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第6話新大陸捜索部隊final

遺跡の中はとても広く、とても人が出入りしてたようには見えない




隊員たちは遺跡の上のほうを目指しながら進んでいる





「ジョナサン」



トニーがジョナサンに話しかける



「なんだトニー」




「今思うと、まさかこんなことになるとは思わなかったよ」


トニーはすぐ分かる作り笑いで言う



「それはここにいる全員がそうさ」




「そうだな…」


トニーは力無く笑った




ゴトン



「ん?」




ゴトンガタン



「なんだ?」



壁が急に動き始めた

ガタガタと石のタイルは振動をたてている


ガタガタ

ガタガタガタガタ




遺跡の全体が揺れ

目の前の壁は隊員の目の前で通路を塞いだ




「見ろ!」



隊員たちが唖然としていたさなかアントニオが叫んだ




なんと今壁だった場所は階段になっている




「まるで案内されてるみたいだな…」



ジョナサンが言った



「とにかく登ってみよう」



階段を上がると部屋になっている所に出た



壁には古代文字らしきものが彫られてある



「!?」



トニーは壁のほうに走っていく




「これは……ああ!そうか…ふむ、なるほど…」

壁にかじりつきながら独り言をブツブツ言い始めた



トニーは彫られた文字を指でなぞりながら笑っている。

その姿はまさに好奇心の塊、子供のようだ





ジョナサンはトニーの肩を叩いた



「なにかわかるのか?」


ジョナサンは解読不能な文字を眺めながら聞く




「全部ではないが大体がこうだ」




『我、此処に眠る

光は逆転し

闇は広がる

新たな世界が開かれる時

能力は目覚め

神々の創造物が空を舞う』




「待て待てどういうことだ?」



ジョナサンはいまいち理解できていない



「つまり今起こっていることさ」



トニーは文字を虫眼鏡で当てながら言う


「!?まさか」



「そう、この新大陸の誕生と同時に世界では謎の事件が多発しているらしい…そしてここに書いてあることは」



「そうか…全てつながっていたと言うことか」




「なにかの意志が働いていたと言うのか?」


アントニオはかなり驚いているようだ




「じゃあそれは何の文字なんだ?」


スペンサーが前に出る




「これはエジプト文字とアステカの象形文字が重なった感じと思ってくれ」

トニーはまだ壁に向かって解読しようとしてる





「なんでそんなも読めるんだ!?」


アントニオは驚いて声が大きくなった




「いや、本当はもっと細かく書いてあるはずなんだが…あとここらへんが読みにくいんでね」



トニーは文字がひどく荒れている所を指差した


そこの部分だけまるでナイフで切り刻まれているよに見える



「これじゃ読めないな」



「……神が目覚める

世界を変える力が働き

神は進化の道を切り開くだろう」




「え?」




「読めたのよ、この文字が」




「それ本当かよ!アン」


ジョナサンが叫んだ




「今、トニーが読んでくれたやつはだいたい最初見た時に読めたわよ」




「もしかしてこういう学をかじったことがあるのか?」


アントニオが聞いた




「いや、違うわでも…読めるのよ…」




「なにか起きているのかもしれない……」


トニーはアンのほうへ向く



「君は〈能力〉を手に入れたのか?」



アンは首を振る


「わからないの…本当よトニー何で読めるのか…」




ズン



「なんだ?」



ズズズズズ




「またかよ!」


アントニオが叫ぶ



「いや違う!」


ジョナサンは文字が書いてある壁の前にいるトニーを壁から引き離した



壁にヒビが入った


「全員離れろ!」



ガラガラガラガラ!



