〈序々談〉物語の夜明け前(日常編)
どうもです。前書きスペースは基本、作者による前説明となります。この『小説家になろう』サイト様に投稿させてもらっていますが、小説とは似つかない、小説を読んだ経験のほぼない作者がお送りする、物語や設定重視の自由なお話なのです・・・。まあ早い話『小説』ではないですね、うん。さらっと下を眺めていただければ、すぐに分かるかと。まあ、『お話』感覚で読まれるのがいいかと思います。気楽にね。
後、『世界観・設定重視』なのに諸々の設定が説明不足過ぎるので、後書きで設定をこれからもちょくちょく加えていきます。後書きだけでもそれなりの分量になっていきます。要は、作者の頭の中だけにある想像設定資料置き場です。気になった方だけチラ見していただければ、です。
とある朝。山々の木々を吹き抜ける風の爽やかな音によっても、小鳥たちの朝のさえずりによっても、古屋図書館司書長・古屋史織さんがまだ起きることはありません。
史織「う~ん、むにゃむにゃ・・・。」
午前八時、今日も晴天です。
???「おーい、史織ぃー。起きてますかぁー?」
午前十一時過ぎ。どうやら一人の訪問者さんのご様子。史織さんの寝床へと近づいていく訪問者さん。
彼女は新風小冬さん。生命の森で一人暮らしをしながらひたすら剣の修行に打ち込んでいる努力家さんで、史織さんの幼馴染さんです。
小冬「ああ!やっぱり、まだ寝ていたんですのね。」
史織「う、んん・・・?う~ん、すかー・・・。」
小冬「全く!もうお昼前ですわよ、早くお起きになって!」
史織「ううぅ・・・。あれ、小冬?」
小冬「んも~。相変わらず、朝起きるのが弱いんですから。」
史織「ええぇ、まだお昼前じゃなぁい・・・。」
小冬「早くお起きになって支度をしてくださいね。私は少しお風呂場で少し汗を流しますわ。お借りしますわよ。」
史織「え、支度って何?」
小冬「もうー!今日は一緒に人里に行くと約束していたではありませんか。」
史織「あ、ああー。そ、そうだよね。うん・・・、覚えてたよ(焦り)。」
小冬「どうだか・・・。」
史織「ていうか、お風呂って。今日も朝から修行してたんだ。よくやるねぇー。」
小冬「修行こそが剣の腕前を上げる唯一の方法ですからっ!」
小冬さんがお風呂に入っている間にちゃっちゃと身支度を済ませる史織さん。久々に人里まで行くともなれば、いつもの司書服ではなく遠出用の着物に着替えます。年頃の娘さんなので少しくらいはオシャレもするようです。まあ、人里へのお出かけの時だけのようですが・・・。
少し経って。
小冬「ふぅ・・・、お待たせしました。それでは行きましょう。」
史織「ええ。(小冬はいつも通りね・・・。)」
小冬さんはいつも通り胴着に袴の普段着のご様子。彼女自身は気にしていないようですが、オシャレにはあまり興味がないようです。
古屋図書館から人里までは歩いて約四十分。一般の人間なら人里の外にいると十分も経たない内に怪異に襲われてしまう危険がありますが、怪異を撃退できる人間なら話は別。史織さんも小冬さんもその異例な人間なのでご安心を。
史織「それにしても、この辺の道は静かねぇ。やっぱり人里に近いからかしら。」
小冬「まあ怪異たちも里の近くで目立つような動きはしないでしょうから。」
今回は何事もなかったようで。そろそろ二人が人里に到着するようです。
人里には若鄙で暮らす人間のほぼ全てが暮らしています。史織さんと小冬さんは人里から離れた場所に住んでいますが、このことは里の人間なら大半が知っていることなのです。人間同士は皆が協力し合って生きているのです。
人里の出入り口は南側にある門の一つだけで、四時間交代で門番が門付近を見守っています。門番は人里自警団所属の人で少しくらいなら怪異とも戦える人です。
ですが、そんな機会は実際ほとんどなく、ただ門を通る者の確認をするだけの簡単なお仕事です。
小冬「こんにちは、門番さん。いつもご苦労様です。」
門番「はいっ!小冬さんと史織さん、どうぞお通り下さいっ。」
小冬「ふふっ、ありがとう。」
もちろん二人は顔パスなのです。
小冬「さあて、まずはお昼ごはんを食べましょう!私、お腹がペコペコですわ。」
史織「そう?食べたいものは小冬が決めていいよ。」
小冬「あらそう?じゃあねぇ・・・、おうどん屋さんにしましょう!。」
史織「いつもの所の?」
小冬「ええ。里に来れば、必ず食べませんと!」
史織「私もうどんは好きだけど、小冬はホントに好きよねぇ。」
小冬「食事の後はお買い物巡りですわよっ!」
正午のお昼過ぎ。二人の人里巡りはしばらく時間がかかりそうですね・・・。
(主人公)古屋 史織 種族・人間 年齢・十代後半 能力・勘が結構鋭い能力
人里から離れた山の麓にある古屋図書館で司書をしている人間。今は一人暮らし。代々この古屋図書館を管理している一族の末裔。普段は母屋の縁側でゆったり茶菓子を頬張ったりしている。この『ゆったり時空』を過ごすことが何よりの楽しみ。通称・ゆったり司書。性格もゆったりでマイペース(決闘時を除く)。司書だが、本(活字)が苦手。後、朝と暑いのも苦手。また、努力嫌い。人当たりは並。天性の天才で驚異的な戦闘センスと反応力を持つ。故の自信家でもあり、驕りやすい。若鄙最強の人間の一角。
(幼馴染)新風 小冬 種族・人間 年齢・十代後半 能力・剣なら上手に扱える能力
古屋図書館近くの生命の森に小屋を建てて一人剣の修行に励んでいる人間。通称・修行専心剣士さん。両親は人里で代々剣術道場を開いている。両親とも凄腕剣豪で有名。古くからある名家の生まれで心の優しい真面目な子。楽しんで生きることをモットーにしている。何にでも熱心に取り組むハイパー努力家。いつも史織を修行に誘っては断られて、を繰り返している、が、両人とも仲は良好。周りからは立派な剣士に見られているが、本人的にはまだまだ半人前。こちらも若鄙最強の人間の一角。