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ざわざわ  作者: 千里/快晴310
27/27

終・「おかえり」


「自分から来てくれるなんて予想外、いいや、推測通りかな」

 鷺は下ろしていた目蓋をそっと押し上げた。

 彼は今、人の生活する町の一角、一番高い塔のような建物の頂点に立っていた。

 ふわっと微笑み懐かしむように佐藤を見る。

 穏やかで、とてもこれから人を殺すとは思えない笑顔だ。

 対峙しているのは二人の我等。

「そして予想外、君がまさか中立を破るとは思わなかったよ…もう少し賢いかと思っていた、鳳仙」

「あら、この選択が愚かだとでも?」

「愚か…いや」

 肩をすくめて尋ねられた鳳仙の問いに鷺は首をかしげ、その答えを途中で区切ると答えを探すように虚空を見た。

 結論が出たのか暫くすると笑う。

「そんなことはないね、君達にとっては最高の結末ということか」

「勝つつもりで来た。だが仮に負けたとしても俺が死ねばそれで終わる。千里に手が及ぶことはない」

「おや、本当にそう思っているのかな?」

 想定外の鷺の返事に佐藤は眉を顰めた。

 興味のない対象に鷺は自ら関わることはしない。

 確かに鬼は珍しいものなのかもしれないが、鳳仙の息子である柊にはいつでも手が出せる状況にあった。

 だというのに手を出さない…つまり鬼には感心がないということだ。

 だからいくら佐藤の仲間だとはいえ、千里達にも手を出さないだろうと思っての行動だった。

「鳳仙、君は話してないのかな?」

「…放したところで余計な混乱を生むだけよ。何しろ私はあなたがあの子に会うとは思っていなかったわ」

 鳳仙の額に僅かに冷や汗が浮かぶ。

 予想外の事態に彼女も戸惑っているようだった。

「あわす顔がないかと思っていたもので」

「エリカが消えて、僕も少し寂しいんだ。それに、あの鴉がそこまで夢中になる、あの鴉にここまで無謀な行動を起こさせるあの子に


少し興味が湧いてね」

「最悪な父親ね、可哀想だわ」

「…どういうことだ!」

 鷺と鳳仙が誰かの話をしていることは明白で、その誰かを知らないのはどうやら佐藤だけのようだった。

 痺れを切らした佐藤が叫ぶと、平静を乱した彼を見るのがそんなに楽しいのか鷺が再び微笑みを深くする。

「千里は僕の子だよ、鴉」


 柊が母親の気配を追い、転移させた先は街中だった。

 突如何もない場所から出現した為、嫌でも視線を集めてしまう。だが観衆の目などを気にしている余裕はなかった。

「こちらだ」

 転移するとすぐに柊が走り出し、千里と紙袋がその後を追う。

 真っ赤な空は不吉に見えて、千里は軽く身震いした。


「なるほど、鳳仙の中立に意を挟めなかったのは自分自身がその咎を背負っているから…というわけか」

「そう、でももう気にしないことにしたよ。生まれてしまったものは仕方がない…僕は千里を我等として育てる」

「あら、人との関わりと認めるってことかしら?だとしたら私も鴉も、裁かれる理由はないんじゃないかしら?」

 鳳仙の言い分に多少耳を傾けたようで、鷺は考えるように空へと視線を彷徨わせた。

 顎に手を当てて思想に耽っていたが、やがて二人に視線を戻して意地悪に笑う。

「そうだね、じゃあ条件を提示しよう。鴉は二度と僕の千里に関わらないこと。鳳仙は柊を僕に差し出すこと」

 そうすれば二人の命は助けてやろうと、鷺はそう言っていた。

 だがその条件に対する二人の答えも予測がついているようだ。

「母親のこと、なめてるみたいね。子を持つ女性は強いわよ?」