壁が崩れ、砂埃の中から目玉が2つこっちをのぞいている



「!?」



巨大な翼に黒光りするウロコ



ドラゴンだ



「またかよ」


「でもさっきより大きいぞ」



そう、このドラゴンは先ほどの空を飛んでいたのとは違う


先ほどのドラゴンは全長二メートル弱ぐらいで翼が体の大半を覆い隠していた


だがこのドラゴンは顔がかなり大きく、軽トラックぐらいある



決して低くないこの部屋の天井は十メートル以上あり、このドラゴンの体長は天井につきそうだった



「まじか…」


ジョナサンは後ずさりする



「見ろ」


スペンサーが指さす


巨大なドラゴンの後ろには奥に進む通路がある



「あそこを通るのか?」


アントニオは露骨に嫌な顔をした




「それしかないだろう」


ジョナサンはマシンガンを取り出す



「あんな奴には効かないと思うぞ」



トニーが言った



「気ぐらいそらせるだろう」


ジョナサンはサラッと返す




「けが人もいるし通れるのか?」


アントニオは他の隊員達のほうを指差した


みんな所々包帯などを巻いていてあまり良い状態じゃない



「だがさっき通ってきた道は塞がれている、それともここで死ぬか?」


ジョナサンはアントニオを睨む



「でもどうやって通る?あいつまだ動いていないがこっちを素通りさせてくれると思わないぞ」


トニーは道を塞いでいるドラゴンを見ながら言う


「言ったはずだ、俺が気を逸らす」


ジョナサンが言う



「下手したら死んじゃうかもしれないわよ」



「それはさっき同じようなことを聞いたさ、アン」



「任せていいか?」



スペンサーが聞く




「任せろ」




トニーは肩を貸してもらい走りだした


他の隊員もそれに続く




「さあ来い」



ジョナサンは一人列から外れた



ドラゴンはジョナサンを見る


大木のような腕を上げる



「!」



ドラゴンの腕が天井を叩く


ガラガラガラ



巨大な岩が降ってくる


「おっと」



ジョナサンは軽やかなステップでかわす



「じゃあこっちの番だ」


ジョナサンはドラゴンめがけてマシンガンを連射する

弾はドラゴンの顔のほうに飛んでいった



カキンッ



やはり弾かれる



とげが生えたその顔はかなり硬質化してる




もう一方のドラゴンの腕はジョナサンを襲う



「クッ」



間一髪、ジョナサンはアクロバティックな動きでかわす



横に振り上げられた手は恐竜なみに太い鋭い爪が生えている

ジョナサンはバック転でかわしてもう一度来た左からの爪もスライディングでかわす




「甘いぞデカブツ」




なかなか攻撃が当たらないドラゴンは吼える



「グォォォォォォ!!!!!!」



(な、なんて声だ!)


ジョナサンは思わず耳を塞ぐ




ガシッ




「!?」



ついにジョナサンは捕まえられる



「しまった!」



ものすごい力がジョナサンを抑えつける




「グルルルルル」



ドラゴンはジョナサンを睨みつける




「ハアッどうした?俺を喰い殺さないのか」



ジョナサンは挑発する



言葉はわからないが目の前の小さい生き物に馬鹿にされたということはドラゴンにはわかった



「グォォ!!!」


ドラゴンは口を開ける




ジョナサンが死を覚悟した瞬間


グサッ!



ドラゴンの目玉にナイフが刺さる


「グァァァァ!!!」



何者かがドラゴンの頭によじ登っている


ジョナサンはその意外な人物に驚愕した



「アントニオ!」



「無事ですか?」



「お前なんで!」



「いや、これにはわけがおっと!」



ドラゴンは痛みのあまりジョナサンを投げた



ガッ!


