透との関係
その後、7人で食料+αの買い物をして、透のアパートに向かう。
透の家で翼が7人分のオムライスをつくる。途中透の手伝いという名の妨害で色々あったが、なんとかふわふわ玉子のオムライスができた。
「透さん……不器用すぎ……」
「あははは……」
みちるが透の手に絆創膏を貼る。
「傷は努力の結晶だよ!透さん、頑張ろうね!」
「料理も日々練習だね!」
一人暮らしなので7人でテーブルを囲むにはちょっと狭い。
「ねえ、本当に僕も来てよかったの?僕全然関係ない人なんだけど……」
「気にするなよ。だって、秋人のことずっと放っといて拗ねちゃわないかなって思ってたし」
「そんな、匠じゃないんだから」
「俺がいつ拗ねたんだよ」
男子3人がわちゃわちゃしている。
「お兄ちゃんお腹すいたー」
「そうよ、あったかいうちに食べましょ」
「いただきまーす!」
翼の作ったオムライスはとても優しい味がした。
「透さん!遊びにいこう!!」
またもやみちるが突然にそんなことを言い出した。
「へっ?」
「今からじゃないよ?約束したやつ!全部終わったら遊びにいこうって!」
「ああ、そういえば言ってたわね。なに?みちるどこか行きたいところあるの?」
「私、実は前から行きたいところがあってですねぇ……」
「なになに、どこのこと??」
みちるとよしみが二人で話を進めている。
「遊びに行くのは構わないんだけど、僕平日は働いてるから土日でいいかな?」
「あ、そっか。透さん働いてるんだもんね」
「じゃあ今日は何でいるのよ」
「今日はお休みをもらったんだ。普段は夕方から夜に掛けて働いてるよ」
「じゃあ、次の日曜でいいんじゃないか?」
夏休みは残り少ない。夏休み中に遊びに行くならそこが妥当だろう。
「そうだね。じゃあ、そこにしようか」
みちるはカバンの中に入れていたチラシを取り出す。前から行きたかったところはどうやらこのチラシの場所のようだ。
郊外のアスレチック施設らしい。
「ここなら森林浴とか、アスレチックとか、ピクニックとかできるよ!どうかな?」
「たのしそう!お兄ちゃん、おべんとう作ろうよ!」
真は乗り気だ。
「いっぱい保冷剤いれないとな」
「しょくちゅーどくに気をつけて!だね?」
「そういうことだ」
「村山くんは?どうかな?」
みちるは秋人にも尋ねる。
「僕も行っていいの?」
「もちろんだよー!みんなで遊ぼうよ!ね?」
約束を取り付けて、家に帰る。
「あれ?まこと、ここなんだか見たことあるよ?」
「ん、どういうことだ?」
「通学路だ!」
「あ、ほんとだな」
「村山くんのところとか、買い物したりとかしてたから結構遠回りだったけど、翼くんのうち、ここから結構近いはずだよ」
「いつでもとおるお兄さんのところあそびに行けるね!」
「うん、いつでも遊びにおいでよ」
透は真の頭を撫でた。真はとても嬉しそうだ。
「私も遊びに行っていい?」
「みちる……あんたなにどさくさに紛れて聞いてるのよ……」
「うん、もちろんいいよ。よしみちゃんもおいでよ」
「えっ、わっ、私は……みちるの抱き合わせ販売みたいな感じでいいわよ……」
透の言葉に少し照れるよしみ。
「独特な言い回しだったな」
「そうだね、河野さん、面白い表現だったよ」
そして、みんなそれぞれが帰路につく。
「じゃあね、また、週末に」
透はみんなをしばらく見送っていた。




