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VSヤンデレ彼女  作者: 柊夏木ヤヤ
1st season Kanade&Shiho
12/62

お弁当〜計画?

十二話です!

今回は、曖昧なタイトルではありますがその通りです。お弁当が関わってきます。

大体の方がご想像つく使われ方だと思います…。

では、どうぞ!

『明智先輩、留学頑張れ会』から二週間後。七月に入っていた。

 全教科、テスト返却が終了し、本日は学年順位が提示される日だ。

 うちの学校は、各学年の掲示板に順位が張り出されるという漫画みたいなベタであり、そして残酷な発表の仕方である。

 この方法は、言ってみれば、『公開処刑』である。

 強者は、さほど気づかないだろうが、弱者にとっては、それがどれだけ見せしめになることか。

 各々、期待、不安、恐怖、抱く感情が違う中、その紙は大きなボードに張り出された。


「んーと、僕の名前はーーっと……あっ、あった!」

 今回、僕は六位。前回は四位だったので下がりはしたけど、志帆だ、部活だって言っていた割にはまぁ、まずまずかなと思っている。

「ねぇ!奏君!」

「ん?志帆?」

 そうだ、今回は志帆と一緒に勉強をしたんだった。彼女は何位だったのだろうか。

「奏君!私ね順位がね!三十位も上がってたの!これも奏君との勉強のおかげかな!?」

 さ、三十!?一緒に勉強したって、たった一週間だよ!?普通そんなに上がる!?え、えぇぇぇ!!??

「え、えっと……志帆?な、何位だったの?」

「えへへぇ!なんとねぇ!九三位だったの!!」

「なるほど、六三位……。ん?九三位……?」

 ちょっと待って…?逆算しよう。今回が九三位。前回がプラス三十位。即ち、百二十三位。我が学年、全員で百六十八人…。

 なんだろう…。すっごい、微妙なライン……。

「うん、順位はさておき、三十位上がったのは正直、素直に驚きだわ…。」

「えへへ、凄いでしょ!!奏君は?」

「え?あぁ、今回は六位だった。」

「へぇ、六位……ろ、六位!!?」

「うん、少し下がっちゃった。」

「…………。」

 それまで元気だった志帆が、急ににおとなしくなり、動きもピタッと止まった。

「ん?どした?」

「いや……その……奏君、本当に凄いんだなぁ……っと…。」

「ほぉ…。それまで疑っていた……という訳ですか……。」

「ちっ!違うよっ!ごっ、ごめんね!!」

 いや、違うって言った後にごめんって言ったら、認めたことになりませんか?

「そっかぁ、半年以上の付き合いでまさか、信用がなかったとはなぁ……。」

「うぅ……。」

 こんなにたじろいで、顔を真っ赤にしている志帆を見るのはいつ以来だろうか。たぶん、出会って間もないころ以来だ。なんだか新鮮さがあって可愛い…。

「あーあ、悲しいなぁ、僕は志帆の事、好きで、信用しているってのになぁ……。」

 ただ、物には限度がある。この時、調子に乗りすぎだって過去の自分に言い聞かせてやりたい……。


 ドゴシャアァァァァァァ!!!!!!!


 正確な秒数はわからない。体感秒数ではおよそ二秒。突如として、後ろの壁がめり込んだ。ま、こんなことやれる人、身の回りに一人しかいないんだけどね。

 その一人が、もう今すぐにでも抱き合えるくらいの位置に来ていた。けど、体制的に不可能かもしれない。なぜなら、彼女の体制は、完全に『正拳突き』を出した後で姿勢が低かった。

 壁にめり込んだのを確認した二秒後、当然の如く、顔から血の気が引いていく。


「ねぇ、奏君…。」

「は、はい………。」

 奏も怖いが、周りの視線も怖い……。今思ったが、我が親友、『黄瀬太一』殿はなぜ、僕と今も仲良くしてくれるのだろう?個人的には嬉しいが限りだが、彼にはメリットはないはずだ…。


「奏君……なんでそんな意地悪するの…?私が嫌いなの…?」

「ちっ!違う、違う!!好きだからだよ!?好きだから、もっと信用してほしいんだよ!それに、志帆が可愛かったから…。」

「ほ、本当に…?私、可愛い……?」

「う、うん!可愛い!さっき、たじろいで顔を真っ赤にしている志帆も、普段の志帆も全部可愛い!」

「うん!!ならいいよ!私も、奏君大好き!!」



 昼休み

 本日も当然の如く、志帆から呼び出しが来るだろう。「お弁当食べよう!!」と。

「お前も大変だなぁ、奏よぉ。」

「あぁ、疲れる……。お前の方はどうなのさ、太一?千葉さんとは上手くいってるのか?」

「あぁ!!それはもう!聞くか?この間のデートの話?」

「やめとけ。今の僕なら何しでかすか、わからないぞ…。」

「あ、あぁ、おう…。」

「か~な~で~くん!!」

 はい、お時間です。

「ほい、では。」

「はい、いてらー。」



「そういえば、奏君いつもその組み合わせだよね。飽きないの?」

 その組み合わせとは、タマゴサンド、ハムサンド、カフェオレの三点セットの事である。

「んー。飽きないと言ったら嘘になるかもだけど、でもこの組み合わせが好きだからなー。特にこのカフェオレは外せない。」

「ふーん。あ、なら!私が今度、私がお弁当作ってきてあげるよ!!」

「え?」

 今の話のどの部分でそういう流れになった……。

「私が奏君に美味しいお弁当食べさせてあげる!それにいつもそれだと、栄養偏っちゃうよ?」

「うっ…!」

 そ、その通りなんだが…。でも、気になるのは、志帆の料理の腕だ。僕は彼女が料理ができるのか知らない。

 去年、一回だけ調理実習はあったが、その実習は就職コース、進学コース、別れて行った。僕は進学、彼女は就職。そのため、僕は彼女の料理の腕前を見たことがない。

「…くん?奏君?」

「ふぇ?」

「どうしたの?考え事?」

「え?あ、あぁ…!お、おかず何入れてもらおうかなぁーって考えてたんだ…。」

 はい!言ってしまいましたー!もう引き換えませんー!ご愁傷様です!いや、まだ死ぬとは限らないけどね…。

「うん!任せて!美味しいの作るから!で、何入れてほしいの!?」

 ひ、ひとまず、一番、危険が無い物……無い物……

「た、卵焼き…?」

 いや、一番、危険だろうがああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!

 その人の料理の腕が問われる危険料理の一つだよおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!

「うん、わかった!卵焼きね!任せて!とびっーーきり、美味しいの作るから!!」


 あ、終わった……。

いかがでしたでしょうか?

志帆は果たして、料理ができる女の子なのか?できない女の子なのか?割とこれって男の人、気にするらしいですね。

ところで、お弁当について、皆さんはご飯派ですか?パン派ですか?私はその時期によってブームが変わるんですが現在はパン派です!


今回も見ていただきありがとうございます!

次回も読んでいただけると嬉しいです。

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