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俺の嫁が普通じゃない  作者: 早乙女
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第19話 子供の日が普通じゃない その6

「遅いぞ!」

「す、すいません...」


 何故、俺は初対面で怒られているのだろうか...。赤髪のツインテールを靡かせる褐色気味の女性は椅子にふんぞり返り俺に中指を突き立てている。


 俺何かやった?


 怖い!!何が怖いって目だ。その目が怖い。真っ赤な瞳は最近何回もみているので、いい加減慣れた、だが...本来白い部分が真っ黒なのだ...どうなってるのそれ...。噂には聞いた事がある、日本ではないが、悪魔に憑りつかれると目が真っ黒になってしまうという...まさか...悪魔...。


「神だ!!!!失礼な奴面」

「・・・・」


 神様?こんなに野蛮な人が?うそでしょ?


 俺は自然と自宅に住み着いた守り神に視線を送る。

 守り神さんは目が合うとくびをフルフルと横に振った。どうやら...本物...。


「あの妖狐を守り神だと?どれ、格の違いを見せてやろう」

「い!いいです!私は!ただのしがない狐ですぅ!!!」


 初めて聞く守り神さんの声。

 ただ恐怖からか音程が安定しておらずひどく聞き取りづらい。


「なんてな、正直我輩は今、ひどく機嫌が悪い。だが、キーラの友人の旦那だからな、許してやるとしよう」

「あ、ありがとうございます」


 どうして機嫌が悪いかを尋ねる気にはならなかったが...気になる事はある、この人が一体何の神なのかだ...。


「っふ、気になるか?いいだろう。我輩は原初にして至高。森羅万象の祖、混沌の神...我輩はカオスだ」


 混沌...混沌ってたしか...宇宙の始まり?ってそんな人が何故こんな所に?!


「疑問に思うか?それなら、ほれ、そこの銀髪の長いのに話しかけてみると良い」


 えぇ....一番話しかけたくない相手だ...。

 職場で例えるなら、取引相手の社長への挨拶に近い、それも相手が格上で、礼節を慮り周りから厳しいと言われている人...そんな人に挨拶に行く感覚に近い。


 つまり帰りたい。


「あの...ここの懇親会って...どういった方々が参加されているんですか?」

「む?知らずに参加していたのか?はっきり言ってしまえば、親族だな、大体の連中があの男の妃だ」

「妃?妃って...妻とかって意味ですよね?」

「物分かりが悪いな...一夫多妻なんだ、わかるだろ?」


 うへぇ...異世界凄い....。

 なんでもないかの様に言うが、俺たちの世界では異常、昔はそういう風習があったのかもしれないが、最近では滅多に無い。

 そもそも、どうやって仲良く円満な関係を築けるのだろうか...そこが不思議でならない。


 さっきの魔王も凄かったけど...原初の神が普通に居るなんてやっぱ普通じゃない!

 それにしても...そんな親族だけが集まる懇親会に何故俺達が呼ばれているんだ?

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