「俺は…俺が千里から離れるのは構わない。だがお前に千里を預けようとは思わない」

「うん、予想通り。そう言うだろうと思ってたとも」

 だから。

「君達には厳正なる処罰を、他の我等に示しがつかないからね」

「きゃあっ!」

 一瞬の出来事で佐藤すらも対応できなかった。

 いつの間にか鷺が佐藤の隣に移動し、手刀で鳳仙の胸を貫いている。

 真っ赤な血が腕を伝い、肘から滴り落ちた。

 圧倒的な力の差。鳳仙ですら一瞬で屠る実力。

 腕が引き抜かれると同時に鳳仙はまるで人形のように落下していった。

「鳳仙!」

「ふ…ふふ、お早い退場…ね。ごめんなさい…鴉」

 華奢な体だ。空中で受け止めることはおそらく容易いが、そんなことをしている余裕はなかった。

 次は自分に攻撃がくる。

 見越して体を翻すと、案の定そこに鷺の爪が通りすがった。

「あれ、よく避けられたね」

「…!」

 絶句する。力の差があることは充分理解していたが、よもやここまでだとは思いもよらなかった。

 体が、本能が危険だと訴えていた。


「母上!」

 倒れている鳳仙は自らの血に埋もれ、まるで真っ赤な湖の真ん中に横たわっているかのようだった。

 そこに駆け寄り柊が体を抱き起こす。

「おいおい、大丈夫かよオバサン!」

「…ふふ…後で覚えてなさい紙袋君」

「どうして…鳳仙さん、佐藤は!」

 見て驚くほどの出血量だったが、流石我等というべきか…意識ははっきりしている。

 白い腕が上がり、指さした。

 赤い夜空を背景に、二羽の鳥のようなものが争っているのが見える。黒い翼を持つほうが佐藤。白い翼が鷺だろう。

 明らかに佐藤が劣勢だった。

 白い翼が彼を追い掛け回し、黒い翼はひたすら相手の攻撃を回避しているという印象だ。

「行け、私は母上を」

「助かる」

「死ぬんじゃねぇぞオバサン!」

「あなたも…私に殴られるまで覚えてなさい」

 柊が離脱して残ったのは結局千里と紙袋の二人だけ。最初と何も状況が変わっていないな…と嘆息する。

 町の中、空を確認しながら走っていると、白い翼から放たれた青い槍のようなものが黒い翼に激突した。

 黒い翼が落下する。

「佐藤!」

「急ぐぜ!」

 落下した場所を目測し、紙袋と千里は走行速度を上げた。


「逃げるくらいなら僕に千里を差し出せばいいのに」

 鷺が攻撃し、佐藤がそれを避ける。

 その繰り返しが続いていた。我等にも体力というものが無限にあるというわけではない。

 息を荒くしながら佐藤は反論した。

「お前みたいな者が親だと…あいつは知らなくていい」

「ここで滅するってことね」

 できるのかな?と挑発的な笑みを浮かべて鷺は大きく翼を羽ばたかせた。

 白い羽が抜け落ちる。

 青く鈍く発光する槍が鷺の抜け落ちた羽から生まれ、幾つも佐藤を追撃するように飛んだ。

 一度避けても槍はまるで意思を持つかのようにカーブし、滑空する佐藤を追いかけてくる。

「後ばっかり気にしてていいのかな?」

「!」

 追いかけてくる槍に気をとられていたが、いつの間にか鷺に前方へと回りこまれていたようだ。

 気づいたときには蹴り飛ばされていた。

 強烈な一撃を受けて自由な飛行を失い、槍が飛んでくるのに対応できない。

 覚悟を決めて目を閉じると鋭い痛みが幾つか走った。

 両膝、両腕、両翼を貫かれて地面へと落ちる。

 落下中に目を開くと思いっきり体を捻り、激しく両翼を動かすことで槍を強制的に抜く。

 血を降らせながら再び上昇し、腕と膝に突き刺さった槍も力ずくで抜き取った。

(だいぶ出血が酷い)

