表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/40

SS-1

SSは時折思い立った時に書いてみる、サブキャラクター達が中心となったお話です。

読んでも読まなくても進行には差し支えはありません。


 とあるメイドの回想 アン其の一


 私はフォールダイン家のメイドをしているアンナです。

 皆にはアンと呼ばれています。


 私はこのフォールダイン家のメイドとして雇ってもらってとても嬉しく思っています。

 旦那様であるルード様も大変お優しいのです。

たまに会う他の家でメイドをしている友人の話をきいたリス限りですと、メイドにつらく当たる家もあるようで…… そういう事が一切なく、のびのび働かせていただけるこのフォールダイン家が私は好きです。

ただ、一言申したい事があるとすればそれはこのフォールダイン家の跡取りとなるお方、エレク様でしょうか……

 エレク様は現在四歳、この年齢から跡取りだの言われることは大変に思いますがそれは今は関係ありませんね。

 エレク様はとても明瞭で賢いお方だと思います。四歳とは思えない知力に受け答え、私はこの家に着てまだ一年経ちませんが、それだけの期間でさえもエレク様はすさまじいお方だと感じます。

 ルシオ様もとても賢いのですが、エレク様を見ているとやはり普通の子供と思えますね。


 私がこのフォールダイン家に初めて着た時に紹介され時からして驚かされました。

 わずか三歳の子供がここまではっきり挨拶できるのかと……

 私が子供の時なんて多分そんな事できませんでしたよ?

 そしてエレク様が考案されたルシオ様と遊ぶための物、これがまたすさまじい物でした。

 エレク様がこれを考えたのが私が着て数日たった時の事なのでよく覚えています。

 エレク様は最初メイド長にこの玩具を説明していました。どうやら玩具を作るための道具が無く、メイド長に用意してもらおうと考えていたのでしょう。

 それを聞いたメイド長は困惑していたのがいい思い出です。

 あのメイド長があのように困惑した顔をしたのはあの時だけですしね。

 エレク様が玩具の材料は、木といらない紙とペンでした。それも紙はこれからの事を考えると沢山必要だと言っていましたね。

 紙はとても高価なものです。いらない紙なんてありません。この辺りは子供らしさもあるんですね。

 メイド長は、エレク様に詳しく内容を聞きました。するとどうした事でしょう。メイド長は血相を変えて走っていきました。

 あの礼節には厳しいメイド長がです。それもエレク様を放置して。普段ならこんなことはあり得ません。因みに私達がそんな事をしたら物凄い怒られます。それが普通です。

 それだけ異常事態だったのですがね……

 その後戻ってきたメイド長の後ろにはこのフォールダイン家の執事であるルークさんがいました。

 メイド長はエレク様を放置してしまった事と、メイド長としてみるに堪えない姿を晒してしまった事をエレク様に謝っていました。それはもう必死に。

 エレク様はというとそんなこと気にしてないよという感じで受け答えしていましたが、他の家だとご子息のご機嫌を損ねるとその場で追い出されたりもする事があるようです。

 その様な事にしないエレク様もこのフォールダイン家もやはり素敵ば場所ですね。


 そのごエレク様から内容を窺がったルークさんが、言われるがままに材料を用意し、紙の所は石板で代用できないか等提案していました。

 結果としては石板、それがいいねという事に話は纏まりました。

 そしてルーク様がエレク様の言うとおりに材料を加工していきます。

 この時私はまだ何が出来るか分からなかったのですが、ルークさんがどんどん木を削っていき四角いものをいくつか作り上げました。

 凄い手際でしたね。そこにもかなり驚きました。

 この家の方は須吾人ばかりです。


 ルーク様の手により作業は一日とかからずに終わりました。

 出来上がったものは少し色の濃い気を使った小さな四角い塊が二つと、割と色白の木でできた同じような仕方杭塊が五つでした。

 そこにルークさんがきれいな字で数字を書き込んでいきます。

 はっきり言って何ができるのか全く予想できませんでした。


 そして出来上がりました。

 出来たものは、エレク様が説明してくれました。

 四角い塊はサイコロというようです。ちょっと言いにくいですがかわいい響きですね。

 そのサイコロには色が濃い木でできたものには一から六と書かれたものと十から六十とかかれたもので、色白の木の方には一から六とすべて書かれていました。

 そして私達にもわかるように、実践してくれました。

 サイコロを振ったのは私と、私の先輩にあたるメアリさんです。

 そしてルーク様とエレク様が二人で出た数字により何かをはじめます。

 やり方としては色が濃いサイコロの出た目の合計を色白の木のサイコロから出た目を使って計算していくという遊びでした。

 守らないといけない規則として、色白のサイコロから出た目は必ず一度ずつ使わないといけないという物でした。

 とても難しそうに思いましたね。

 しかしルークさんもエレク様もすぐに答えを出していらっしゃいました。

 ルークさんはまあ分かるのですが、エレク様の回答が早すぎた事にも驚かされました。

 こうしてこのフォールダイン家に一つ娯楽が出来たのです。


 その後仕事が終わったメイド達とこれを使って何度も遊びました。

 不思議な事にこれをやっているうちに計算が早くなりました。

 もともと、ある程度は教養のあるメイドですがそれでも計算は普通にできればいい程度なのです。

 それが今では町のお店を営んでいる方よりも早く計算ができるのです。

 もう驚きです。


 エレク様が言うにはこれは知育玩具という物だとおっしゃられました。

 遊び気分で、計算能力を向上させるお勉強を兼ねた遊びだそうです。

 ルシオ様と遊ぶために考えたそうです。

 普通の三歳過ぎの子供がこんなことを思いつくのでしょうか?

 というよりルシオ様に早すぎるのではとか思いましたが、エレク様を見ていると間違っているの私なのではないかと錯覚してしまいます。

 あっ、もちろん最初はルシオ様は解らなそうな感じでしたが、今では普通にできちゃってるんですよね。今のルシオ様は私が初めてエレク様とお会いした位のお歳なので、まあ普通なのかな?

 私の中の子供という概念が崩れかけています。


 このようにフォールダイン家のご子息のお二方はとても頭の良い方たちです。

 エレク様に至っては、下手な大人より賢いのではないでしょうか?

 本当に子供なのでしょうか?


 しかしながらエレク様も時折子供っぽさをだしたりします。

 これには私も凄い困らされています。

 だからと言って一介のメイドたる私が貴族の方のご子息に文句を言う訳にもいきません。

 これは内心だけでとどめておく必要があります。


 でもでも、お願いですから私の下着を隠すのはやめてください!! それも洗ってないやつとか恥ずかしいじゃないですか……

 あっ、洗ってあっても恥ずかしいですよ。

 でもこういう悪戯好きの子供っぽいエレク様を見ると少しだけホッとしますね。

 普段が大人びて見えるというのもありますが、子供っぽさが全然ないのですもの。


 あっ、そろそろ休憩が終わりますね。

 さて仕事に戻るとしますか…… 今日はエレク様の悪戯がありませんように。


とりあえずメイドで唯一名前の出ていたアンのお話でした。

思い付きで書いたので誤字脱字が多いかも?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