仔犬の成長日記①
翌朝、まだ雪が残る中、
息子を駅まで送るため山を降りた。
昨日はこの辺りで仔犬を見かけた
息子は
(あっ!おった!)と叫び、
私がブレーキを踏むと同時に
車から飛び出して、仔犬を追いかけた。
茶色い仔犬は一瞬で崖をよじ登り
畑の中に消えて行ったが、
白い仔犬は、何度も何度も
崖を登ろうとするが
崖を滑って登れず
ふーちゃんが近づいてくるのに
気がつき、他の道を必死に逃げて
畑の中へ
数分後、
白い仔犬を抱っこして
嬉しそうに戻ってきた。
[捕まえたん?]
(おぅ!)
[凄いやん!
よー捕まえたねー!]
(蜜柑の木の根元でじっとしとった!)
[もう一匹は?]
(あっちは、あっという間に、おらんなった)
[仕方ないね!
汽車遅れるけんもう行かないかん!
もう一匹も捕まるといいね]
息子を駅まで送り
帰宅後、
すぐに仔犬をお風呂に連れて行き、
ノミやケガ、病気など確認しながら
シャンプーで丁寧に洗った。
暴れるかと思ったが
大人しく、されるがままにされていた。
シャンプー後、
湯船にも浸けたが、
気持ち良さそうに
うとうと眠りだした。
どう見ても生後60日くらい
肝が座っているのか、慣れているのか、
不思議だった。
ドライヤーも抱っこしていれば
問題なくクリア。
とりあえず、
パンに牛乳をかけてあげてみたら完食。
お腹いっぱいになったのか、
まるで初めから我が家にいたみたいに、
お腹を上にして大の字で爆睡した。
そこへ主人が二階から降りてきた。
(おかえり!
えっ?捕まえたん?
あっ!ふーちゃんかぁ〜!
るぅだけなら捕まえれんと思ってたけど
ふーちゃんかぁ〜!)
[捕まえたら、いかんかったん?]
(いや!いいよ!)
(オス?メス?)
[オス]
(ヨシ!)
[もう一匹おるんやけど?]
(捕まえたん?)
[まだ、だけど、、、]
(捕まるといいね)と言いながら、
当たり前のように仔犬を膝に乗せていた。
本当に犬を飼いたかったんだなと思った。
とりあえず一安心し、
仔犬をダンボールの中に毛布を入れ、
その中に入れて二階に上がった。
外は風がゴーゴー、
雨が降り、雷も鳴っていて、
逃げた仔犬を心配しながら
眠れぬ夜を過ごした。