 自分の命の危険をどこかで他人事のように感じながら痛みに負けそうになる翼を必死に動かす。

 もう早くは飛べない。長くも飛べない。

 あの時のようだった。

 千里に人を食うなと言われ、力が仕えなくなった血肉の不足。

 ならば…と一種の賭けにでる。

 佐藤は飛び続けながら自分の腕に唇を這わせた。自らの血を飲むことで何かが変わるのではという思いつきだった。

 今まで試した事はない。

「自分を食べるのかい?随分狂った化物だ」

「お前を殺すためならなんだってやってやる!」

 佐藤の両目が黄金色の強く輝く。

 それと同時にぐんっとスピードが上がり、油断していた鷺の懐に入り込む事が出来た。

 鼻先が触れ合いそうなほどの近距離で佐藤は叫ぶ。

「ここで尽きろ…鷺!」

 佐藤の手の内に出現した槍の先端、それが真っ赤な液体を伴って鷺の体を貫いた。

 ビクンと体を一度揺らし、続けて弛緩させる。

 それっきり鷺は動かなくなった。だらしなく首を佐藤の胸に預け、俯いたままピクリともしない。

「やったか…?」

「…やってない」

「!」

「残念でした」

 ニィっと不敵な笑みを浮かべると鷺は佐藤の胸を蹴って距離をとり、胸に突き刺さった槍を抜き出すと投げ、切っ先を切り替えて再び持つ。

 それを持ち主に返すよう、佐藤の胸目掛けて投げつけた。

 瞬時のことに空中での体勢を整えることすらできず、佐藤は胸に槍を受けると地面へと叩きつけられる。

「ぐっ!」

 この程度で死ぬことはないが痛みを感じないわけでもない。

 すぐ傍に千里と紙袋がいて、倒れた佐藤に駆け寄ってくる。

 来るな…という声は血に溺れて出ない。

「佐藤!」

 すっと数メートル上空に鷺が現れた。

 佐藤を冷たい目で見下ろし、千里を確認すると驚いてから笑みを浮かべる。

 突然微笑まれた千里はわけが分からず混乱するが、佐藤は慌てて槍を引き抜くと体を起こした。

 ゴポリと嫌な音を立てて血があふれ出して力が抜ける。

「君の始末は後回しだね、鴉」

「千里に…近付くな!」

「千里…おいで、僕は君を生み出した張本人だ。君の親友は後で殺すけど、僕は君が欲しいから君を傷つけるようなことはしたくない」

「断る!…俺は佐藤を見捨てるようなことはしない」

 提案が拒否されると同時に鷺の表情がガラリと冷たいものになった。それを見た紙袋は慌てて千里の腕を引こうとするが遅い。

 鷺から放たれた佐藤に突き刺さったものよりは一回り小さな槍、それは千里の肩を貫いた。

「痛っ!」

 急所を外すつもりはあったのだろう。

 だからこそ肩を貫いたわけだが、そこから溢れ出る血の量は擦り傷程度のものではない。

「悪い子には躾でしょ?」

「この!」

 体中が貫かれ、傷だらけになった佐藤はもう動くことができない。

 ならば今この状況で動けるのは自分しかいないだろう。そう考えて紙袋はフォークを取り出した。

「千里に傷つけてんじゃねぇぞ!クソヤローがぁああああああ!」

 紙袋が叫んでフォークを振り上げる。

 そのまま数歩進むと地面を強く蹴り、鷺の浮かぶ場所に到達するとフォークの矛先を彼の胸につきたてた。

 刺さっても死ぬことはない。ならば避ける必要もない。

 鷺は無表情で痛みすら感じずに体を貫かれ、そのまま落下して背中から大地に撃墜する。

