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一章の人物紹介

【世界のどこかにある神殿の人々】


主人公・・・ノーファ、ノラ、イルンスール、イルン(・カウフマン)

女性、実年齢不明、外見年齢5歳~10歳くらい

戸籍上の年齢7歳~9歳(カウフマン家に引き取られた後)

物心ついた時には一人で神殿近くの山小屋に住んでいた。

冷たい大人たちに見切りをつけて、養育放棄されても誰かに助けを求める事はしなかった。

死に瀕した時、最期に母がいるという奥宮に行こうとして力尽きた。

エーゲリーエ達に救われ、姉妹となり自力で生き抜く術を教えられる。

ある日山中でふもとの村の娘フィオを救い友人となるが、それをきっかけに姉妹達と別れる事になった。人命救助をした事で、口減らしとして逆により多くの子供が死ぬ事になり、姉と喧嘩別れし人さらいに連れ去られ奴隷商人に売られた。

他の子供達と違って自分だけ新しい暖かい家族に大切に育てられた事は彼女の精神を苛み罪悪感に悩まされる事となった。


森の獣として扱われ、自分の容姿に無頓着だったが、同年代のフィオと出会い見た目を気にするようになった。

奴隷商人から逃げ出した先の貿易船内で船長から激しい拷問を受けて、栄養失調気味であっても頑健だった体は壊され、外傷が癒えた後も体の深くに後遺症が残りまともに物も持てない体となってしまい、見て見ぬ振りをしてくれた船員も目の前で惨殺され、何をやっても死を振りまく自分に拷問自体では萎えなかった彼女の気丈な心もさすがに折れていき、自分を大切に育ててくれたカウフマン一家とアンナマリーから故郷を奪ってしまった事にとうとう絶望した。


容姿:黒髪、碧眼、過酷な体験から周囲への警戒心を露わにして厳しい顔つきをしている

好きなもの:甘酸っぱい果実、巫女達が舞う姿、姉

嫌いなもの:へび、鏡

口癖:むむむ、うむむ、ぬぬぬ、など。エーゲリーエから借りた本の影響を受けた


先代巫女長・・・ノーファを生後から世話をしてきた老女。優しく接した為、慕われていた。一章開始時には病没している。神殿は男子禁制であり、夫の暴力や居場所が無くなった女性達の逃げ場として昔の女性領主が建立し、それ以外にも死刑になる筈だった高貴な女性達を奥宮に幽閉する役割も持っている。

夫の暴力から逃げ出したなどの理由でやってきた一般の女性達も一定期間巫女として務めた後世俗に戻る。ノーファを生かした為に他の女性達の逃げ場としての神殿が廃止されかねない事態となった。


巫女長・・・先代巫女長が神殿を存続の危機にさらしてしまった為、ノーファには厳しく接しざるを得なかった。彼女の母が子を産み後継者が居る事を世に知られてはならないと考えており、目立たせないよう教育し、早めに奉公先を探してやろうとしていたがその努力が実る事は無かった。


マリーナ・・・ノーファの母の侍女。ノーファが生きていると主人の命が危険にさらされる為、冷たく接した。主人の幽閉に伴い既にマリーナの実家も処分され、もはや彼女に帰る場所は何処にもない。


巫女達・・・ノーファに石を投げ冷たくする者もいた一方、彼女がよく潜んでいる場所に食料を置いたり、彼女に冷たい者に見つからないよううまく追い払ってやるものもいた。

優しい者もいたが、幼いノーファには伝わらなかった。


【森に住む六姉妹】

エイメナース・・・一の姉。常に大樹の前に佇み優しい微笑みを浮かべている。妹達にイルンスールに生きる術を教えるよう命じた。黒~淡い緑の長髪。

イルンスールは彼女に奥宮にいるという実母の姿を求めていたがどうも違うらしいと理解し、母に対する思いはどこか宙ぶらりんのままになってしまった。


エイファーナ・・・二の姉だがもっとも背は低い。教育熱心であり、万能だが特に医療に造詣が深い。他の妹達の教育係で多少煙たがられている。趣味は陶器づくり。銀翠髪。


ネーメストリーヌ・・・三の姉。薬草の品種改良が趣味。探求熱心だが大雑把な所があり、妹の料理に勝手に調合した薬品を入れて姉妹を全滅の危機にさらした。黒髪。


ビルビッセ・・・四の姉。あまり火を扱わない姉妹の中では珍しく料理好きで世話焼き、イルンスールの面倒もよく見た。おおらかな性格の為、エイファーナが苦手。赤髪。


エイダーナ・・・五の姉。銀髪で常に金属の鎧を纏い銀の弓を携え武装している為、イルンスールからも異質に思われている。


エーゲリーエ・・・イルンスールが来るまで末の妹だった為、姉と呼ばれて感激しイルンスールを猫可愛がりした。淡い柔らかな髪をした金髪。力尽きて倒れていたイルンスールの第一発見者。

