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新年度

「ふぅ~。仕事をサボりながら吸うタバコはうまいなぁ。」

そうつぶやきながら缶コーヒーを片手にタバコをふかす。

もうすぐ今年度が終わり、また新しい一年が始まる。また退屈な一年が始まってしまう……。

そう考えると気分が萎えるな……そんな事を考えていると


「キンコーンカンコーン」

辺りにチャイムが響き渡る。おっともうこんな時間か、またつまらない職員会議が始まってしまう。

持っていたタバコを慌てて消し、俺は職員室へと急いだ。

「お疲れ様です。。。」

そう挨拶しながらいつもの席に着く。


「皆さん今年度もお疲れ様でした。今日は来年度に向けて大切なお話があります。」

 校長の話が始まった。この人の話はいつも長い。早く家に帰ってビールを飲みたいぜ。

校長の話を聞くときは頭の中ではいつも家に帰ってからのスケジュールを考えている。

「…………そこで星田先生にやってもらおうと思います。それで良いね星田君?」

「はい。任せてください」


いきなり自分の名前が呼ばれたので思わずそう返事してしまった。

「では来年度の野球部監督は星田君にやってもらうことにしよう」

……野球部!?耳を疑った。この高校には野球部はないからだ。

「校長。この学校には野球部はありませんよ」

「何を聞いていたんだ君は。来年度から野球部を創部するといったでしょ。三年で甲子園出場頼んだよ」


校長の言っていることが理解できないのはいつものことだが、今回は特に意味が分からなかった。

俺はプレイヤーとしての経験はない。野球観戦はよくするからルールは理解できるがそもそもノックを打てない。技術指導は?部員は?未経験者の監督に誰がついてくる?おまけにたった三年で甲子園?ふざけるなよ……。


地獄のような一年が始まろうとしている…………



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