 紙袋の体重がフォークに乗せられより深く彼の体を貫き、結果的に地面に縫い付けることになった。

 身動きは取れないが鷺はまったく平静を崩さない。

「どきなよ、僕は千里に用がある」

「残念ながら義父様、千里はてめぇにはやれねぇんだよ!」

 激しく叫ぶとフォークを片手で押さえつけたまま、鷺の上に乗ったまま紙袋は空いている右手で自分の目を覆う袋を破き去った。

 十字の瞳が鷺を捉える。

 石化の瞳を確認した鷺はひゅっと息を呑むが、すぐに張り詰めた表情を挑発的な笑みへ転換させた。

 指先が灰色に変色し一瞬石になるのだが、すぐに肌色へと戻る。

「珍しいものだね、でも僕にそんなものは効かないよ」

「期待してねぇよ…最期にてめぇの顔を拝みたいなんて思ってねぇ。決めてんだよ…人生に終わりがあるとして、最期に見るのは千里の顔だってよ!」

「紙袋!」

「来るな!」

 慌てて駆け寄ろうとした千里を厳しく叱りつける。

「決めてるから必ず戻ってくる…こんなクソ親父の顔なんて見て終わってたまるかよ。だから…戻ってくるから…千里」

「……だ」

「千里」

 紙袋の促しが何を意味するのか理解して千里は首を振った。

「嫌だ」

「やれ、千里…俺からの一生に一度のお願いだ」

「…嫌だ!」

 目が熱い。きっと泣いている。

 それを自覚し、かっこ悪いと思っているのだが涙が止まらない。止めることなど出来るはずもない。

 ここで紙袋と鷺を閉じられた世界へと向ければ、どちらかが死ぬまで帰ってくることはない。

 鋏と同じように…紙袋まで戻ってこなくなる。

 そんなのはもう嫌だった。

「大丈夫だ、俺は不老不死…んでもって化物は聞いた話だと限りなく不老不死に近いってだけだろ?何年、何百年、何万年かかるか分


かんねぇけど、絶対…戻ってくるから」

「…約束だ」

「おう」

 千里は俯いて、なるべく紙袋の痛々しい姿を見ないように手を持ち上げた。指先に魔力が集中し、術式を組み上げていく。

 千里と紙袋の行動に、やろうとしていることに気づいた鷺は余裕を崩し、激しく暴れ始めた。

「放せ!…愚かなことを!君まで煉獄に閉じ込められることになるぞ!」

「いーじゃねぇか、一緒に殺し合いの地獄に行こうぜ…義父様よぉ」

 抵抗する彼を押さえつけるために必死でフォークを抑えた。

 自分達を徐々に覆い始める光を見て覚悟を決める。

(こっから先は一人っでことかよ)

 一人で本当の化物を相手にして、勝利はありえない戦いでずっと殺され続け、生き返って、殺される。

 我等の寿命がどれくらいかは知らないが、きっと気が狂いそうなほどの時間、激痛に耐え続けなくてはならないだろう。

 それを知って選んだ道だ。

 後悔はなかった。

「愚かな!止めるんだ千里!」

「……うぁあああ!」

 目を閉じて術式を組み上げていた千里が目蓋を押し上げ、目を見開くと突き出していた腕を横に振り払った。

 発動の合図。

 眩しいほどの光が紙袋と鷺を包む。

 眩しさから紙袋は穏やかな表情で目を閉じ、ふっと微笑んだ。

(ここから先は地獄だ。本当にお前は莫迦だな、犠牲になるんだ)

 心がそう言って自分の自己犠牲を笑った。

 だから笑い返してやる。

嬉しいね、千里の役に立てるなら。

(俺は何にだってなってやる)


