第8話悪夢
とりあえず、この小説を読んでいた方々へ・・・
途中投げ出したりなんかしてすいません・・・作者から読者様へお詫び申し上げます
バッ!!
「・・・夢か」
シンリはベットから降りる
自分の部屋を出て、階段を下り一階に降りる
廊下を歩いて二、三歩の所のドアを開ける
いつもと変わらぬ風景
居間のソファーには目に隈をつけたユウがいた
「・・・おはよ」
「ああ、おはよう」
ユウはねむそうではあったがなによりも悪夢にうなされたような顔をしていた
「ハハ、どうした?なにか悪い夢でも見たか?」
シンリは笑いながら聞く
「・・・」
ユウはシンリを睨む
「・・・現実だよ」
「もしかして・・・」
「ああ」
シンリとユウは例の青年のような人間、つまり「熱血」「勇気」「正義」などという人間は拒絶反応が起きる
二人は現実を見ていない人間を毛嫌いし、高校生活をエンジョイして「青春」などとほざく人間をみると
「ゴミ屑以下のゴミ」と呼び、視界に入れようともしない
そんな二人には先日のようないきなりの出来事は刺激が強すぎたのだ
「ハア・・・」
「フゥ・・・」
完璧に精神が疲弊している二人にさらなる悪夢が襲う
ピンポーン
「?」
二人は顔を見合う
こんな時間に誰がチャイムを鳴らすのか
まだ朝の8時
「はい・・・」
ユウが玄関に向かう
ガチャ
「やあ!!おは・・」
バタン
カチッ
「シンリ!連絡だ!学校に風邪になってしまいましたって」
「了解」
シンリとユウは思い出していた
青年に助けてもらったあと放心状態で家まで案内していたことを
ピンポーン
ピンポーン
ピンポーン
「ま・じ・で・・・怖い」
シンリは玄関を見ながら言う
「逃げるか・・・」
「それはやめたほうがいいわ」
「『!!?』」
二人がいる居間から聞きなれない声がした。しかも女の声
「・・・ん?」
『は・・・?』
そこにいたのは赤いドレスのようなものを着てソファーにちょこんと座る小さな幼稚園児がいた
普通と違うのはその目の青さとひたすら金色の髪の毛が目立つことだった。その子供はシンリとユウを青い目で見据えると、とてもその年齢には見えない口調で言った
「能力者ね・・・」
「!」
『!』
うすら微笑みを浮かべながら人形のような体でソファーから飛び降りた
そしてちっちゃな指を二本立てると横に何かを切るように一振りする
がチャッという音と共に玄関の鍵が開いた音がした
「やあ!!君もいたのかリュナ!」
ドタドタと音を立てながらやってきた青年はいつもにましてにこやかに、そしてまぶしい笑顔を振りまきながら言った
「出て行ってくれ・・・」
シンリは頭をポリポリ掻きながら言う。
すると金髪の青年はシンリの顔をまじまじと見て、あいかわらずの笑顔で言った
「そうもいかないんだよ〜、だって僕らは能力者の仲間を増やすためにここまで来たんだから」
赤いドレスを着た少女は金髪の青年をキッと睨んだ
「そのようなことをこんな民家で大声で言うものではありません、セイヤ」
金髪の青年は一瞬ギョッとして後ろに後ずさりする
「わ、わかりました〜」
「わかればいいんです」
「なんでこんな幼稚園児におびえているだか・・・」
『さあね、でもこいつらは気づいているらしいな、能力に・・・』
シンリとユウは小声で話す、だがその会話を聞いていたかのようにリュナと呼ばれた少女は言った
「そう、[能力]とは人間の新しい力・・・あなた方だけではありません、まだまだ能力者は増えるのです」
「『!?』」
セイヤと呼ばれた金髪の青年はまたにこやかな顔で話す
「だから、その力を悪用する人も増える!その人たちは僕らが取り締まるってわけ!!」
「また大声でそんなことを・・・」
「あ、すいません」
リュナは困った顔でセイヤを見る、セイヤは頭を押さえながらリュナから視線をそらした
「とにかく、俺らをスカウトしに来たってこと?」
シンリはとてもいやそうな顔で言った
「まあ、そういうことになりますね」
『“これ”を使うのにどれだけ体力使うと思ってるの?俺はお断りだね』
「同じく」
「・・・」
リュナとセイヤは同時に顔を合わせ、再び視線をシンリとユウに向けた
「ではセイヤ、彼らを拘束してくだい」
『「・・・は?」』
更新は1週間後ぐらいだと思います