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VSヤンデレ彼女  作者: 柊夏木ヤヤ
1st season Kanade&Shiho
19/62

間違った(?)一日

十九話です!

今回なんですが…まずなんだか意味深なタイトルですねぇ~。

これが意味することとは!?

では、お楽しみください!

 彼女は言い放った。

「だって私、東大狙ってるし。」

 僕等にとっては雲の上の存在、『東京大学』。

 後に聞いた所、彼女はそこで医学について学ぶとのことだった。

 確かに彼女の成績、全国模試三位という実力があれば行けるであろう。

 しかし、僕には一つ疑問があった。


『なぜ彼女は、都会の進学校には行かず、うちみたいな普通の高校に来たのだろうか。』


 彼女の学力があれば推薦もあったはずだ。それにこっちに引っ越していて編入するにしても、もう少し学力が高い所もあったはず。

 ここは、言ってしまえば町から少し外れにあたるところにある学力は普通の、どっちかっていうと部活に力を入れている学校だ。

 僕がこの学校に入ったのも家から近いってのもあったし、何より親友の太一と同じ学校が良かったというのがあったからだ。

 太一は陸上が強いこの学校を第一志望に決めていた。そんな太一と一緒ならどこでもいいや思ってしまっていた。

 そんな学校になぜ彼女は転校してきたのか。

 僕はそんなことを考えながら僕はあの日、彼女の模試の結果に目を通していた。





 そして、彼女の模試、全国『三位』という結果を見てから二日が経った。

「ねぇ、教科書見せてよ!」

「はいはい、分かりましたってば。昨日から何回言ってんのそれ…。」

 現在、三時限目、古典の時間。

 友紀ちゃんは、こっちに編入してきたばっかりで実は教科書が届いてないらしい。そのため、届くまでの間は隣である僕が教科書を見せている。見せているのだが、授業の度に「教科書見せて!」と言ってくるので、そろそろイラッときてる。正直、女の子じゃなかったら殴り飛ばしていたかもしれいない。



「ねぇ、もっと近く来てくれないと見えないんだけど?」

「あ、そっか。ごめ……。」

 この時、何かよくわからない違和感が僕を襲った。

 友紀ちゃんが教科書が見えないとこちらに体を寄せてきた時、突然感じたこの違和感。いや、違和感という言い方は語弊なのかもしれない。正しくは、『感触』が僕を襲ってくる。何やら今、僕の右腕には過去十七年生きてきた中で感じたことない感触を感じる。

 いや、これはもうはっきり結論をつけてしまおう。これは即ち、『おっぱい』だ!

 今、僕の右腕に友紀ちゃんのおっぱいが当たっている。というか、友紀ちゃんでかくないですか!?これ、推定でもい……んっ、んんっ…!!男として最低でした……。

「ん?どうしたの、奏君?顔真っ赤だよ?」

「い、いえ…。お気づかいなく……。」



 昼休みになった。

 次の授業の化学も教科書を見せていたが、おっぱ………隣からの圧のせいで授業に集中できなかった。

 授業が終わった頃には、謎の疲労感が僕を襲っていた。こんなこと、志帆に知られたら僕、一瞬でお陀仏だ。

 そういえば、志帆はどのくらい大きいのだろうか……。今までそんなこと考えたこともなかった。あれ、僕、変態?変態なのだろうか?


「奏君!!」

 廊下からいつものように僕を呼ぶ声が聞こえてきた。いや、最近、当たり前じゃないあれやこれが続いていたからこの廊下からの呼び出しは久しぶりなのか。

「はいよー。」

「一緒にお弁当食べよー!」

「オッケー。でも、先に購買に寄ってもいい?」

「ううん!いいよ!」

 その時、一瞬だけ志帆の胸に視線が行ってしまった。自覚症状がある。今日、僕は絶対頭がおかしい。

 一般高校生としては、もしかしたら間違ってはないのかもしれない。でも、僕の中では間違いなくどうにかなってしまっている気がする。だって、今までにこんな事が無かったのだから。