 召使いのいない王間。

 その中央にある椅子には鳳仙が座していた。

 その脇には彼女の息子、柊の姿がある。

「母上、傷は」

「大したことはないわ…とっくに治ってる」

 胸元に手を当て、鳳仙は大丈夫だということを示すと柊の手を借りて立ち上がる。

 怪我はとっくに治っているというのに、律儀な息子だと関心する。人から言わせれば親ばかに自分も含まれるのかもしれない…と真剣に一瞬悩んでみた。

 窓の外を眺めて微笑を浮かべた。

「あの二人は平穏な生活の真っ最中でしょうね」

「……」

「もう着いたころかしら?」

「心配いらない」

 仮面を外した柊は、千里と佐藤の驚く様子を思って鳳仙と共に小さな笑みを浮かべた。


 この世界は相変わらず雨が降っている。

 しとしと…ざぁざあ…決まったリズムを時折変化させ、雨水が地面を打つ音が聞こえる。

 無音の室内で水の音に耳を澄ませ、千里はソファに身を投げ出してうとうとと現実と夢の間を彷徨っていた。

 あれから何日、何年経ったのかうかがい知る術はない。

 カレンダーはあるが、数字は書かれていなかった。

「千里、風邪を引く」

 囁くような声で佐藤は声をかけ、薄っすらを目を開けた千里に苦笑して黒いマントを冷えないように肩からかけた。

 慣れた佐藤の匂いに千里は微笑んだ。

 髪が伸びた佐藤は後で括っている。以前に比べれば随分と穏やかな表情をするようになった。

 人を食うことを止めたからだろう。

 それほど佐藤にとって、人を殺すということは苦痛になっていたのかもしれない。

 それを自分の為にやっていたのだと思うと、佐藤の犠牲に千里は胸が痛くなる思いだった。

「黒也」

「ん?」

「…幸せだな」

「そうだな」

 この平穏は決して幸せとは言わず、退屈と呼ぶ人間もいるかもしれない。

 しかしこの平穏を佐藤は望み、多くの犠牲を以って生まれたものだ。それを思うだけで心が満たされた。

 それと同時にチクリとした痛みが走る。

 未だに殺戮を繰り広げ続けているであろう誰かのことを思う。

 首を振って暗くなってしまう思考を追い払った。

 雨の日は、雨の音はどうにも気分を滅入らせる。この世界にいる限り逃げ切れない現象ではあるのだが。

「変だな」

 言い知れない違和感を覚えて千里は立ち上がり、違和感の正体を探るべく思考をめぐらせた。

 何かがおかしい。

 漠然とした感情に支配されて窓辺により、驚いて目を見開く。

「黒也…雨が」

「雨?」

「雨が止んでる」

 別に珍しいことでもないだろう…と佐藤は言おうとして思いとどまった。

 他の世界では珍しいことではないかもしれない。

 しかしこの世界では天と地がひっくり返っても起こりえない、そんな奇跡。雨の止むことのなかった世界で雨が止んだ。

 トントン。

 そんな異常現象に目を奪われていると玄関がノックされた。

 千里は立ち上がって玄関に駆け出す。この館に人が訪れてくることも珍しい。そして初めてだ。

 何しろ佐藤の知り合いはこの世界にいない。そして鬼と恐れた人間が千里の場所にわざわざ近づいてくるはずもない。

(本当に、変な日だ)

 そう思って玄関にたどり着き、鍵をあけたところで肩に手を置かれた。

 佐藤がいつの間にか追いついてきていて、警戒した目をしている。悲しいことか…襲われるということに慣れてしまった佐藤。

 その手に安心させるように自分の手を重ね、扉を押し開けた。

 雨の止んだ世界、そこに一人の男が立っている。

「……っ!」

 驚きと感動で声が出ない。息が上手く出来ない。

 そこには懐かしい、少し変わった彼の姿があった。

「ただいま」

 呟いて微笑む。

 硬直した千里の肩をそっと佐藤が押した。数歩彼に近付いて、千里はあふれ出る思いを隠さずに笑う。

「おかえり」


長々と連ねた駄文、ここまで読んでいただいた方がいらっしゃったとしたら、もう土下座もんです!!

本当にありがとうございました!

一気に書いた文なのできっと読みにくいところ、たくさんあったとおもいます。それを我慢して呼んでくださった方々に改めて感謝を。

私が書き溜めていた「ざわざわ」はここで完結となっております。

多重世界という設定上、長々と続けることはできるんですが、すこし悩んだ末に綺麗にここで一度ケリをつけることにしました。

というより、これ以上は私の手首が腱鞘炎になります・・・。


最後に、呼んでくださった方々に心から感謝を。


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