「くっ」



床にたたきつけられるジョナサン



ジョナサンは腕を片方犠牲にして受け身をとった


「折れたな…」



「大丈夫か?」



アントニオはドラゴンの頭から飛び降りてジョナサンのほうへ行く



「なんで来たんだ?しかもお前はあんなに嫌がっていたのに!」



「考えちゃったんです

俺、このままでいいのかなって

臆病でビビりで顔だけいかつい人間でいいのかなって」



「ハハ、間違っちゃいない」



「本当はスペンサーが行くはずだった」



「でもお前が来た」



「さあ、行きましょう」


アントニオはジョナサンを立ち上がらせる


「アントニオ」


「なんですか?」



「ありがとう」



「どーも」



「ガァァァァ!!!」


ドラゴンが暴れ始めた



「まずい!」



天井が崩れ始めた



「走れ!!」



二人とも走りだす


ガラガラガラガラガラガラガラガラ



どんどん崩れていく



もうちょい…



「!?」



アントニオが上を見た



巨大な岩が降ってくる



「危ない!」



アントニオがジョナサンを突き飛ばす


「!?何を」



ズズン



「大丈夫か?」


「はい」



「今助ける!」



「……」



「返事しろ!アントニオ」



「……行ってください」


「何を言ってる?」



「岩が大きすぎる」



「関係ない!」



ガッガッ



ジョナサンは岩に体当たりする


「!?やめてください」


「やめない!お前は俺を助けてくれた!お前が死んでどうする?絶対死なせない!」



「……ダメです。もうじきここも崩れる早く行ってください」



「クソ!クソォォ」



「……ありがとうございます。

俺はこの人生の中で一番輝いていました後悔はしてません」



「アントニオ……」



「行ってください…」



「…お前は俺が見たアクション映画より一番カッコ良かったぞ」



「……ありがとう」







しばらく走っていると階段を上がっている集団が見える



「あ、副隊長アントニオは?」



ジョナサンは首を振る



「……そうですか…」



「長い階段だな」



「もう足がクタクタだ」


「モタモタしていると落ちてくる岩に潰されるぞ」



すぐ後ろからはドラゴンが暴れている振動で崩れている岩が降ってきてる

「光が…」



「もうちょいだ!」



出口が見える



バッ



太陽の光とどこまでも続く黒い原生林が見えた


「あっ」


遺跡の頂上は広い広場みたいになっていてさらわれた隊員達が倒れている


「大丈夫か?」



隊員達を起こす



「う、うーん」



「隊長!」



「ここは?」



「頂上です遺跡の」



「そうか…」



「隊長!通信機を」



「わ、わかった」



ピピ、ガガー



『ザ…どうした?』



「大発見です!アンデジカメだ!今までのことをとっているな、今からデータを送ります」



「わかったわ」



「あと至急救援をお願いします!できるだけ速く!」



『了解…』




「データ送るのに時間がかかりそうだな」



バサッバサッバサッ


ドラゴン達がやってくる



「クッこんな時に!」



ドラゴン達はどんどん舞い降りてくる




「うわぁぁ」



「助けてくれぇ」



隊員達は銃を連射するがドラゴンのウロコに弾かれる



それはまるで地獄絵図だった。



ドラゴンが火を吹き、人間が焼かれる




「クソッ」


ちょうどオズウェルド、ジョナサン、アン、スペンサー、トニーが三体のドラゴンに囲まれた



「弾がもうない…」



「せっかく生き残ったのに…」



「何なんだこいつら」




アンの目から涙が溢れる


「……なんでよ…みんな死んでいく…アントニオも…死んでいった…やだよ…やだよ…」


アンは手を上げる


「来ないで…」



ドラゴンが火を吹く



バッ!!



火は遮られるように逸れている


まるで5人に巨大なドーム状のものがかぶさっているかのように



「なんだ…これ…」


「能…力?」


アン以外の4人は目の前の光景をどう見たのだろう




「みんな……消えてしまえ…」


アンはドラゴン達を睨む


光が広がっていく






その後救援部隊が到着した時、遺跡から煙が上がっていたのを発見

謎の生物の死体と新大陸捜索部隊の隊員達の燃死体および重傷の隊員を発見したが意味不明な言葉を残して死亡した



「能力者の時代が来る!神々が見守るなか世界は変わる…」


とってもとっても遅くなりました!

もし読んでくれている人がいたらすいません



次の話にはシンリとユウが登場します

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