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俺の嫁が普通じゃない  作者: 早乙女
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プロローグ

 世界で一大ブームを巻き起こしたDMMORPG(ダイブ・マッシブリー・マルチプレイヤー・オンライン・ロール・プレイング・ゲーム)幅広いやりこみ要素に広大なフィールド、その自由度の高さもあり発売から10年経った今でも、不動の人気を誇る。

 人気ゲーム、グレースド・オンラインの製作者である佐藤健太と佐藤綾香。


 そんな二人の間には娘が二人に息子が一人、8才になる真衣と6才になる由衣、さらに2才になる快がいる。

 円満な家庭、だが...一つだけ困っていることがあったのだ、それは....


 嫁...西島綾香の身体能力、動体視力、演算能力、その他もろもろ...常軌を逸しているのだ。

 娘がなにか見たいと言えば即座に行動に移す異常さ...それは最初の娘の真衣が4才の時クジラのぬいぐるみを抱え「本物が見たい」と駄々を捏ねたのだ。

 そこで俺は水族館のチケットを取ることにした、だがそんな俺を見ると嫁は俺達を車に乗せ海に向かった。

 そこで見たのは現実とは思えない光景。

 水着に着替えた俺の嫁は泳いで海に潜り、物凄い速度で沖の方まで泳いでいったのだ....焦った俺は念のため消防に連絡し嫁を救助してもらう事にした。

 だが...俺の心配は杞憂だった...クジラに勝ったのだ。


 巨大なクジラのひれを掴んだ状態で泳ぎ沖の方から悠々と戻って来たのだ。

 それを見た真衣は大喜び、俺と消防の人はドン引き....。

 浜に打ち上げられたクジラ...消防の人がいくら上司に報告してきっと信じてもらえないだろう...


 ここまででも十分異常なのが理解できたと思うが、まだまだ続く、ぐったりとしたクジラに嫁が話しかけるとクジラは目を覚まし嫁と会話をした後、海へ帰っていくのだ...当然俺たちはクジラが何を言ってるか分からない、嫁曰く「いい勝負だった、俺の負けだ」と言ったらしい。

 その言葉自体、娘を喜ばせる為に言った言葉だと俺は考えていた、だがそれは違ったのだ。

 何故なら...二人目の娘の由衣が生まれた時、普通に赤ん坊と会話をしているからだ...。俺の嫁は普通じゃない...


 都心の閑静な住宅街は非常に居心地がいい、不便な事がないからだ、ただ...妻の異常さが世間に広まってしまうのが怖い。

 それに色々と我慢してるなら解放してあげたい、そこで俺は山奥の田舎に引っ越すことに決めた。


 娘が通う学校もしっかりとある。

 なんと全校生徒驚異の5人。間違いなく友達100人なんて作れないが...そこでのびのびと育ってもらうとしよう。

 明日は引っ越しがある。今日で最後の都心生活。明日から始まるのは環境もがらりと変わった新生活、不便なこともあるだろうが、のんびりと過ごすつもりだ、幸いな事に金はあるのだから。

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