19 ようやく出来上がった楽園世界で、漫画とアニメをむさぼっていく
完成した装置が各地に割り振られていく。
それらを手にした特別部隊が問題を起こす者達を見つけて処分していく。
これによりマコトは仕事から解放された。
成果はめざましく、大陸各地で問題が片付けられていく。
なにせ、事件が起こる前に全てが終わるのだ。
世の中から犯罪のほとんどが消えていく。
その成果は年次報告書などにあらわれる。
政府などが発表する様々な調査結果。
これらはよりよい現状を示している。
政府だけではない。
様々な機関・組織が出す調査結果も同じだ。
事件らしい事件はほとんど起こってない。
犯罪発生件数などは年々低下していってる。
さすがにゼロとまではいかないが、かなりの低水準を保っている。
犯罪に計上されない問題もだ。
前世におけるイジメ、学校で発生する犯罪なども減っている。
これは問題を無視してるためではない。
実際に問題らしい問題が起こってないからだ。
どうしても避けられない摩擦や衝突。
そして事故。
偶然のように発生するこれらはさすがにどうにもならない。
だが、好んで騒ぎを起こす人間による問題は消えた。
そう言ってよければ、世界は平和になったといえる。
ただ、あくまでマコトの支配する大陸だけの話になる。
観測されてる他の大陸ではどうなのかは分からない。
だが、マコトはそこまで手を伸ばすつもりは無い。
必要なものは支配した大陸で手に入る。
無理して海を越える必要は無い。
警戒のために観測・調査はしてるが。
支配しようとは思わなかった。
そんな事よりも漫画やアニメを楽しみたい。
快適な生活を満喫したい。
こちらの方がよっぽど重要だった。
侵略征服なんて馬鹿げた事は、馬鹿な連中にまかせておけばよい。
そんな事したって、楽しい作品が生まれるわけではないのだから。
そんなマコトは自宅で幸せを味わっている。
最新技術が投入された過ごしやすい家。
そこで漫画やアニメを眺める日々。
ついでにライトノベルに映画も。
最近は出来上がったパソコン通信、いわゆるインターネットも楽しんでいる。
プロだけでなく素人も創作に参加するようになり、日々面白いものが出来上がっている。
そこから好みに合うものを見つけるのも一苦労なのだ。
戦争や侵略などにかかわってる場合ではない。
「平和だ……」
快適な室内、ソファに寝転び。
大画面テレビでアニメ放映を楽しむ。
毎日生み出される様々な創作物が世に溢れる。
それを毎日眺める事が出来る日々。
「幸せだ……」
こんな贅沢が出来る事にマコトは感動をしていた。
それにこうした趣味を通じて出会った女とも良い関係になった。
結婚もしたし、子供も生まれた。
生物として求める種の存続も果たした。
おおよそ、望む全ては手に入れた。
「幸せだ」
何度も繰り返す。
苦のない日々。
楽しみに溢れた毎日。
求めてやまないものをマコトは手に入れた。
あとは寿命がくるまで、楽しみにひたるだけ。
「生まれてきてよかった」
心からそう言えた。
そんなマコトは、その後も長生きして。
死ぬ直前まで元気溌剌、創作物をあさる日々を送った。
死んだ時もソファにもたれてアニメを流していたほど。
そんな死に様をみた家族は、「あの人らしい」とし笑うしかなかった。
それでも家族と友人知人に見送られ。
惜しまれつつ、だが感謝もされながら荼毘に付された。
107年の人生はこうして終わった。
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