第六話人魔協力
第六話人魔協力
勇者育成法が法案化されるきっかけになった弟子の"勇者アリアの自殺"
あの頃の私の選択肢には町の支援なしでは魔王を倒せない、そういう理由から町を出るというものがなかった。
アリアに出会う前のこの時代の私に必ず伝えなければならない、町を出る選択肢があることを。
———魔王討伐それは国王から賜る最大級の名誉———
そう言われているこの状況を変化させ全ての種族が笑い合えるようにしなければいけない。
そのための一歩として魔族と人族の友好関係を築き戦争を終わらせる。
その事でずっと考えてしまうことがある。
勇者と呼ばれていた子たちが元々の生活を捨てたことも……勇者にさえならずに済んでいればあの子たちが苦しめられて死ぬこともなかったのではないかと。
国王は分かり合えない魔王を殺せば争いが終わると思っているが殺しても次の魔王が生まれるその繰り返しだ。
だから魔王を殺すのではなく、対話し和解をする必要がある。
『人と魔は手を取り合い時に喧嘩をしそのたびに仲直りをして笑い合いながら暮らしている』
この言葉が私が生まれる六百年前の"人魔の書"に残されている。
ヴァル(魔王)と分かり合えた今だからこそ理解出来る。
だからこそ——
「見つけましたよ、私」
——伝える必要がある!!
「目の前に私がいるのは何故か……簡単なことですね、貴女は未来から来た、そういうことですね」
「さすがは私です。貴女に伝えることがあるのです……今から話すのは貴女の人生を変える可能性がある話です」
そして私はこの時代の私に今までのことも想いも全て説明した。
「あの〜アウメア様……私も聞いてもよかったのですか?」
「説明されたということは、聞いても良いということです」
「それと私たちはこれから魔王のヴェルワルドの説得に行こうと思っています。貴女たちはどうしますか?」
スティとこの時代の私は当然のように『行くに決まってます』と言ってついてきた。
「ここが魔王城(我の家)だ。分かっていると思うが」
「狙われていますね」
「ほんっと下手だよな。僕のほうが上手く狙える自信がある。やっちまえ僕のお人形たち」
「「了解だぜパピー」」
「殺してはいけませんよマユ、サユ」
「「了解だぜマミー」」
「誰がマミーですか? 今すぐ塵になりたいの?」
「また怒られた〜八つ当たりだぜ」
「なっ、なんだこの人形は……離れろ!! ギャァァァ!!」
「こういうのはさっとやるのが、カッコいいだぜサユ」
「うるっさいマユ!!」
「こんなやつと言って悪かったな。貴様も案外やる奴なのだな」
「役に立つって判断してくれたのは良いんだが、そういうのアンタに言われても嬉しくないっての魔王さんよ。アウメアに言ってほしいの僕はね」
「もっと頑張ったら褒めるの考えてあげなくもないけどな〜」
「っしゃやる気出てきたぁぁぁ!! やるぜお人形たち!!」
「さてエドが張り切っているうちに私たちは、ヴェルワルドの下へ向かいましょう」
テクテクテク
「なんだ貴様らは!!」
「グレンを殺した者、そういえば分かりますか?」
「ってことは貴様ら勇者たちか……ならばこの魔王ヴェルワルドを殺してみせよ!!」
「いえ、殺しません。今回はこの戦争を終わらせるために話し合いにきたのです」
「……はぁ? どういうことだよ」
私はヴェルワルドに説明をした。
「そういうことか。俺はいいが……この戦争は魔族と人族だけの問題じゃない。多種族の娯楽とも言えるものだ」
読んでいただきありがとうございます!!
更新は出来るときにしますね