「奏君?どうしたの、さっきから俯いてるけど…?」

「ふぇっ!?いやっ!な、何でもないよ!?じゃあ、購買行こうか!早く二人でご飯食べたいしね!?」

「二人……。うん!!」



 校舎の一階にある購買は生徒から絶大な人気を誇っている。その中で人気ベスト3は定番のメロンパン、焼きそばパン、そして、今日僕が買いに来た………

「タマゴサンドを一つください。」



 購買で買い物を終え、僕らはいつもの場所、屋上前階段でご飯を食べている。屋上は鍵が掛かっているので階段なのだが、ここも悪くない。そして、ここは誰も来ないので落ち着いて二人で食べる事が出来る。


「お、今日の志帆の弁当、なんかカラフルだな。美味しそう!」

「でしょう!自信作です!」

「ん?この、黒と白のやつはなんなんだ?」

「これはね、チーズの海苔巻きだよ。」

「チーズ!?」

「一つ食べてみてみる?」

「あぁ、じゃあ一つ…。」

 志帆の料理の腕は前回確認していて申し分ないのはわかっている。しかし、この組み合わせはどうなのか…。

「どう、奏君?」

「……あり。」

「でしょ!?」

「うん、美味い。いいなこの組み合わせ。なんか、おやつとかに出されたら嬉しいかも。」

「チーズのせいなのかな?おやつって発想はなかったよ。」

「にしても、すごいな志帆!また上達したんじゃないのか?」

「そ、そうなのかな…?」

 明らかに照れている。この頃もの凄い恐ろしい顔ばっかりだったから、やっとこういう顔を見れて僕としては凄くホッとした。

「ねぇ、奏君……?」

「うん?どうした?」

「また、何か作ってきたらさ、今日みたいに一緒に……食べてくれる…?」

「もちろん!僕なんかでよければ!たくさん感想も述べてあげるよ!」

「う、うん!」

 志帆が笑顔で微笑み、「残りを食べちゃおう。」と志帆に言いかけたそのときだった。


「へぇ、二人ともここで食べてたんだ…。」

「………!?」

「友紀ちゃん!どうしてここに!?いつから!?」

「奏君を探して他の人に聞いて来ていたら、ここにたどり着いたの。いつからって質問は、『また何か作ってきたらさ、今日みたいに一緒に……食べてくれる…・?』のあたりからですね。

 ラストの方ですか…。まぁ、そこまで聞かれてなかったからいいか。

「『もちろん!僕なんかでよければ!たくさん感想も述べてあげるよ!』ですか…。なんですか?バカップルなのですか?」

 そうですよね…。自分で言っておいてなんですけど、あれは結構恥ずかしいですね…はい……。

「反論なしですね、てことは自分たちでバカップルだと認め……」


 シュビシッッッ!!!


 その刹那、スローナイフが顔の横を掠めた。しかし、『僕のではない』。

「し、志帆……?」

「私の悪口は何回でも言っても構わないけど…………」

 そして、俯いていた志帆が顔を上げた。

「奏君の悪口は絶対に許さない………。事によっては……」

「よっては……私をどうするの…?」

「〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇…………………」

「やめえぇぇいいぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!」

 余りに残酷、そして聞いていてグロテスクすぎる内容だった。まさかだと思うが、志帆、過去に不登校した生徒にこんなことしてきた訳ではないだろうね……?でも怖くて本人に聞けない…。


「そうだ!友紀ちゃん、何か用があったんじゃないの?僕を探してたって言ってたし。」

「そうだった。本題を忘れるとこだった。彼女さんもいるし、ついでにお話ししちゃうか。」

 僕だけじゃなく、志帆にも関連した話…。この間の騒動からすると、別れろ的なのが上等なのか…。

「単刀直入に言うわ。私と旅行に行って。」

「「………え?」」

いかがでしたでしょうか?

私はこれを書いてるときにふと、思ったんですよね。

人間の欲の中で一番恐ろしいのはきっと色欲なのではないのか…っと。

強ければ強いほど、犯罪に走ってしまう人もいますからね。七つの大罪にもありますからね。

ぜひ、気を付けましょう。


さて、話を本編に戻して……なんだか友紀が最後に不思議なことを言ってましたね。

『旅行』、これが何を意味するのか、ここが次回のポイントですね!


今回も見ていただきありがとうございます。

次回も読んでいただけると嬉しいです。

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