表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

39/82

洋さんの不審な行動の理由

 香菜さんに言われて、麻さんは次の土曜日に、洋さんのマンションを訪ねた。麻さんは不意打ちで、洋さんのアパートを訪ねた。

 

 洋さんは戸惑っていた。洋さんが麻さんに言う。

「急に来て……。どうしたの?」

 香菜さんにいきなり訪ねた方が良いと、香菜さんに言われたからだったけど、そうは言えない。

 

 麻さんがオブラートに聞いた。

「最近、会えなかったから。ダメだった?」


 洋さんは困っているらしかった。

「ダメじゃないけど。13時から用事があって……。麻さん、1人で部屋で待っていてくれる? 絶対夕方には帰って来るから。帰らないで待っていてくれる? 夕食は美味しい店にいこう」

 麻さんが聞く。

「それは良いけど。何処に行くの?」

「あっ、お見舞いだよ。友達が入院をして、身寄りがないから、色々世話していたんだ」

 

 麻さんが聞く。

「もしかして、会えなかったのはそれが理由?」

 洋さんが説明してくれた。

「うん、そいつは最近手術もしたから。病院決めるのも。医者の話聞くのも付き合ったし。手術の日も一日中病院で待機したりしていて……」

 

 麻さんは切なくなった。

「何で教えてくれなかったの?」

 洋さんは煮え切らない態度だ。

「なんて言うか……。麻さんより友達を優先するのが悪いと思えて」

 麻さんがその友人を気遣って言う。

「でも身寄りがない友人なんじゃ、仕方ないよ」

 洋さんはホッとしたように笑った。

「ごめんね。麻さん」

 麻さんが言う。

「良いよ。気にしないで」

 

 そして、洋さんは13時近くになると、マンションを出て行った。

 麻さんは追跡アプリで洋さんの位置を確認しながら、香菜さんに電話した。

 

 何でそんなアプリが、麻さんの携帯に存在しているかと言えば。

 お互い何処にいるか分かる追跡アプリを、心配性な洋さんに、麻さんが入れさせられたからだ。

 皮肉にも、そのアプリで洋さんは、麻さんに追跡を受けていた。


 麻さんが香菜さんに説明した。

「友達が入院していて、面倒を見ていたんだって。ちゃんと病院に入って行ったよ」

 

 香菜さんが言う。

「麻さん、その友達の名前聞いた?」

 麻さんは名前を聞くことなど考えもしなかった。

「え?」

 香菜さんが同じ質問を繰り返す。

「その友達の名前は、ちゃんと聞いた?」

 麻さんには、名前を聞く理由がわからない。

「何で名前聞くの?」

 香菜さんは、既に疑っていた。

「まさか、女友達じゃないよね? 男友達だよね?」


 麻さんが動揺した。

「まさかそんな……」

 香菜さんが言う。

「今までの洋さんの説明が、怪しすぎるよ」

 麻さんにはまだピンとこない。

「怪しいかな?」


 香菜さんが、説明をしていく。

「男友達なら、もっと前から具体的に、色々話してくれてた気がする。会話の話題としてさ、話に多少は出たと思うのよ」

 麻さんも、段々そんな気がしてきた。

 「確かに、全然出てこなかったよ」

 

 香菜さんが言い放った。

「だとしたら、やっぱり。その友達は女かもしれないよ」

 麻さんが動揺して言う。

「洋さんが、まさか……」


 香菜さんが言う。

「麻さん、私、明日そっち行くから。洋さんにちゃんと聞いてみよう。麻さんじゃ心配だから、私も行く。それまで素知らぬふりして過ごしていて」


 本格的に探偵香菜さんが発動した。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