて、残りの二枠が大人である可能性がある。その可能性に賭けよう。

 可能性に賭け、僕は残りの二枠の存在の正体を聞いた。

「えっとねー、二人みたいにまだ許可を取ってないんだけど、実は………」







「ということなんだけど、どうかな『太一君』?」

 僕の賭けは見事に大外れだった。

 残りの二枠は、わが親友、太一。そして、その彼女である、【千葉雅 ちばみやび】さんだった。

「きゅ、急だな……」

「ハワイ……。」

 さっきから思っていたけど、千葉さんに至ってはハワイのあたりから食いついている。あれだろうか?女子はハワイに惹かれる何かがあるのだろうか?

「おい、奏。お前はどうすんだよ?」

「えっと、僕は志帆がハワイに行きたいとの事だったので当然の如く行きますね、はい…。」

 と、その時、何やら後ろから刃物のような横に設置されているのを気で察した。

 確認したいが、首を動かした瞬間、当たって死ぬ気がした。なので、太一にアイコンタクトを送った。

(なぁ、太一よ。僕の右横の首にさ、刃物ない?)

(うん、ある。あるよ。あんたの彼女が殺気に満ちた目でサバイバルナイフ持ってるわ。なぁ、奏よ。質問許可。)

(許可する。)

(俺はこの光景になれてきた気がする。この事、俺は間違っているか?)

(安心しろ。八十パーセント間違ってない。二十パーセントは、ちょっと非日常なだけだ。スルーするんだ。)

(承知。)

 彼とは幼稚園から一緒だ。そんな、長年一緒にいるからこそできるようになったアイコンタクト術を駆使していたら彼女が言葉を発した。

「ねぇ、奏君…。」

「あ、はい…!?」

「なんか、『私がハワイに行きたいから、渋々行く』みたいな言い方してたけど、何?それは私と旅行に行きたくないの?」

「え!?いや、そんなことないですよ!?」

 確かにあの言い方は、そういう捉え方をされても仕方がない言い方だった。でも、ここでそれを認めたら僕は確実にお星さまになってしまう。

「ちゃんと、一緒に行きたいって言い方をしてたよ!?なっ、皆!?」

「奏、よく考えれば桜ノ宮さんの言い分正しくねぇか?確かに、あの言い方はお前無いよ。」

「太一!?」

「雪白さん、私もそう思いますよ。」

「千葉さんも!?」

「ここは、男としてしっかり謝ろう、奏君。」

「友紀ちゃん!?」

「カナデクン………。」

 どうしよう…。刃物持った志帆も怖いが、今回は残りの三人の視線も怖い。この中、僕にできる行動は二つ。

 一つは逃走。しかし、これは武器をたくさん所持しているであろう志帆にとって僕は不利だ。

 となると、僕にできる行動はたったひとつ。

 僕は後ろのナイフのことを気にせず、志帆の方へと視線を向ける。そして、今僕にできることは!


「大変申し訳ございませんでしたぁぁぁ!!!!!どうか一緒にハワイに行って楽しい思い出作りしてください!お願いします!!」

 真剣な謝罪(土下座)だった。

「………………。」

 最初は恐怖でしかなかった。しかし、皆に言われ気づいた。


『あの時、志帆を傷つけてしまったのではないか』


 志帆の彼氏として情けなかった。そのことを周囲の人から教わるなんて。だから、今できることは誠心誠意の謝罪だけだ。なので頭を上げられないので志帆がどう思ってるのか確認ができない。

 どうか、この思いが志帆に届いてほしい。それだけを願い、僕は土下座を続けた。


「……………。」

 沈黙が続く。やはり彼女は起こっていたのだろう。当然だ。それだけのことをしたのだから。

「………ふふっ!こんなに必死な土下座、初めて見た!」

「え?」

 今、彼女の笑い声が聞こえた。その声に驚き、僕は顔を上げた。すると、彼女はいつもの眩しい笑顔の彼女だった。

「うん!一緒にハワイで楽しい思い出作ろうね!」

「は、はい…!」

 僕にとって初めての海外旅行。楽しいものなること確定かもです。



「で、どうする?太一君、千葉さん?」

「俺も向こうのお熱いカップルと同じだな。雅が行くなら一緒に行くって感じだな。」

「え、何?まさか太一まで彼女任せな訳…?」

「え?」

「ねぇ、えっと、桜ノ宮…さん?そのナイフって貸してもらっていいやつ?」

 その言葉に男二人は完全に体が凍り付くような感じがした。

「ぜひ!」

「ありがとう!なんか私たち仲良くなれそうね!」

「うふふ、そうね!」

「え、ちょっと…。あの…なぁ、奏よ。雅を止めてはくれないか?」

「太一、今の言葉は僕のオウム返しだったぞ。早急に千葉さんに謝りなさい。」

 第一、君のせいで危険分子になる可能性が高い子が増えたのだから。

「み、雅…さん。その…す、すいませんでしたぁぁぁ!!!!」


 この光景を見て思った。今日の男たちはなんてしょぼいのだろうか。




 結局、千葉さんに土下座をしたことで許しを得た太一と千葉さんの参加が決定した。

 このハワイ旅行…。今の段階で既に僕は波乱になる予感しかしない。そう思ってる僕は向こうに行ったら大丈夫なのだろうか…。

いかがでしたでしょうか?

気づけばもう二十話でした。皆様が見てくださるおかげで無事ここまで続けることができました。

本当にありがとうございます!

これからも良い作品を作ることができるよう、日々努力していきますので応援宜しくお願いします!


さて、物語の内容に話を戻しますと…

旅行先、メンバーが決定しましたね。あ、先にお伝えしておきます。本作で志帆さん、雅さんがハワイに対してとてつもない食いつきを見せたとき、『女子はハワイに惹かれる何かがあるのだろうか。」と書きましたが、本作はあくまでフィクションでして完全に偏見ですよね。全国の女性の皆様、大変申し訳ございません。

そこを踏まえて、また次回も楽しんでいただけると嬉しいです。


今回も見ていただきありがとうございます。

次回も読んでいただけると嬉しいです。

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