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VSヤンデレ彼女  作者: 柊夏木ヤヤ
1st season Kanade&Shiho
18/62

彼女と幼馴染

十八話です!

今回は、ついに志帆と友紀が本格的に奏を取り合い本格的にバチバチしていきます。

まぁ、バチバチ程度で済めばいいのですが……。

それでは、どうぞお楽しみください。

「『桃瀬』友紀……ちゃん?」

 僕は今、彼女が名乗っている苗字、『早御』とは違うもの名を発した。

「……うん。やっと思い出してくれたんだね、奏君。」

「え、えぇぇ!!?友紀ちゃん!?友紀ちゃんなの!?何で?どうしてこっちに?」

「あぁ、えっとね……パパとママがね離婚して私とママはこっちに来たの。」

「あ、えっと、ごめん、無神経で…。」

「ううん!気にしないで!それより、おじさんやおばさんは元気?」

「相変わらず、仕事人間って感じの人たちだよ。ま、充実してそうだからいいんじゃない?友紀の母さんは?」

 友紀ちゃんの母親は僕の記憶が正しければ、天然そうな人だった気がする。どんな職についているのだろうか。

「図書館の司書をやっていたの。こっちでは小学校で産休の代理の先生として働くって言ってたわ。」

 結構凄い人だった。

「ねぇ、奏君……。」

 あ、またやってしまった。今日は本当に墓穴を掘ることが多いなぁ。

「何でさっきから私はほったらかしなの?私はいらない存在なの?」

「いや、違うんだよ志帆。ちょっと友紀ちゃんと話をしてただけで。」

「友紀ちゃん…?」

 僕は墓穴を掘るスペシャリストなのか?

「カナデクン?ソノオンナコロシテイイ?」

「待って志帆!?目が死んでる!そして、言葉がカタコト!」

「志帆さん、やれるもんならやってみなさい。」

 お願いだから友紀ちゃんも挑発しないで!

「きゅいぃィぃエぇぁあアあアァぁァああぁ!!!!!!!!!!」   ※変換ミスではございません。

 謎の雄叫びとともに志帆はスローナイフ六本くらいとダイナマイトを投げた。


 ………ダイナマイトぉぉぉぉ!!??


 ズドオオォォォンンン!!!!!!!




 おかしいとは思っていた。この二人の戦いが始まる直前、教室全体がやけに静かだった。それはそのはず。もうその段階で、教室には誰もいなかったのだから。

 ていうか、おかしいのはこの学校だ。なぜこの戦闘を黙認している。うわぁ、これ被害総額いくらだろう…。吹っ飛んだ机。割れたガラス。穴が開きかけている床、壁、天井。

 そして、これを誰が払うのだろうか。選択肢は三つ。

 1、学校

 2、傍観者である僕

 3、そもそもの当事者である二人


 罪の大きさからで言えば、まず学校側は完全に被害者だ。むしろ請求してほしいくらいだろう。次に傍観者である僕はこの二人を止めれなかった。本来、傍観者は見て見ぬふりをすれば当事者より重い罪となるが、今回、僕はそれを行ってないどころかどころか僕も被害者だ。最後に当事者なのだが…もはや教室が物語っている。明らかに一番罪深い。


 結局、何もなかったかのように学校は進んでいく…訳は無かった。

 なんでか停学まではいかないものの生徒指導は受け、反省文十枚の提出で済んだらしい。おそらく、停学を受けなかったのは志帆がいたからだ。過去に志帆を停学させて色々あったから、安易に停学、退学をされられないのだろう。

 でもその考え方だと、即刻退学させてこの学校に接触させるのを禁止とかにさせればいいんじゃないのかな。自分の彼女の事だけれども。



「大変だったな、奏。」

「えぇ、大変でしたよ。親友である太一さんに助けを求めたら、彼女さんのもとに行ってますし。」

「いや、だってさ、あれは完全に俺関係なかったじゃん。」

「でも親友困ってたじゃん。」

「あー、ごめんって!今日の帰りお前の好きなコーヒーでどうよ?サンドイッチ付きでっせ?」

「よし、許そう。」

 僕は志帆に太一と帰ると連絡し太一とよく行くコンビニへ行った。



「ほらよ、ホットLとタマゴサンド。」

「サンキュ。」

 僕等はコンビニの近くにあるベンチに座って食べることにした。ちなみに太一は、おにぎり(鮭)に唐揚げ棒、肉まん、フライドポテト、飲み物にコーヒー牛乳と来た。

「お前、よく食うな…。」

「おう!運動部だからな!」

「そうだったな。」

 太一は陸上部だ。でも太一は『フィールド競技』と言って走るのでは無く、トラックの中で飛んだり投げたりする方がメインなのだそうだ。走る方はトラックを使うのでその名の通り、『トラック競技』と言うらしい。


「で、奏よ。これからどうすんだい?」

「どうするって何が?」

「あの二人、このままにしていたらお前の身が持たないぞ。ただでさえ、あの彼女で危険だったのだから。というか、あの可愛らしい転校生がお前の彼女と似たタイプだったとはな。」

 否定はしない。たぶんこのままだと僕は、二か月もしないうちに死んでしまうかもしれない。

「でも、志帆は大切な彼女だし、友紀ちゃんも(忘れてたけど)長年の幼馴染だし。」

「へぇ、友紀と幼馴染だったんだ。」

「あ、うん。」

「そうなの!私たち小さい頃からの幼馴染なんだ!」

「「!!?」」

 突然、ベンチの後ろから声が聞こえた。そこには友紀ちゃんが立っていた。

「いつからそこに!?」

「うーんっとねー、『で、奏よ。これからどうするんだい?』のあたりからかな。」

「結構最初の方から…。」

「そういえば、反省文書いてたんじゃないの?あれ十枚あるって…。」

「うっわ…十枚って……。」

「すぐ終わったよ?」

「え。」

「まじで?」

「うん。」

「十枚だよ?」

「うん。自分で言うのもなんだけども、私結構成績いい方なんだ。これ今日パパからと届いたこのあいだの全国模試の結果。まだ向こうの住所だったから送って貰ったんだ。」

「あぁ、それ僕も昨日届いたよ…って!全国三位ぃ!?」

 異常だ…。さすがにこれは頭が良すぎる、こういうのって常に机に向かってるガリ勉がなるもんだとばっかり思っていた。全国のガリ勉さん、申し訳ありません。とんでもない偏見でした。

「か、奏…。お前も受けたんだろ…?お前は?お前は何位だったんだよ?」

「全国三十二位……。」

「お前もお前で良い位置にいるじゃねぇか!!」

「でも、ここに全国三位がいるんだぞ!?」

「えへ!だって私、東大狙ってるし。」

「「東大!?」」

いかがでしたでしょうか?

普通、人は喧嘩で物を壊すことがあっても、建物を半壊させることがあるんでしょうか?

あるとしたら、やくざのおじ様方やマフィアの皆様のようなでしょうね。

でも、今回半壊させたのは、まさかの女子高生でした。恐ろしいですね…。


そして、新たに友紀の素性が一つ明かされました。全国模試三位。

なんて子なんでしょう。教室半壊できて、その上、全国三位!敵に回したくないですねぇ…。


転校生で奏の幼馴染の友紀。東大を目指していると言っているが、まだまだわからないことばかりです。

彼女の行動に今後、注目です!


今回も見ていただきありがとうございます。

次回も読んでいただけると嬉しいです。

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