気さくで天真爛漫、イルンスールとよく一緒になって遊んだ。ビルビッセに言わせると子供っぽい性格のようだが昔は随分男達に貢がせていたという。

エーゲリーエとしては他の姉妹だって男達から随分言い寄られていたと反論したい。


【ふもとの村】

エルバン・・・12歳。健康優良児で小さい子供達の面倒を見ていた。最初はフィオを助けた主人公に感謝していた。


エルバス・・・享年7歳。エルバンの弟、体が弱かった為間引きの対象として選ばれた。


フィオ・・・享年6歳。森に捨てられて狼に食べられる所だったが、主人公に助けられた。

次の春に一緒に花冠を作ろうと約束したが、その前に間引きされた。

近所の親たちも二度も処分せざるを得なくなったフィオの両親を哀れに思い取り換えて間引く事にした。


レオ・・・フィオの兄、7歳。労働力として期待された為、間引きの対象からは外れた。


アイシャ・・・11歳。貧しい村人と違って見栄えがよくお高く止まっているように見えた主人公を憎み人さらいに情報を売った。


ドラン・・・行商人兼人さらい。神殿の秘蔵っ子だと思って連れ去ったが、想像と違っていた為、冷淡になり二束三文で奴隷商人に売り払おうとした。


奴隷商人・・・妙な儀式と共に主人公を奴隷化したが、すぐに逃げられた。


【貿易船】

ラザフ・・・水夫。密航した主人公を見て見ぬ振りをした為惨殺され、船から捨てられた。


船長・・・イルンスールの体に取り返しのつかない傷を与え、船員達に与えて処分しようとした所、過って海に放り捨ててしまった。海賊と密航者は船長の裁量で裁判抜きの即時処刑が海洋法で認められており、処分自体は合法である。


【漂着先の村】

エルマー・・・漂着した主人公の第一発見者。発見当時11歳の素朴な少年。主人公がオルステンド男爵に誘拐されるきっかけを作ってしまったが発見時からずっと悪気があったわけではない。裁判では主人公が有利になるよう努力した。


エルマーの父・・・無口な鍛冶屋。アンナマリーと共に主人公の健康の回復に尽力した。


アンナマリー・・・漂着したイルンに最初に治療を施した。当時19歳の金髪美人。父も祖父も神殿関係者で、都の方で修行を積んだのち、一人里帰りして神殿の復興に努めた。イルンには聖女のように慕われていたが、レベッカがあんまり自分の貢献を宣伝するよう言ってくるので、頼まれた通りレベッカを過度に褒め称えた。

父達が贈ってくれた高価な神官服を普段使いしてぼろぼろにしてしまった。

物事への執着心は薄い。


【カウフマン家のひとびと】

オイゲン・・・登場時52歳。東方出身で若いころは西方との交易商人として成功した。ギルドとの軋轢に苦しんでいた頃に妻に出会い一目惚れして公務員に転向し東方行政区の試験に合格し、様々な経験を積んだのち男爵領の代官となった。

若い妻に甘く、娘を流行り病で失って哀しみ続ける妻の為にイルンを養女とした。

その才能にいち早く気づき、商人時代を思い出して伝手を使って商売を開始したが想像以上に成功してしまった。商売を楽しんでいただけで、強欲だったわけではなく利益は全てイルンの口座に入り一切手はつけていない。

イルンとしては自分がしでかした事でオイゲンに迷惑をかけてしまったと思っているが、オイゲンとしては商売に興味が無かった幼いイルンを巻き込んでしまったと思っている。

東方圏のギルドへ見切りをつけていた為もあって義理を欠き、西方に多大な利益をもたらした為、東方では生きていけなくなってしまった。


ヨハンナ・・・オイゲンの妻。登場時28歳。

娘を早くに無くしてしまった為、イルンを大事に扱い養女として迎えた。

イルンとしてはもちろん優しいヨハンナを慕っているが、母への思いが複雑で、母として見る事は難しかった。イルンからいろんな相談をされたが、やはり出自について話す事を危惧し大きくなるまであまり他言しないよう言い含めた。


