表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/17

変わる日常

一時間目のチャイムが鳴る。それと同時に先生が入ってきた。


「はい!皆さんおはようございます。今年度の二年生の生物を担当する【浅沼明美(あさぬまあけみ)】です。よろしくお願いいたします」


ザワついていたクラスに高音で可愛い声が響く。そしてクラスメイトは先生に注目する。


「静かになりましたね。改めまして浅沼です!よろしくね!」


その人は浅沼といった。とても綺麗でスタイルもいい。そして白衣に眼鏡だ。

この科目を愛しているのだろう。すごく似合っている。


「じゃあ今日は皆とは今日は初めてなので、自己紹介をしてもらいたいと思います。」


クラスがまた少しざわつき出した。そして何人かは俺の方を見ている。

だが今までと違って嫌な視線ではない。


「はい!じゃあ出席番号順で行きましょう!まずは、1番の方!」


とこんな風に始まっていき。直ぐに俺の番になった。


「えーと、九条涼雅です。趣味とかは特にありませんが、料理なら得意ですし、好きですね。よろしくお願いします。」


ふぅー、何とか挨拶できた。拍手はあるけど、大半の女子が顔を赤らめて拍手している。それに先生も顔を真っ赤にしてるし。そして、おいそこの陽キャ二人衆まで見てきやがって。なんだその乙女みたいな顔は。俺に言ったことは忘れてないぞ。

それに男の方は俺を睨みつけてくる。なんで?


その後も進んでいき御坂の番になった。


「はい、次は御坂さん!お願いします!」

「…………」

「み、御坂さーん?」

「ハッ!は、はいっ!み、御坂鈴音です!す、好きな物は、と、と言うか好きな人は……あぅ」


ここでまたもや御坂は暴走し始めた。一瞬こちらの方を見てまた顔を赤らめながら今度はうずくまった。その様子に陽キャ二人衆は口を開けている。どうやら彼女の素を知らなかったようだな。

ところでほんとに御坂はどうしたんだろ?大丈夫かな?


「は、はい。もう大丈夫ですよ。これ以上見てたら胸焼けしそうなので。」


いや先生も辛辣ぅー!もうちょっと優しい声掛けしろよ!


そんなこんなで自己紹介という名の一時間目が終わった。


★☆


そしてその後は何事も無く昼休みになった。


「お腹空いたなー。弁当どこで食べようかなー」


俺は今まであの格好をしていたので当然友達もいない。従姉妹や妹とも関わらないようにしていた。なので、俺はいつも通りどこで弁当を食べるか迷っていたのだ。


考え込んでいるとまたもや教室が騒がしい。


「お、おい!あれは!あの方は!」

「音羽様!音羽様だ!!五大美女が一人音羽様!だが何故ここに?」


何事とかと俺も少しだけ騒がしい方を向く。

するとある人と目が合った。


「あっ!居ました!発見です!私の王子様♡」


そんな事を言いながらこちらに近づいて来た。

ん?待てよ?この子は昨日の……


「あ、あの……王子様……い、一緒にお昼ご飯を食べませんか?」

「君は昨日の!え?でもいいの?俺なんかと?」

「何言ってるんですか!昨日私を助けてくれたじゃないですか!そ、それに私がそうしたいからいいんです!」

「そうか!なら一緒に食べよう!」

「はぅん♡ふぁい♡」


そうか!この子はお礼のつもりで、俺なんかと一緒にご飯を食べてくれるんだな!

それにしても急に静かになってどうしたんだろう?クラスの皆は。

それに御坂も口をあんぐり開けている。

するとクラスメイト全員による悲鳴がまた響いた。


「「「「「「え、ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」」」」」」


「あ、アイツまた美女を侍らせやがって!」

「や、やっぱり顔なのか?男は顔なのか?」

「さっきは御坂さん。次は音羽様だと?チクショー!」

「私一緒にって誘おうとしたのに。」

「私も誘おうとしたのに」

「ていうかまだ九条君と一回も話してなーい」

「あの容姿を見てたら素顔を隠したくなるのもわかるわね」





クラス中からそんな言葉が聞こえてきた。チラッと御坂の方を向くと一瞬目が合ったが、俺はこれ以上視線を浴びたくないので、彼女の背中を押し教室を出たのであった。







【是非ともお願い致します】


この作品を少しでも応援したいもっと読みたいと思ってくれましたら


・ブックマーク追加

・ポイント評価


こちらで応援して頂けると、毎日更新へのモチベアップに繋がります!



ポイント評価は下の『☆☆☆☆☆』から出来ます!


ぜひよろしくお願いします!


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