ヨハン・・・登場時10歳。

海に憧れる少年。エルマーと仲が良い、彼同様アンナマリーが苦手。

蛙をいきなり串刺しにしたイルンを気味悪がった。


コンラート・・・カウフマン家の家令


リリヤ・・・ヨハンナの侍女。ヨハンナが子供の頃から面倒を見ている為、結構なお年。


ハンネ・・・登場時14歳、亜麻色の髪の乙女。

ヨハンナの侍女だったが、ほぼイルンの侍女となった。

近隣の大農園の娘でそこらの貴族より裕福、行儀見習いで12歳の時に奉公に来たが大事にされたので割と暇をしていた。


レベッカ・・・34歳、はすっぱなな独身女性。

元拳士。思うところあって医師を志した。

武装した騎士が相手ではさすがに敵わなかったが、引退していても魔導騎士と渡り合うほどの強さだった。騎士達と戦って敗れ誰が見ても死んだと思われていたが、イルンによればまだ死んでいなかったという。

イルンが身動き出来ない時に一番世話をやいており汚物の世話までしていることからイルンからみると頭が上がらない存在。

当初は意地悪い所が目立ち、イルンをからかう為、厄介がられていたが、聖女アンナマリーの口添えにより天女のように思われるようになった。

「やり過ぎだ、アンナマリー・・・!」


セルマ・・・裕福な家の子に教養を教える家庭教師のお姉さん。特に音楽教師として活動している。未亡人。一章で登場はしているが名前は出ていない。


【遊牧民】

ナジェスタ・・・登場時8歳。ラマ族の族長の娘。戸籍上イルンの一つ年上でお友達になって手紙をやりとりするようになった。物心つく頃には乗馬する部族の為、馬と子供用の弓もうまく扱う。都市の子供だと思っていたイルンが一風違った為興味津々。


ナジェスタの側付きのお姉さん・・・レベッカに乗馬を教えた。


グスタフ・・・ナジェスタの祖父。あちこちに縁者がおり、口伝を多く記憶している生き字引。


【来訪者達】

イザスネストアス・・・老魔術師。100歳から200歳と適当な年齢を吹聴している。

かつては道化と狂気の神アル・アクトールや時の神ウィッデンプーセを信仰していた。

遥か昔治癒の奇跡を扱えた聖女と親しかったらしいが、イルンからは興味を持たれていない。イルンを散々からかった為、非常に嫌われている。

イルン「侮辱は許さないよ」


エドヴァルド・・・重装の帝国騎士。登場時21歳。

イルンが使った古語に驚愕してその方面の知識に詳しい師のイザスネストアスを召喚した。レベッカを倒した魔導騎士やその仲間の騎士達、従士達を一人で相手取り圧倒した当代最強の騎士のひとり。

初対面で意地の悪い笑みを浮かべた為、イルンからの印象は悪い。オイゲンに迷惑をかけた事で絶望したイルンは大人しく彼の養女となってついていくことに同意した。

イルン「なんか血生臭い、こわい」


オルステンド男爵・・・ディシア王国の貴族。

染料ギルドに唆され、イルンを誘拐した。田舎の不便な暮らしを嫌い、オイゲンに代官を任せて王都に住んでいた。

誘拐事件の後、幼女の下着泥棒として有名になり王都に居場所を失い自領でも社交からは遠ざかった。


シャールミン・・・ウルゴンヌ王、フランデアン王。二重王国の主として東方の大君主として帝国の選帝侯として、騎士の徳の中でも女性への献身を最大の美徳とする東方騎士の中で最も有名な騎士王として大陸中に名を馳せ吟遊詩人の人気の題材であり大勢から支持を得ている。

39歳黒髪の偉丈夫。

窮地のオイゲンを救いだし、とても偉いひとなのに平民の自分が暮らしに困らないよう細やかな気遣いをしてくれたとイルンから慕われた。

イルン「優しい、カッコいい、たくましい。お茶目で愛嬌もある。どうせならエドヴァルドさんじゃなくてこちらの方がもらってくれればよかったのに」


ヘルマン・・・レベッカを斬り、イザスネストアスを倒しそうになった腕利きの魔導騎士。エドヴァルドの一撃で腕を失った。

イルン誘拐に加わった事を恥じているが、正々堂々の勝負だったので、男爵はともかく部下の騎士達まではイルンから憎まれていなかった為、癒しを受けた。


東方行政区長官、副長官・・・帝国本土から来た官僚。

帝国傘下の国家間の利害調整をしている。


自由都市連盟議長‥・都市国家の市長達のまとめ役

もと帝国直轄領だった都市が解放され自治都市として加わったパターンが多い。


ゲオルギウス・・・ドゥーカス家の嫡男。

東方諸国の監視の為に東方圏に領地を持つ皇家の男。

帝国正規軍の軍団基地があり、ドゥーカス家の領地に大した兵力の保有は許されず実権も無い為、鬱屈している。

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